何者にもなれない男の2024年の抱負
明けましておめでとう。2024年になりました。
世界の戦争は終わらないし、物価も下がらないし、元日早々の大地震で素直に喜べない新年の幕開けではありますが、残りの人生におそらく100回もないであろう新年というイベントは、ひとつひとつ大事にしていきたい。
さて、せっかくなので2024年の抱負(と称して、2024年に引きずりたくない感情の発露)をnoteに書き留めておこうと思います。自分の今の気持ちの断面を切り取って書き記しておくことは人生を今より豊かにしていくうえで有意義なことだと思うし、スマホのアルバムみたいに後から自分で読み返すのも楽しそうなのだ。
自己紹介
まずは自己紹介。僕は「だだぐろ」と称してVtuberのモデルを自作し、Youtubeに動画を投稿したり、PodCastでラジオを配信したり、Twitchでゲーム配信をしたり、noteで文章を書いたりしている一般人である。
ただ生来の飽きっぽさのためこれらの活動はひとつも長続きせず、昨年下半期に至ってはほぼ何の活動もしていない。
それを踏まえて僕自身の肩書を一言で説明するなら、「自作のVtuberモデルでたまにVtuberのマネをしている人」あたりが正しいのではないかと思う。
ついでにリアルな生活の方にもちょっと触れておくと、そこまで仕事に熱心でない一般サラリーマンをやっている。有難いことに仕事はだいぶホワイト寄りなので趣味の時間は多めに持てるはずなのだけど、その大半をゲームやYoutube、TVer、ラジオあたりで消費している。
なぜか周りに音楽やPodCast、演劇といったクリエイティブな仕事や趣味を持った人が多いんだけど、僕自身はそういったものとだいぶ距離が離れた人生を送っている。
必要以上に自分のことを卑下するのは好きではないけど、これまでの人生を経てみてひしひしと感じるのは「自分は何者かになれるタイプの人間ではない」という実感だった。
チャンネル登録者数万人の配信者とか、TVに出るような著名人とかそういう極端なレベルはもちろん無理なんだけど、もうちょっと庶民的な、たとえば数十人程度のファンがついて周りに小さなコミュニティができあがるようなレベルの「何者か」にも自分はなれなさそうだな、と思っている。
何者かになるのだと信じていた頃もあった
僕の人生を振り返ると、自分が「何者かになれる」自信を強く持って生きていたのは大学時代の頃だった。
この時代は未経験から始めた演劇にひたすら没頭した4年間だった。大学生活の半分以上の時間を演劇に費やしたといっても過言ではない。
それに、没頭したぶんだけ結果もついてきている感覚があって、サークルの中で何度か演出・脚本を任されたし、それらの公演は無事成功を収めることができた。自分で言うのも難だけど、後輩からもそれなりに慕われていた。
この頃を思い返すと、根拠もなく卒業後に演劇人として大成する自分をイメージしていた。まさに「何者かになれる」と信じていたのだ。
いつからか「何者にもなれない」ことを受け入れていた
そんな、僕の中にいた「イタい演劇人」は卒業、就職というありきたりな流れの中でいつの間にか忽然と姿を消し、今ではたまに趣味でVtuberを動かしてはすぐに飽きるだけの一般人と成り果ててしまった。
「イタい演劇人」が鳴りを潜めてしまった原因を無理やり考察するなら、大学生活の終盤で初めて挑戦した演劇のコンクールで箸にも棒にもかからなかったこととか、同時期に実家でごたごたがあって卒業後にフリーターといった将来を先延ばしにするような選択肢を取れなかったとか、そのへんに原因があるのかも、とは思う。
まあ、それもこじつけの理由だ。マジなことを自分に突き付けるとしたら、「演劇に自分の人生を捧げるほどの勇気はそもそもなかったでしょ?」という感じ。
情熱的な「イタい演劇人」から平凡な一般人へと人生をシフトチェンジしてしまった当時は理想の人生と現実とのギャップにある程度落胆もしたけれど、今ではクリエイティブな創作活動にすぐに飽き、創作活動に人生を捧げる勇気もない自分という人間を乗りこなすことができるようになってきて、自分が「何者にもなれない」ことに対して特にネガティブな感情を抱くこともなく、平穏な人生を過ごせている。
「何者にもなれない」ことを受け入れはしても
とはいえ、一度目の当たりにした「何者か」の幻影はなかなか拭い去ることができない。振り返ると、「一般人」以後の僕も演劇のプロットを書いては消してみたり、ゲーム配信の真似事をしてみたり、突然思い立ったようにVtuberのモデルを作り始めてみたり。まるで未練がましく「何者か」になるチャンスを伺っているみたいだ。
そんな未練がましい足掻きの中でもVtuberという媒体は僕にとって相性が良いように感じた。
一般人人生が長くなるとゲーム配信にしても執筆にしてもラジオにしても、素顔のままで新しい創作活動をはじめようとすると、一般人の自分がなんてことを。。と赤面してしまう。そんな僕にVtuberという「仮面」はとても居心地がいい。なんの恥ずかしげもなく自分の弱みをべらべらとさらけ出すnoteの記事が書けちゃったりする。
だらだらとVtuberとして数年活動したりしなかったりしてようやく気付いたんだが、僕はまだまだ人生の中でしておくべき創作活動をしきれていないのだと思う。
巨匠が自分の人生の中で満足がいく作品を作り上げられていない、みたいな高尚な話ではない。これは質の問題ではなく量の問題だ。大学4年間の間だけの創作活動では、いつか来る人生の終わりに自分が世界に残した痕跡の少なさを悔いてしまうのではないかという実感があったのだ。
我が人生における総創作活動量問題への対策として、せっかく見つけたVtuberという仮面を活用しない手はないだろう。
そんなことを考えながら僕が決めた2024年の抱負は
「広く浅い創作活動」。
何者にもなれない一般人だし、そもそも飽きっぽい僕なので狙いを定めて一本集中の創作活動をしたってどうせ飽きてしまうのだ。
なので、色々な方向性を試すことで少しでも自分の創作の物量を増やすことにした。
そうすればきっと、自分の人生の最後にするかもしれない後悔を少しずつでも潰しておくことができる。そしてあわよくばそんな物量勝負の創作活動に少しでも心惹かれてくれるような人がいたとしたら、僕は今からでも、ほんの少しだけ何者かになれるような気がしている。
付録
抱負をもとに決めた2024年のやることリストはこんな感じ。