癌とお金の話(治療前の見立て)
数字はリアルに近いもの。
ただし、お金のプロではない素人目線なので、
何が出ていって、何が貰えるのかをメインに整理。
おそらく、もっとお金の計算が得意な人からしてみれば
ズブズブな試算なのかもしれないが、投資や資産運用は
「健康であれば」という前提があってこその話な気もするので。
もっとこっち回すべき等のご意見いただけますと
助かります。
なお、癌に関連した費用のみを記載するので
精緻な家計簿でないことはご容赦を。
一区切りついたと言える状態になったら
再度整理してみようと思います。
■近々の支出状況
我が家はフルタイムの共働きなので収入は2人分。
ただし、入ってくる分の話よりも、
出ていくお金の方が重要な気がするので
支出で整理。
とりあえず近々かかるお金たち。
①住宅ローン(固定費)
一番大きな固定費。毎月18万円程度の支払い。
今思うと、人生をほぼローンに捧げる借り方なので
若さと勢いが無いと借りれない。
癌だろうが、こいつが払えないと
屋根のない暮らしになる。
なぜ、住宅ローンの話が出てくるのかと言うと
ローンの団体信用生命保険には
がん保障100%の特約を付帯していたから。
ちなみに、変動金利で借入して0.67%の利率。
昨今話題の、マイナス金利解除など
このままの金利はあり得ないので
5年毎に0.2%上昇を見込んで元々はプランニング。
②保険代(固定費)
住宅購入を契機に妻と全面見直しで加入
契約しているものはざっくり以下の通り
・医療保険(月額3,500円)
・ガン保険(月額1,700円)
・積立保険(月額10,000円) ※生命保険兼
・積立保険(月額5,000円) ※修繕費の積立用
上記で1名分なので2人合わせて
約40,000円程度を毎月支払い。
個人的に会社の福利厚生で入った
塩漬けしたままの保険(月額1,900円)があり。
小遣い程度の保険金にしかならないので
今回の計算では割愛。
③病院にかかったお金(検査〜初回入院まで)
(・胃カメラ(2023/12):12,000円) ※参考
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・内視鏡(2024/2):35,000円
・癌診察(2024/3):トータル40,000円
・入院治療費費(2024/3):85,000円
今回は抗がん剤1クール目なので、入院にて治療。
2クール目以降は通院にて約35,000円/回の見込み。
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ざっくり、初手から治療開始までに16万円
抗がん剤は残り11クール(約40万円弱)
この後に構えている手術+入院で
20万円程度と見込むと諸々総額で
70〜80万程度が自己負担金額といった数字見込み。
なりたくてなった訳でもないのに
ふざけるなと言いたくなる様な金額がかかる。
(節約するのがアホくさくなる。)
④生活雑費
おおよそ、毎月25万ぐらい?(貯金等合わせて)を
我が家のどんぶり勘定に突っ込んでいるので
詳細不明だが、色々と貯金に回しつつも
不自由ない生活は送れる。
その他、あったらいいなと思い、
入院準備に前開きのパジャマや
抗がん剤の副作用で食が細くなるので
栄養補助食品を用意した。
(副作用の話は別途)
入院衣類等はレンタルサービスがおすすめ。
毎日の洗濯や、タオル類も付いてくると考えると
自前は大変かなと言う印象。
未定部分はもっとクリアになったら整理。
あれこれ欠けてる、知りたい部分がある等は
教えて貰えると助かります。
■今の所貰えるお金(見込み含む)
保険の保障内容とか細かい部分は置いておき
金額ベースの話を整理
①住宅ローンのがん保障特約
主な保障内容は以下の通り
・ローン残高分の保障金(ローンが0円に)
・先進医療技術料
(もし先進医療ができる癌であれば、その治療費に使える。)
★ローン加入時にめちゃくちゃ参考にしたページ
https://mogecheck.jp/articles/show/Mye15AOPqLkV26Gxj9Dv
がん"保険"とがん"保証"の内容を比較した解説。
金額的にはここが1番大きい。
いわゆる、ローンがチャラ。
(診断書作成中なので、本当に降りるかまだ未定)
実際に認められれば、2年ちょいしか払っていないので
銀行からは白い目で見られる事になる。
特約をつけた理由は以下の二つ
・同じ保障内容(一時金)をがん保険で
受けるよりも割安と感じた。
そもそも、一時金としてここまで
大きい金額の保険は無いのかも。
それなりに支払い期間を経て、例えば
ローン残債が減ってきた50歳とかのタイミングだと
インパクトは薄いのかもしれない。
それでも「ローンが消える」と言う
心理的な安心感はありがたい。
表現は正しくないが、僕の場合は
コスパが良いタイミングで発覚したと言える。
(出来ることなら、当然なりたくないが。)
・がんと言う病が身近なものだったから。
特に、父親の件が発覚したのが、
まさにローンの借入直前のタイミング。
治療に専念するために、働けなくなる期間が
発生してしまう事を間近で感じ
ライフシミュレーションが、ポジティブなイメージ
でしか考えられていない事を痛感した事が大きい。
治療に専念するためにも、お金が必要となる。
ただし、治療に専念すれば収入が減ることになる。
シンプルに貯金だけでなんとかなるとは
思えなくなってきたので、
ネガティブなプランを前提に
FPなどと相談して方がいいのかと思う。
②保険金
上記で加入していた保険には「収入減少」
に対する備えの意味があると思っている。
一方で、住宅ローンの特約については
あくまで「ローンを無くす(支出を抑える)」という
考えのものであり、無収入では生活が成り立たない。
そのため、治療期間に休職をしても、
ある程度の生活水準を保つ目的で加入。
(なお、ダブルワーカーなので、かなり保険をかけているのかもしれないが)
医療保険:入院・手術に関するカバー、保険料払込免除
がん保険:ガン入院、ガン通院・一時金をカバー可能、保険料払込免除
積立保険※修繕費の積立用:保険料払込免除
諸々合わせると、今回の治療全部やって
初年度200万〜300万、
2年目以降、仮に治療が継続(再発)してしまった
場合は200万程度が保険金で支払われるかな?
という感覚。
後述するが、これに傷病手当を合わせて
なんとか、今までと同じ水準の
お金は維持できる見込み。
ざっくりここまでで、お金の心配はあまりしなくて
良さそうと思えるのが、精神的な負担を
大きく下げてくれている。
■使える制度
会社員の場合、公的に使えそうな制度は以下の通り
①傷病休暇手当
治療等の目的で休職した際に、標準月収の2/3が
健康保険組合から最大1年半支給。
ただし、ボーナスはカットになる?はず。
ボーナスに依存する年収体系の場合は
注意が必要な認識。
(僕の場合、年収の約40%がボーナスに
該当するので結構減るはず。)
尚且つ、日額で支給なので、
実際に受けてみないとわからないが、
シンプルに2/3計算すると思ったよりも少ない
可能性もあり。また、期限付きの制度なので、
出来るうちは業務を続ける方がいい。
本当に必要なタイミングでは助かるが。
②高額医療費
以下のページが分かりやすかったと思う。
https://media.dai-ichi-life.co.jp/first_step/basic/00056/
イメージは医療費の総額が100万円だとして、
本来であれば3割負担なので
30万円が自己負担になるはずだが、この制度であれば
同月内での医療費に上限を設けてもらえる。
僕の場合、標準月収では区分"ウ"に該当するので
今回の入院で支払った金額は
約8万ちょいになっている。
(実際には自己負担金額として
本来30万ぐらいの請求だった。)
なるべく月跨ぎにならないように
通院・入院する方が、制度をフル活用できる。
抗がん剤治療もそこそこ高額になる
+2週に1回ペースなので
割と使い倒しができる見込み。
(そんな上手いこと計画は弄れないが。)
■お金の計画性の振り返り
そもそも精緻な計算ではないので
あくまで、参考程度に見てもらえると助かります。
ただし、思ったよりも、治療にお金がかかって
いきなり生活が困窮するようなレベルではないことが
雰囲気掴んでいただけたかと。
(ちなみに、先進医療をやると300万/回ぐらいは行くらしい。)
また、保険加入したタイミングで
ここまで先回った想定を一人でできた訳ではなく
保険屋さんのFPに相談して決めた内容がたくさんある。
保険の"必要vs無駄"という議論は尽きないかと思うが
フル活用させてもらっている身分としては
「保険があることで安心料を支払い、
使わなければラッキー」ぐらいに
思って方がいいのではないかと感じている。
もちろん、センスがあれば株式投資で
より利回りの良い資産運用をした方がいいのかと思うが
せいぜい、積立NISAをやっているぐらいの
投資と言えないレベルなので負ける可能性の方が高い。
(僕の場合は体を張った保険ギャンブルであれば大勝ちなのだか)
全く状況が同じという人はいないと思うので
一概にどうすべきかは言えることではないが
今入っている保険会社経由でも
よくある無料ライフプランでも
受けてもいいのでは無いかと。
繰り返しになるが、もちろん
早期発見で終わらせられる事が1番なので
是非一度、検診を受けてみて欲しい。