可愛い贈り物
最寄り駅から家への帰り道、知らないお婆ちゃんに呼び止められた。
「ちょっと、あなた。亅と手招きをしている。
どうしたのかしら?と近づいてみると、
「ほら、これ綺麗でしょう?あなたにあげるわ。」
と鮮やかなピンク色の躑躅を手渡された。
「わぁ!本当だ。綺麗ですね。」
「コップに入れて部屋に飾るといいわよ。急に呼び止めてごめんなさいね。」
「いえいえ。ありがとうございます。」
東京でこんなことあるんだな、嬉しいな。
帰ってから旦那さんに今あった事を話すと、
「RPGゲームみたい。歩いてたら知らない人にアイテムもらうみたいな。そんなことあるんだね。」
と二人で笑った。
例えが面白い。自分と違う人と暮らすと、そんな風に感じるんだなって思う。
自分と旦那さんの違いに、時々イラッとすることもあるけれど、気付かされる事がたくさんある。
他人と暮らすって大変だな、とも思うけれど、これからも違いを楽しんでいきたいな。
グラスにたっぷり水を入れて、頂いた躑躅を生けた。
お部屋に可愛い灯りがついたみたい。
お婆ちゃん、お花ありがとう。