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Film保管の宿命 劣化・汚損

前日の元ネタが上の見出し写真。

前編~~~~~~~~~~~

それより、
スキャナのクリーニングを試みたら
案の定結構大変だったのでその点も少し。

まずクリーニングとしては70~80点。
それでも元の曇りはかなり改善しました。

微妙に怪しいかもしれないものの
ガラス面の内側にそこまで決定的な埃は付着してないと、
思いたいという感じです。

アルコールがあるつもりが無くなってたからそれも誤算。
(注意としては作業完了後密閉するので
 使わない方がよいことになってましたが。)

まあ、壊さなかっただけいいかな?・・・と、
本当に、かなり酷かったから、モノによって昨日の動作確認兼スキャンで
曇りの筋が写り込んでいて、それでは意味が無いになってしまうので
思い切りました。

参考

特に2番目を参考にしました。
・・・ツメ、緩くなった気がするんですけどね。

最近コットン、脱脂綿で拭くのがややマイブームで、
それで最後にブロアーでいいかな?…と思ったんですが案外良くない、
仕方ないのでマイクロファイバー・・・新品じゃないからか微妙に…。

・・・それは最終的に完璧に曇りが取り除けてなかったので
クロスのせいとも何とも言えない所ですが、何かいいものなかったかな、と
レンズのクリーニングペーパーが何もチリが出ないという意味で正解かも…
とそっちを思い出してケチらず結構やったんですけど
70~80点の出来という訳です。

・・・明かり不足であと一歩見落とし、
まあほとんどは淵の方だから確認後問題があったらやり直そう、
というぐらいの妥協で終えました。

悪い影響があったとしても取り敢えず致命的ではない
・・・ように見えます。

一番良かったことは分解レベルとしては非常に簡単で
何でもこれぐらい開け易かったらいいのに、
という良心的な構造だったことですね。


さてそれで、昨日のフィルムの件、
調べると、あとフィルムの書き込みにトライXって書いてあったので、
恐らく現在も販売しているベストセラー的な黒白フィルムのようでした。
(白黒と言いたくなるけどどうもどこもかしこも黒白と書いてある。)

メモにプラスXも書いてあったので多分それもあるんじゃないですかね?

…というよりコダック、よく生きて残ってたな、と少々驚き。
(資本的にどうか知りませんがちゃんとこういう形でね、という意味で。)



5×10cmぐらいの50枚はこんな使い方したらすぐ無くなる…。
そういえばシルボン紙もあったけど。

適切な環境、道具と知識?があれば
10~15分で綺麗に出来そうですが、1時間半ぐらい拭き拭きしていました。

曇りを除去するのに最適だったのは結局なんだったのかな?
…という疑問だけは残ります。

なお、GT-9400UFは2003年発売モデルだそうで、
買った時調べてるとは思うんですが6~7年前に○○オクで
購入して動作確認したきりだったから完全に忘れていまして、
かなり古い機種ですね・・・。

説明書きなど色々見ていると恐らくこれを選んでいたのは
スキャナのカメラ部分がCCDのモデルで多分安いもの、
という条件だったんだろうと、そんな気がします。
(デジカメ・携帯のCMOSがあんまり好きじゃなかったのと何か利点が?)

https://ad.impress.co.jp/special/epson1002/03/
CCD センサーの特性としてピント域が広いため、原稿台に密着していない部分まで読み取れる。
*多分これ
家に来た初めての複合機が既にCCD時代ではなかったから…?

でも正直今回のケースからやっぱりA3サイズ、
あと変に拘らなければ(特に角度や色)
カメラで撮る方が総じて手慣れた安心感があります。


・・・もしかしてこの10年殆ど新機種出てない?

光源も、現在は白色LED 過去には白色冷陰極蛍光ランプとか、
他にもあったようですがその影響もモノによっては感じるんじゃないかと。
(殆どは調整範囲だと思いますが。)


~~~~~~~~~~後編


もう一つは冒頭のフィルムの劣化の話。

通気性の悪い、湿気のこもるような、温度差のある…

ほぼ全部クリアした悪い保管環境でああなってますが
発見、症状としては軽い方という感じですね。

化学反応で・・・加水分解による・・・硬化か分離か・・・そんな感じ?

危険な硝酸セルロースフィルムに代わり、1950年代頃からは「safety Film(安全フィルム)」とも呼ばれる「酢酸セルロース」フィルムが主流となりました。加水分解は、この安全フィルムともいわれていた「三酢酸セルロースフィルム(TAC)」の代表的な経年劣化の症状で、保存環境によって差はあるものの必ず劣化(加水分解)が発生します。
https://www.horiuchi-color.co.jp/service/input/conserve/film_deterioration.html

2番目によって昨日のタイトル、セーフティフィルムの意味が解りました。

16㎜とか映写機の話の時にそう言えばフィルムが燃え易かったと、
いやアニメのセル画の話だったか、
セルロースが燃え易い、自然発火するって話がそういえばありました。
(だから以後の時代は
 実際にはセル画でないけど慣習としてそう呼び続けたと。)

https://www.ndl.go.jp/jp/preservation/pdf/microfilm2019.pdf
マイクロフィルム保存のための基礎知識


そんな訳でフィルムの保存・保管・デジタル化。
良い環境にあれば
あと50年ぐらいそんなに酷くなることは無いと思いますが、

こんなのが見つかる訳なので。

家のは押し入れに主に置かれてるから別なんですけど、
それはそれでいいとは言えないので
こういう機会に本当は一気にやってしまいたいんですが、
容量と時間の問題があるから。

単に保存でなく何か利用可能性も含めれば
可能な限りはTIFF形式の保存が最適ではあると思うんですけどね。

何かの機会に店に任せてしまえばいいというのが現実的ですが、
こういうの、面白味ってのもまあまあ大事で、
自分でやることで意味があるって事もある数少ない事の一つでもあります。


なお、最近(90年代後半?~)のフィルムは
ベースがポリエステルなどに替わっていて
この極端な加水分解による被害は起こらない・・・らしいです。


・・・でも大体みんなが持ってるのは
80年代~90年代だと思うんですよね、これが。


拘りなくても何でも、一応残しておくと何かいいことあるかもしれません。

何と言っても著作権は死後70年、
何気ない風景も明日にはない、という事もあります。

一種の資産とも言えるのに、

うちの元気な方の祖母、だいぶ前に大体捨ててるそうです…。

この間の写真紛失事件と言い
なんか(どころかなんと)勿体ないとこっちは思ってしまいますが・・・。


完全1枚ものが撮影出来るのも
たまに古い写真を見た時には結構魅力です。


ともあれどなたも一度は家のフィルム、
その状態を確認してみてはいかがでしょうか?

映画35㎜で普通に4Kに対応するだけの情報量が
そこにはあると言われています。

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駄弁駄文渓谷世迷之滝(dabenstein)
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