『ダブドリ Vol.16』インタビュー02 網野友雄 & 脇真大（白鴎大学）
2023年2月22日刊行の『ダブドリ Vol.16』(株式会社ダブドリ)より、白鴎大学男子バスケットボール部 網野監督と脇選手のインタビュー冒頭を無料公開します。
2022年のインカレで惜しくも準優勝に終わった白鴎大学。悔しさを噛み締め、もう一度頂点を目指す白鴎大学の挑戦と今の大学バスケについて、網野友雄監督と３年生の脇真大選手に話を伺った。（取材日：12月22日）
今までとは違う難しさがありましたね。（網野）
宮本 選手と２人でインタビューを受けるのは初めてですか？
網野 初めてですね。多分、彼は緊張してると思います。
脇 ちょっと緊張してます。
一同 ハハハハハ。
網野 宮本さんは北海道出身ですよね？（ダブドリvol.15をめくりながら）
宮本 そうです。
網野 道産子推しですもんね？
宮本 ハハハ。それでダブドリvol.15では佐賀バルーナーズの西川貴之選手のインタビューをさせていただいたんですけど、その時に角田太輝選手（佐賀バルーナーズ／21年度白鴎大学卒）ともいろいろ話しましたね。宮永さん（宮永雄太／佐賀バルーナーズHC）が角田選手はものすごくいい選手で、網野さんにご連絡したっていう話も伺いました。
網野 彼とは栃木ブレックス（現宇都宮ブレックス）で一緒にやっていたので。
宮本 宮永さんが１つ下ですよね？
網野 １つ下です。角田に関しては宮永に、「インカレ前に絶対に来たほうがいいよ」って話したんですよ。
宮本 実際にプレーを見たら、ものすごく良くて、すぐに獲得に動いたって話してました。それこそ松下裕汰選手（レバンガ北海道／21年度白鴎大学卒）とも仲良くさせてもらっていて、たまにご飯に行くんですけど、北海道って回転寿司が本当に美味しくて、クオリティが高いんですよ。なのにマヨコーンばっかり食べてましたね。
一同 ハハハハハ。
網野 彼は面白いですよね（笑）。
脇・宮本 ハハハハハ。
宮本 では、今シーズンのインカレについて伺っていきますね。まずは網野さんに伺いますが、昨シーズンのインカレで優勝されて、この１年間はチャンピオンとして戦うシーズンだったと思います。この１シーズン、どんな意識を持たれていましたか？
網野 昨シーズンのインカレで初優勝をした後に、ジョエル（ジョエル・モンガ／１年）や涼成（佐藤涼成／１年）などの力のある選手が入学してきました。もちろん脇とか心（関屋心／４年）が成長していく中で、春のトーナメント（第71回関東大学バスケットボール選手権大会）では、自分達の思っていた以上にポンポンポンと決勝まで行って、専修に負けてしまった。選手たちはすごく悔しかったと思いますし、もちろん僕も悔しかったです。だからこそ、「まだ足りないんだ」っていうモチベーションで、リーグ戦（第98回関東大学バスケットボールリーグ戦）に入って行けました。結果的にリーグ戦では優勝することができたんですが、逆にインカレに向かうモチベーションの管理をどうすればいいのか、本当に頭を悩ませました。僕ももちろん選手たちも初めての体験で、今までとは違う難しさがありましたね。勉強になった部分でもありますし、ちょっと足りなかったのかなという反省もありましたね。
宮本 ありがとうございます。選手目線ではどうでしたか？
脇 網野さんの話と似た感じになっちゃうんですけど、自分は上級生になって、最初は勝てるのかなって自分に自信を持ちきれないところがあったんです。そんななか、トーナメントで決勝まで行ったことは自信にはなりました。ただ、決勝で負けたことは本当に悔しかったので、「リーグ戦は絶対に優勝しよう」っていう気持ちで臨んで、優勝することができて嬉しかったです。でもインカレに向かう気持ちが本当に難しくて、どういう気持ちで入ればいいかわからなかったのが正直なところというか。結局やるのは自分達なので、やるしかないっていう気持ちだったんですけど……そんな１年間でした。
一同 ハハハハハ。
脇 難しいですね、うまくまとまらないです（笑）。
弱気にならず、強気で行こうと話していました。（脇）
宮本 インカレは今回からフォーマットが変わりました。地方や関東、関西の下位の大学が３校のリーグ戦をやって、勝ち上がったチームがベスト16のシード校と対戦する。そして、それを勝った大学が白鴎などのベスト８のシード校と対戦する形になりました。白鴎はベスト８から登場して、勢いを持った対戦相手と戦うことはかなり難しかったと思います。網野さんはどうでしたか？
網野 難しかったですね。なんというか、良さと悪さがあって、逆に僕たちもすっと初戦に入ることができれば、試合数が少なくて済むんですよね。
宮本 確かに。疲労とか含めてコンディションを整えやすいですよね。
網野 はい。ただ今回のインカレにおいては、ベスト８のシード校はどこも初戦に苦戦したと思います。ある程度、力のある大学と大会に慣れてない状態で初戦を戦わないといけないし、僕らは対戦したことのない相手だったので、ちょっと嫌だなっていうのは正直ありました。
宮本 フォーマットが変わったこと、インカレ王者として迎えること、リーグ戦を優勝して迎えること。色んな「初めて」は不安に変わってしまう可能性もあったのかなと想像しますが、監督としてはどう向き合って行ったのでしょうか？
網野 何も変えようがないので、やるべきことに集中するだけでしたね。もちろん戦術の準備とかスカウティングもやりましたけど、それ以上にリーグ戦の時から自分たちのやるべきことをきちんとやる。白鴎のバスケを40分間やりきることを見失わないように声かけはしていました。
宮本 選手としてはどうでしたか？
脇 初戦が難しいっていうのはわかっていたので、弱気にならず、強気で行こうと話していました。実際に試合で難しい状況になると、コーチが言っていることを全員が理解しきれていないことが今までもあったので、しっかりと選手間でもコミュニケーションをとってやっていました。あとは「自分たちのやるべきことをやれば大丈夫」っていう話は何回もしましたね。
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