これからの季節人気No.1といっても過言ではないあの魚が大漁!!
どうも~、女漁師のだー子です!
またぐんっと寒くなっていよいよ本格的な冬が近づいてきましたね、、
夜の海は風をさえぎるものがないので陸上の1.5倍増しで寒いです。。
手も手袋してるとはいえ海水に触れるのでどうしても指先がかじかんできます。かといって手袋を二重にすると網をつかみにくくなるし色々と不便になるので、これに関しては気合で乗り切るしかないです!
「気合いだ!」と、心にアニマル浜口を置いています(笑)
指先だけでなく足先も冷えるので、靴下は二重にしています。
でももうすでにこれだけの装備をしていてもだいぶ冷えているので、
もう少し寒くなったら、足裏に張るタイプのホッカイロを用意する予定です。
そうしないと足先の感覚がなくなってしまうので、、
そして冬といえば魚の脂乗りが良くなって魚が美味しくなる季節ですね!
その地域によってブランドは違いますが、私のいる県では寒ブリが有名です。
つい先日、寒ブリ宣言が出されたばかりでブリの値段も上がっています。
でもまだ細身の個体ばかりで、丸々と太った美味しそうなブリは多くはないのでこれからに期待してます。
タイトルの通り、本日の漁ではそのブリが大漁だったのでその様子を紹介していきます。
ではいつも通り、活動ログから、、
0:05 起床、準備
0:30 家出発
0:40~船の掃除や氷を積んだりなど漁の準備
1:20 出港
1:40 漁場到着、漁開始
3:10 帰港、選別開始(魚を種類ごと、大きさごとに分ける作業)
4:00 選別終了(競りまでは自由時間)
5:10 競りの準備
5:30 競り開始(私たちの船は三番目だったので、私たちの船で獲れた魚の
競りが開始されたのは5:50くらい)
6:00 カウス(分け前)を分けて解散
本日は雨だったので漁のあとの仕事はなく、早めの帰宅でした。
最近の漁ではどの魚も数が減ってきていて、選別にかかる時間もだいぶ少なくなってきました。
本当は漁や選別の様子なども撮影してここで紹介したいのですが、仕事中に携帯を触れるわけもなく、、、
なのでもっと読者の方々がイメージしやすくなるように、次回は競りの流れを文章と写真(撮れたら、、(笑))で紹介していきます。
(テレビで流れる競りの様子だけでなく、その裏でどのようなことが行われているかなど)
漁の様子に関しては絶対に撮影は無理なので、気になる方はYouTube等で調べてください、すみません、、。
今日の漁ではブリ以外だと、汐の子(ヒラマサの子ども)やイカ(スルメとアオリイカ)、カマスなどが少しづつ入っていました。
そしていよいよ本日のメイン、ブリの全体の写真を載せていきますが、
血も一緒に写っているので苦手な方は気を付けてください。
それではこちらです☆
全部で60本くらい捕れました。
こういった大きな魚体は鮮度が落ちないように1匹1匹脳締め&神経締めをしなくてはならないので、沖では船の上が色々とわちゃわちゃ(表現が正しいかわかりませんが笑)していて大変でした。
いつもだと
①仕掛けてある網を手繰り寄せて魚を端に追いやる→②そこをクレーンを用いて大きなタモ(魚を獲る用の網)で船の上に上げていくのを中断無しで繰り返し行います。(神経締めが必要な魚は数が多くないので、締める担当の人がつきっきりで作業を行えば間に合う)
しかし今日は違いました。
①からの②の流れは同じですが、ブリの数が多すぎて締めるのが間に合わず、間の中断時間が長めでした。
それでも間に合わず、後半はマス(獲った魚をいれる場所)に海水を溜め、とりあえずそこにブリを入れて泳がしておき、帰港しながら水揚げ→神経締めを行っていました。
この神経締めですが、必要な作業工程はそこまで多くはありません。
①脳締め(頭に太い針のようなものを刺す)
②えらを切る
③溜めた海水にいれて血を抜く
④ワイヤーを使って神経を締める(①でできた穴にワイヤーを入れます)
⑤氷を入れた海水にいれる
この5つで全てですが、時間がない時は①②③だけしておき、時間に余裕ができたら④⑤を行います。
でも④の作業はある程度血が抜かれてないとできないので、そもそも③の所要時間は長めなので丁度いいですね。
これは余談ですが、最近私も④の作業ができるようになったし、今日は2匹だけですが②の作業をやらせてもらってすごくうれしかったです。
できることが増えるって良いですね。
またこの神経締めについても1つの記事にして投稿したいと思っています。
話は戻りますが、漁場から港まで大体15分くらいかかるのですが、その間ずっとブリの水揚げ→①~⑤の作業を繰り返していました。
気が付いたら合羽が血まみれになっていて殺人鬼になった気分でした(笑)
港に着いたらいつもと流れは同じです。
ブリ以外の魚が少なかったので早めに選別が終わり、競りが始まるまでは他の乗組員とスマホでゲームをしたり、談笑したりしていました。
この時間や漁場までの移動時間等を除いたら、実際に仕事をしている時間は大体3,4時間ってところですかね(笑)
こうやって数字で表すとだいぶ短いですね。
競りが終わったら後片付け(競りに使ったザルを洗う)をしてカウスを分けて仕事終了でした。
ちなみに本日のカウスは汐の子でした!
私は冷凍庫がパンパンで入りきらないのでほかの人にあげちゃいました。
この間はソウダガツオがカウスでした!
今日の漁は、漁師になって初めて大量のブリを間近で見てとてもテンションが高かったです。
文字通り大漁でした。ちなみにこの大漁ですが、漁師は「だいりょう」と呼びます。
また明日もブリが大漁だったらうれしいですね。
これも余談ですが、、
汐の子は「ヒラマサ」の子どもです。
見た目はほとんど一緒ですが、値段も味も違います。
見分け方はいくつかありますが、私は鰭(ヒレ)の位置で見分けています。
上の写真のように、ブリの場合は胸鰭が体の黄色いラインよりも下(ラインに触れていない)にかかっていますが、ヒラマサの場合はこの黄色いラインの上に胸鰭がきます。
下の写真は汐の子なので小さくて見にくいですが、胸鰭の位置を確認してみてください!
他には口角の角度が角張っていたらブリ、丸みを帯びていたらヒラマサなどの見分け方もあるみたいですが、私的にはこの胸鰭の位置で見分けるほうが早い気がします。(選別では早さが大事で悩んでいる時間はないので)
漁師になってから、今まではそこまで興味のなかった魚も今では気になることがあったら調べるくらいには好きになりました。
これからもっと魚に関する知識や技術を習得していきたいものですね!
それでは!