ゆらぷか通信 第5号 日記を日記にするのは難しい
「ゆらぷか通信」は、きむきむ(@cory614)とダー子(@Daako_Daako)がお届けする交換日記です。前回までの記録はこちらのマガジンからどうぞ。
日記を日記にするのは難しい
第3号の通信は、長すぎて申し訳なかったです。3000字以上あったので。前から思っていたことやもやもやしていたことがあふれてきてしまう。あと調べたいことが出てきて、調べてわかったことまで書いてしまう。なんでも書きたい病なのだと思う。もしくは一種の依存。そんなことを思っていたら、同志(と呼ぶには畏れ多いお方たち)が2人ほど現れた!!
日記が日記にならない現象は案外あるらしい。たくさん書いているとおさまってくるようなので大目にみてください。
と、いうわけで、なるべく日記にする
8/17(木)
母によれば、妹は、両親が亡くなったあと、自分がうつ病である姉(わたし)の面倒をみなくてはと悲観しているらしい。まだ50代である両親が亡くなったあとを考えて悲観的になるのも、それを直接姉であるわたしにぶつけてこないのも、彼女らしい。わたしがうつ病になったことで、彼女をいわゆる「きょうだい児」のようにしてしまったなと申し訳なくなる。やっぱり福祉は家族単位ではなく個人単位でいてくれたほうが気楽に生きられるのになと思う。親の脛をまだかじらせてもらえることはありがたいが、かじる脛がなくたって安心して生きられる社会であってほしい。
母に、「ウォーキングするとか、家事するとか、少しずつやっていこうね」といった趣旨のことを言われる。なにひとつ間違っていないのだが、息苦しくなる。生活のすべてが「回復によいか」を基準にふるいにかけられていく。
8/20(日)
相変わらず低調である。というかむしろひどくなっている気がする。味に対する感動が薄いのでなかなか満足せず食べすぎる。自暴自棄になって散財することを考える。何をするにもつらい。など。長い夏休みで普段は別のところで暮らす家族が帰ってきていたからか。
悪い子になりたい、と思う。二日酔いになってみたい、夜更かしして昼まで寝てみたい、世間一般ではたいしたことではないと思われていることに散財したい、など。書いてみて悪い「子」と自然に書いてしまう自分に驚く。もうすぐ27歳である。いつまでも子ども気分が抜けない甘ったれなのだろうか。それとも親のまなざしを内面化して親からどう見えているかを考えているのだろうか。
自分で稼いだお金で自分の出費を賄いたい、何かに使いたいという気持ちはあるが、仕事ができないというジレンマ。というか生活を成り立たせるのがまず難しい。髪を洗って乾かすのがしんどい日が頻繁にある。顔を洗うのが重労働である。いわんや化粧をや。街で人の波になじむために必要なエネルギーは莫大である。
「精神科の病気って、血液検査みたいなことができないから、患者さんに話してもらって治療のためのデータをとるんですよ」と主治医に言われたことを思い出す。日々の生活の何がデータになりうるのかがよくわからない。自分の話し方で治療のあり方が変わってしまうのかと思うと不確実な感じがわたしを困らせる。
きむきむさんから第4号の通信が来る。不登校の親の会を「当事者運動」と表現することにへぇーとなる。自助グループかと思っていた。自助グループが運動に発展することはままあるのだろうけど、そのあたり、運動要素と自助グループ要素の比重の違いは親の会ごとにあるのだろうか。十数か所まわったらそれはもうフィールドワークだよね。
お仕事お疲れ様です。繁忙期ということだろうか。旅行を思いっきり楽しめることを願っています。
8/21(月)
オンラインカウンセリングを受ける。嫌だったことの記憶を扱う。わたしは何か嫌なことをされたとき、嫌なことをしてきた当人より、それを放置している周囲の人々に失望するらしいという発見があった。
記憶を整理して、納得できると、思い出すときに苦しくならずに済むらしい。が、この「納得」というのがよくわからない。まあとりあえずやってみよう。週1回で数回やってみるようなので、追々勘所がわかってくるのかもしれない。
以前別の人の下でやったカウンセリングに比べて、カウンセラーさんがよくしゃべる、わたしの語った経験に対して感想を述べてくるのが新鮮だった。一緒に怒ってくれる(というか、わたし以上に怒ってくれる)ので、それも一種の技法なのだろうけど。
LINEを相手のペースに合わせて返す、みたいな器用なことができないので、この交換日記も書け次第どんどん返します。あんまり気にせずのんびり返してください。次は旅行の思い出とか聞けたらいいな。
ではまた。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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