新年っぽい本を読んだ
今年は月ごとに特定のテーマを絞って本をえらんで読書をしてみようと思い、1月は「新年っぽい」本を読んでみましたメモ。
「PRINCIPLES」 レイ・ダリオ
著名な投資家のレイ・ダリオ氏による人生と仕事に関する分厚い本です。
意思決定の手法や組織の作り方など、人生と仕事の原則についてレイダリオの考え方がギュッと凝縮された本になります。
一番印象に残った章は、「1.1 超現実主義者になるように」です。
自分の意見を表明するために、自分にとって不都合な事実をみて見ぬふりしたり、自分の主張を強化する事実を集めたりと、事実を正しく見れてなかった経験は身に覚えがあります。
また、どれだけ気をつけていても、無意識のバイアスが必ず発生しているため、ポジショントークになるのは仕方ないと個人的には思います。その時に、他人とオープンに議論し、意思決定を進めていくことの重要性が書かれていました。重要なのは、失敗し、学び、素早く改善することだと。
また、オープンで常に学習するシステムを作り上げることを重要だと何度も記載されてました。とくに仕事においては、決定して、結果を正しくみる。学んだ事を次に生かすという「フィードバックループ」を実行し続けることが個人・組織において大事だと記載されていました。
これはスクラム開発で実感している部分もあるので、共感できます。チームが進化し続けている感覚というのはとても気持ち良いです。
記載されていた内容全てを取り入れるのは、結構ハードルが高そうなのですが、自分の過去の経験から自身の原理原則は何かなと考えるきっかけになりました。
「イノベーション・オブ・ライフ」 クレイトン・M・クリステンセン
先日、惜しくも亡くなってしまった「イノベーションのジレンマ」や「ジョブ理論」で有名なクリステンセン教授の人生論に関する本です。
導入部分で、名声と富を手にした立派なキャリアの大学の同級生が人生後半で後悔する様子を描き、著者はその問題を「動機づけ要因」と「衛生要因」の観点から、説明しています。
「衛生要因」:欠ければ不満に繋がる(報酬、ステータス、職の安定)
「動機づけ要因」:仕事への愛情を生み出すもの(やりがいのある仕事、他社による評価、責任)
大学の同級生は「衛生要因」だけに囚われてしまい、家族や、やりがいのある仕事の優先順位が下がり、人生後期で後悔している同級生たちが描かれていました。
人によって「動機づけ要因」は違うので、自分の「動機づけ要因」が何になるのかを考えさせられました。
また、自分のキャリアについてまだ考えがまとまらないうちは、状況に応じて、さまざまな機会を試すという創発的戦略の考えが紹介されていました。
自分自身も10年先を綿密に計画するタイプではなく、2~3年後にぼんやりやりたい事を描きつつ、その時々の好奇心に導かれて、選択を繰り返してきたのでこの話はふに落ちました。
「複利で伸びる一つの習慣」 ジェームズ・クリアー
上記2冊は抽象度高めの本だったのですが、この本は、ハウトゥ系です。良い習慣を形成し、いかに悪い習慣を止めるのかという仕組みづくりに焦点をあてて説明しています。
サム・アルトマンのコラムにもあるように、個人や組織において、長期的に複利で効いてくる習慣を身につけることは、極めて重要だと理解しつつも、ついついダラダラと時間を過ごしています。
この本では、習慣を以下の4つの段階に分解しています。
1. きっかけ -> 2. 欲求 -> 3. 反応 -> 4.報酬
この段階にもとづき、普段なにげなくしている行動を冷静に分解するようになりました。例えば、スマホ見て2時間ぐらいダラダラしている自分に対して、自分の気力のなさを恨むのでははく、上記の段階別に分解することで「仕組みがよくなかった」と考え、自己嫌悪感を抱くことなく、仕組みの改善を考えるようになりました。
最後に
総じて、自分のいまの動機づけを理解する必要性を感じました。
不確実性の高い経済状況のなかで、キャリアや人生の多様性が広がりつつあるからこそ、自分自身も含めて、迷いを抱える人たちは統計的に増えている実感があります。直近のコーチングムーブメントもその一環だと思う。
特に30才周辺は、さまざまな分岐が発生するタイミングだと思います。
周りの同世代もプライベートでは結婚したり、子供が生まれたり、仕事では大胆なキャリアチェンジ(マラソンやってたけど野球選手になるみたいな)ができる最後のチャンスだったり、このまま行くと先が見えたり、見えなかったり。
普段、あんまりこういう本は読まないのですが、自分を振り返る機会にもなりよかったです。2月は仕事に関連する本を読んで、またnoteにアウトプットしたいと思います。
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