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ネコ作家 きくちちき編

猫好き作家へのインタビュー。あなたの猫話、聞かせてください!
第11回は、きくちちきさんです。

サインしながらインタビューさせてもらっていいですか?
インタビュー?なにも面白いこと言えないですよ。

面白いことは、こっちで勝手につくりますから。
あはは、つくっちゃうんですね?じゃあ大丈夫です。安心しました。

まず、ネコとの出会いを教えてください。
最初の記憶は親戚の猫ですかね。きれいなシャム猫みたいなのを飼っていました。引っかかれたから、最初はそんなに猫好きじゃなかったです。

でも、ちきさんといえば、デビュー作の「しろねこくろねこ」ですよね。
高校生ぐらいのときに、別の親戚が人懐っこい白っぽい猫を飼っていて、それで猫かわいいなーと思い始めました。戸田公園に住んでたときに、近所に野良猫のクロネコがよくきていて、すっごいかわいいし、フォルムがきれいだなーって毎日見てました。絵本の物語を考えたときに、そのクロネコが一番に浮かんだんです。

しろねこくろねこは最初、手製本だったんですよね?
3、4種類の手製本をつくって、六次元(荻窪)で展示をしました。帽子の話とちっちゃい子が木に登る話と「しろねこくろねこ」です。六次元の中村さんが手製本を興味あるお客さんに見せてくれていて、それを学研の木村さんが見て、木村さんが連絡をくれたのが全ての始まりです。

木村さん、格好つけてました?
あはは。メールでしたから 笑。そのあとトライギャラリーの展示に来てくれて、最初は怖い人かなって思いましたけど、ずっと優しいです。

ちきさんが期限を守らない問題は、最初に編集した木村さんが甘やかしたからだと思ってるんですけど?
そうですかね 笑。でも、特にそんなに締め切りっていうのはなくて、とにかく良いのができるまで待っててくれる感じでしたね。ラフのやりとりをものすごくやってくれました。

今でも一冊の絵本に1000枚ぐらい描くんですか?
さすがにしろねこくろねこのときよりは減りましたけど、7、800枚は描きます。今度出るあかちゃん絵本も絵自体は単純だから、すぐ描けるかなと思ってましたけど、やっぱり何百枚も描いてました。

NGとOKは早い段階で決まるんですか?
どっちのパターンもありますけど、ショックが大きいのは描き始めで違うなってなったときですね。何も次に繋がらないし、紙がもったいないから 笑。ある程度描いてダメだったら、これと違うのを描けばいいと思えますから、まだ進歩があります。いいものをつくりたいという一心で、気がつけばたくさん描いていて枚数が増えていっちゃうって感じです。

最初に会ったのは、るすばんの展示でしたね。
覚えてますよ。作品に興味なさそうな変な雰囲気の人が来たと思ったら、いきなり握手してきて、会って早々に気持ち悪かったです 笑。

よく付き合ってくれてますね?
カマタさんがいるんで。

来年の陶芸の展示は、もう延期なしですよ。
わはは。大丈夫ですよ。僕、期限は守りますから 笑

ありがとうございました

きくちちき
1975年北海道生まれ。絵本作家。
2012年「しろねこくろねこ」(学研プラス)でデビュー。
同作が2013年ブラティスラヴァ世界絵本原画展で金のりんご賞を受賞。
他に「やまねこのおはなし』(作・どいかや / イーストプレス)、「ぼくだよ ぼくだよ」(理論社)、「いちにのさん」(えほんやるすばんばんするかいしゃ)、「みんなうまれる」(アリス館)、「みんな」(WAVE出版)、「ゆき」(ほるぷ出版)、「ぱーおーぽーのうた」(佼成出版社)、「パパのぼり」(文溪堂)など。

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