Spiritual Care(スピリチュアルケア)を考える
Spiritual Careって何ですか?
苦難の渦中にいる人には、助けになれば何だっていいことも多いので、聞かれない限りあまり話さないことですが…。今回、あえて触れてみたいと思います。
Spiritual CareってSprits、Spiritualityを careすることです。ズバリ。
日本(の医療界)で誤解が多いのはSpiritual“pain”(スピリチュアルな痛み)だけが先行してしまい、Sprits、Spiritualityを理解してこなかったからとも言えます。
じゃあSprits、Spiritualityって何ですか?
私たち誰もが持っているものです(Spiritual painはSprits、Spiritualityを見失うから痛むとも言えます)。
ただSprits、Spiritualityは日本語に表すと違和感が出ちゃうんですよね(霊性とか、魂とか)。だからSprits、Spiritualityは日本語に言い換えれないものと言えます。これはCareという単語も同じですね、Careを的確に表現する日本語がない。
そんなSprits、Spiritualityを理解するために、逆説的ですが人に言わなくてもいいから自分の中で腑に落ちる表現を見つけることをお勧めします。
例えば、関係性、過去や未来、苦難にもかかわらず生きる力、苦難に耐える理由や意味、豊かさ、赦し、信頼、コミュニティ、自然との融合…
それは精神性とも重なるところがありますが、もっと深い、生まれたときからの《存在》に関わるもので、苦難の中で【拠り所】となるものです。
SpiritualCareとはその人のSprits、Spiritualityを見つけること
末期の脳腫瘍の男の子がずっと我慢していたことを言いました。どうしても犬を飼いたい…。そのときの主治医はICUに犬を入れる許可を出しました…
犬を飼うことになったその子の表情は?
末期がんの母と、どうしても思い出の公園に行きたいと娘さんが言いました、そのためにミニ旅行のプランを練ります…
その旅行に行った写真に写った二人の笑顔は?
夫の死を受け入れられない女性がいました。彼女とともに、生きるとは死ぬとは何かを共に見つめました…
見つめた先に彼女がとった行動は?
病から動くことのできない身体となった人が生きる意味がないと言いました。その人の生きる意味を共に探しました…
彼の中に起きた変化は?
虐待にあった人が自分の人生を恨んでいました… 人生は恨むべきものか共に見つめました…
その人がそれから歩み出した人生は?
これは私が実際に見てきた物語です。自らのSpiritualityを見つけた人たちの物語に、私はいつも感動させられました。
Spiritual Careは“おもてなし”
現代科学・医療は問題解決思考が多いものです。もちろん取り除ける苦難は取り除くべきでしょう。ただ“Spiritual“pain”という言葉が先行したために、取り除ける(緩和できる)painという誤解を招いているようにも思います。
人生には背負わなければならないことがある…それはいい年してくると自然とわかることです。だから問題が取り除けないとき、その人が【拠り所】となるものが必要なんです。
SpiritualCareとは、その【拠り所】となるSprits、Spiritualityを見つけることができるよう、その人を“もてなす”ことです。
これはCareとして、現代科学・医療についをなす、もう一つの柱です。
欧米では受けられるCareを日本でも…
グリーフケアはSpiritual Careの一つの形です。Spiritual Careは、その人の力に繋がればどんな形でもいいのです。
まだまだ社会に浸透はしていないけれど
私は、取り除けない苦難を抱えている人たちに、必要なとき必要な分だけSpiritual Careを届けられることを目指しています。
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