小説 シャーロック・ホームズとサセックスの海魔 読書感想
ジェイムズ・ラヴクローヴ 作 シャーロック・ホームズとサセックスの海魔 が、ハヤカワ文庫より発売されました。
ホームズ×クトゥルー神話と言う組み合わせの三部作の最終巻に当たる本作、前作ミスカトニックの怪から更に15年後、老境に差し掛かったホームズに訪れる様々な怪異譚が描かれています。
以下 ネタバレを含むので少し改行
三部作全体の構成は、ホームズ本編は表向きの活躍で、その裏で人知を越えた旧神・旧支配者の戦いに巻き込まれていた、と言う設定。
旧支配者ナイアルラトテップの力を手にして、暗躍するのがモリアーティ教授です
最終エピソードとなる本編舞台は、第一次世界大戦手前。
ホームズ、更には旧支配者として敵対するクトゥルーを滅ぼすために暗躍するモリアーティとの戦いが描かれます。
初っぱなでホームズ陣営が壊滅状態になったり、展開は目まぐるしく動きますが、平易な文体でサクサク読めました。
面白いと言えば面白いのですが、ちょっとなぁ・・と思う所も。
ホームズの行動は微妙で、途中から何となく見えるところがある。
クトゥルー物としても、最後の方は怪獣特撮物じゃないんだし・・と思ってしまいました。
私が、クトゥルー神話はともかく、ホームズをろくに読んでない、と言うこともあるので、そちらを読めば また違ってくるかな・・。
面白い着想の作品ではあるので、興味がある方は読んでみるのもいいかと思います。