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キモシェアハウス漂流記

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キモシェアハウスという所にひょんなことから生活することになった男の話。 #キモシェアハウス
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2023年9月の記事一覧

キモシェアハウス漂流記スピンオフ〜レンタルぶさいく〜Part.3

キモシェアハウス漂流記スピンオフ〜レンタルぶさいく〜Part.3

前回彼女の母親とのご飯会を大失敗したレンタルぶさいくこと篠原さん。

そして彼女との時間を作る暇も無く馬車馬のようにぶさいくを貸し出しまくっていた。

篠原さんが忙しい中もたまに会えるときは会っていたのだが

「なぁ村田、この間明治神宮前から阿佐ヶ谷まで自転車で15分で行った」ってあり得ないことを言ってたのを聞いて(あぁ、大分疲れてるこの人)と思って心配していた。

その頃レンタルぶさいくはほぼ毎

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キモシェアハウス漂流記第十三話

キモシェアハウス漂流記第十三話

木田が利尻の壮絶な1か月から激痩せして帰ってきてから、わずか3日で元に戻っていた。

そして木田はまたキモシェアハウスから飛び出し、今奈良の実家に戻っている。

なので利尻に行っていたとき以来のサスペンダーズ古川さん、フランツ土岐、俺の3人でキモシェアハウスを回しているのだが、最近木田とずっと片付ける片付けない戦争を起こして木田にフォーカスを当てすぎたせいで、古川さんと土岐のキモに触れれていなかっ

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キモシェアハウス漂流記スピンオフ〜レンタルぶさいく〜Part.2

キモシェアハウス漂流記スピンオフ〜レンタルぶさいく〜Part.2

前回レンタルぶさいくこと篠原さんとの出会いから、ギャルにボコボコにされる話までを書いたがその続きを書いていこうと思う。

俺は元々赤もみじというコンビを組んでいて、当時篠原さんはフェーというコンビを組んでいた。

2組はほぼ同時期に前事務所に所属し、4人でご飯に行ったりするほど仲良かった。

そしてユニットライブ「ACQUA」をやることになる。

汚い4人だから名前だけでも綺麗にという考えからこの

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キモシェアハウス漂流記第十二話

キモシェアハウス漂流記第十二話

最近キモシェアハウスにはゴキブリ発生問題が勃発し、俺達は日々ゴキブリに怯えている。

同じ敵に怯えているはずなのに、第十一話にも書いたが、俺とガクヅケ木田は片付ける片付けない論争でバチバチに歪みあっている。

しかも俺と木田は同じ部屋にいるのにだ。

この間は何の嫌がらせか、俺が昼寝をしようとしたときにあろうことか部屋でカレーを食うて来た。

許せない。

片付けないと言っただけなのにだ。

しか

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キモシェアハウス漂流記スピンオフ〜レンタルぶさいく〜Part.1

キモシェアハウス漂流記スピンオフ〜レンタルぶさいく〜Part.1

今回の主役はレンタルぶさいくこと篠原さんとの話。

彼は今フィリピンのセブ島でサラリーマンをやっている元芸人だ。

ここ最近バキ童チャンネルでも取り扱ったこの男は芸人を辞めたことを周りの芸人が惜しんでる度合いで言ったらNo. 1と言っても過言では無いとんでもない人物なのだ。

そして俺の数少ない親友の1人だ。

出会いは篠原さん27歳、俺23歳の頃。当時同じタイミングで事務所のオーディションを受け

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キモシェアハウス漂流記第十一話

キモシェアハウス漂流記第十一話

キモシェアハウスは汚いのにゴキブリが出ない。

キモシェアハウスが始まって4年。どんだけ汚くて、臭くて、そして小蝿の大量発生が起ころうとも、それだけがキモシェアハウスのウリだった。

実際まだ俺がキモシェアハウスに住む前に通っていた頃、ゴキブリはただの一度も見たことは無かった。

それがだ。

ついに見てしまった。

今俺はガクヅケの木田君の部屋の押し入れに住んでいるのだが、この間部屋に入って服を

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キモシェアハウス漂流記第十話

キモシェアハウス漂流記第十話

今後忘れることは無い、2023年9月8日夜中家に帰るとリビングからあの男達の声が聞こえてきた。

玄関からリビングまでの約7歩。その日の俺は3歩でリビングへ。

ドアを開ける。

「よぉ。」

電話から聞く声じゃない、電波を通さないあの懐かしい声が。

遠い国フィリピンで野犬やデカいコウモリとの格闘を生き抜き日本に帰って来た男

そして北海道の離島、利尻島の旅館で1カ月の出稼ぎバイトから帰ってきた

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