うつの人が考えること
夏頃からうつが悪化して沈没していたんだけど、最近やっと人並みに思考ができるようになった。ネットにはうつ病に関する記事も多くて、周りの人がどう行動したらいいかなどを書いているもの多いと思うけど、それって本人が書いたような感じではなく客観的な視点から書かれていることが多い気がする。
そこで、うつの人から世界はどう見えているのか、何を考えて生きているのかをちょっとアウトプットしてみたいと思う。
まず、物事を整理して考えられない。例えば、乾電池がないから買い物にいこうとする。ついでに夕飯も買ってこようかなとか、そんなことを考えながら買い物に行き、肝心の乾電池を忘れて夕飯だけ買って帰ってくる。これが基本線。そんなのは誰にでもあるよと言われるかもしれないけど、こういったことが頻発する。
じゃあ次からは買い物にいくまえに必要なものをメモしよう、となったとしても今度はメモをとるのを忘れて買い物にいく。次はメモをして持って行ったとしても、メモを持ってきていたことを忘れていて、メモを見ずに買い物をしてくる。という風に発展していく。ここで、私って天然!と思えればいいのだけど、うつの人は基本的に物事を後ろ向きに捉えるので、自分でダメなやつだ。と落ち込んでいく。
そしてこれが買い物だけで済むわけもなく、当然仕事でも同じようにしょうもないミスを繰り返す。仕事で例をあげるとすれば、PCで書類のファイルを開こうとフォルダを探している最中に電話がかかってきたとする。電話が終わったら果たして自分は何を探していたんだっけな?となる。自分がやっていたことを思い出すのに時間がかかっているうちに、また人から話しかけられたりすると、また最初に戻るといった感じ。
こうなるとささいな仕事にとても時間がかかってしまい、やれ二度手間だとか、まだそれやってんの?なんて言われて呆れられたりすることが多くなってさらに落ち込んでいく。
プライベートでも仕事でもミスを重ねることで、他人に対して引け目を感じ始めて、人と関わることが怖くなったりする。会社の人がふたり、声を落として話しているのを見るだけで自分の悪口を言っているのでは?なんて思ったり、ムンクの叫びのようなバカみたいな状況だけど、本人は本気でそう思っていたりする。
で、そんな状況が続いたら、何をするにも不安や苦しさが付きまとうようになり、この状況から逃げたいと思うようになる。でも生きている限り仕事はしなきゃならないし、買い物もしなきゃならない。視野も狭くなっていて同じ状況から抜け出せるわけがないと思い込む。そして毎日こんな苦しいを思いをするくらいならいっそ死んで楽になりたい、と思うようになるのは必然だったりする。
ここまでくると、もはや悪いループから抜け出せるわけもなく、根本的な生活を変えるか医者に相談するなどしないと解決は難しい。
幸い、うちの会社にはメンタルケアの産業医の先生がいて相談を聞いてもらったり、そういうのに理解のある偉い人がいたので、休職期間もらって、頭の固い中間管理職には説教をしてくれて、少しずつ復帰できてきたけども、正直なところ死ぬことは毎日考えていたし、死なないまでも退職して実家に引きこもるくらいの状況とは紙一重だったと思う。
ちなみに周りの人はどうしたらいいかなんていうのは、山のようにある他のサイトに任せるとして、こうやって苦しんでいるっていうのだけはわかってほしいなと思うのでした。
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