本を愛する
✳︎今日のひとこと
もしかしたら私にとって書籍はすでに贅沢品かも、と思うことがあります。
出れば嬉しくて宝物みたいなんですけれど。
たとえばこのメルマガ、1回の分量がだいたい3000から6000字。で、月額が400円。1年通しで読むとだいたい書籍1冊分。
ところがですよ、これを文庫にしたものをゲラ(刷りだしのこと)で読むと、ものすごく多くて重い。同じ人が書いてるからどことなくくどいし、ブログみたいにさくさく読み進められないのです。やはり、毎回完結させているから、続きものみたいにさらさらいかないんですね。毎週読むものと、まとめて読むものの差というか。
いろいろ工夫して軽くしようとしてみたけれど、ムダっていうくらい重い。
私は世代的にたとえば平野さんの「私は散歩とごはんが好き(犬かよ)」みたいな、ぎっしりしてすぐには読めないような本が手元に来ると嬉しくて飲みものを用意して1日中読んで、なんなら出てきている場所に実際に行ったり出てきた食べものを作ったり食べに行ったりするくらいなんですけれど、これからの世代は、ぎっしりつまってるからお得だな〜、とは思わないかもしれないな、と思うのです。
先日、昔の「POPEYE」を開いてみたら、あまりに記事が多すぎて濃厚でへとへとになりましたもん!
隠居したりしたら毎日ぎっしり界にいたい私なので、なくならないでほしい文化なのですが。なにせ昔、全部投稿でできたぎっしり雑誌「ポンプ」をすみずみまで読んでいたくらいだし。
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どくだみちゃん と ふしばな
¥400 / 月
吉本ばななです。やがて書籍になるときにはカットされる記事も含めています。どくだみちゃんは散文、ふしばなはブログ風です。コメントはオフですが…