定点で
✳︎今日のひとこと
還暦も近くなると、ある種の悟りというかあきらめというか納得というか、そういうものが芽生えてくるものです。
しかも「このままでいいのか?」が「このままがいいぞ」に変貌しました。
これは大変気が楽なことです。
たとえば私はバブル真っ盛りに青春のような時期を過ごしているので、きれいな服を着て高いところに食事に行くのは今も大好きです。たまにでいいんだけれど。
昔からクラブに行かないところがオタク気質で、クラブに行くべき時間をライブハウスで過ごしてしまったのですが、おかげさまでもうなかなかライブが開催されえないニルヴァーナとかホールとかオエーシスとかウィーザーとかクーラシェイカーとか町田町蔵とか突然段ボールとかじゃがたらとか生で観てきたし(あえてカッコでくくらずいっぺんに呪文のように書きました)、悔いはないです。
自分の生活のポジションも「貧乏だが経費はそこそこ使える」というところに落ち着いたので、高級店にはなるべく行かず、もし行くときはもじもじしながら店にいる人たちよりも格下の服を着て小さくなっていればいいので、服や靴がアウトでもたまには行けます。
海外の高級ホテルは靴と時計を見てくるので、私の快適さにとっては全然アウトです。だとすると海外のそこそこのホテルで快適な価格ゾーンというのが必ずあるので、もう未練はありません(ちなみにいちばん泊まりたくないゾーンは、『アフターサン』のホテルです。ああいう感じの微妙に不潔なところ、リゾート地にはほんとうにいっぱいあるのです)。
たまに招待ですごいところに泊めてもらうときは、同じく場違い感を炸裂させて乗り切ればいいので、楽です。
昔インドのホテルで、歩く用のサンダルがイマイチ高級じゃないってレストラン入店を断られた苦い思い出があるので、靴は一応2足持っていきます。
ここから先は
どくだみちゃん と ふしばな
吉本ばななです。やがて書籍になるときにはカットされる記事も含めています。どくだみちゃんは散文、ふしばなはブログ風です。コメントはオフですが…