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ソウルの夜

✳︎今日のひとこと

やはり韓国は恋の街だと思うことがあります。
全ての空気が、キレのある気候が、激しすぎる人々のリアクションが、全て美しい瞬間を作ることのみに向かっていて、今日は1回しかないということを、老若男女みんなが肌で知っているように思います。
男女間だけではない、命に、世界に恋している。だからそれが破れると飲んだり倒れたり大騒ぎになってしまう。憎しみが芽生えたら殺したり殺されたり、すごいことになってしまう。感情が際だち、残酷なまでにはっきりした世界。
身分の差や収入の違いによって、見える世界が全く違うのはアジア全般に言えることだと思うのですが、ここまで気持ちがそこにこもって溶けこんでいると、いつもただ圧倒されるような感じがします。

出会う人もみなそれぞれのキャラがしっかり立っていて、人生の中のどの場所にいる人もくまなくある種の野心を持っていて、どこかに秘められた激しさがあるのです。

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吉本ばななです。やがて書籍になるときにはカットされる記事も含めています。どくだみちゃんは散文、ふしばなはブログ風です。コメントはオフですが…