金銭的締め付けも良くない。

 「活字の本ならいくらでも買ってやる」という条件を理由に、高校卒業までろくにお小遣いをもらってこなかったのだけど、今思うとそれって活字の本以外何も買ってやらないし小遣いも出したくないって意味だったのあまりにもひどい。

 そんな状況でおしゃれなんか興味持つわけないじゃんお金ないんだから。

 友だちと遊ぶことだってほとんどしなかった、カラオケや外食なんて高くて行けないもの。私にはプリクラの400円さえ大きな出費だった。

 もしももっと早く漫画にはまれていたら?いろいろな名作ゲームに触れられていたら?他の子達と休日を共有できていたら?悔しくてたまらない。

 ないものねだりの側面があるのも一応理解はしている。何も買ってくれなかったけれど、時折遠出しては素敵な場所に連れ出してくれた。短期留学もさせてくれた。それでもやはり、マクドナルドに入っていく制服の学生やスターバックスの飲み物を持った学生を見るとどうしても羨望と憎悪が渦巻くのだ。どうしてお前たちはそんなに恵まれているの。なぜお前はそんな贅沢なものを当然のように手にしているの。ありがたいとも思わないの。お前は私より価値があるの?そんなふうに当たり散らしたくなる。

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