【深い表現】へそ曲がりの作詞術⑩【進化させよう】
はいこんにちは。
ありがたいことにnoteのフォロワーさんが100人に届きそうな作詞家の藤橋です。
今、なんとなくのノリで小説っぽいものを書いています。100人超えたら少しずつ発表していこうと思います。あーこわいこわい。頑張ります。
恒例の自己紹介はこちら。
さて今回は作詞の入り口についてです。
曲はできたけど良い詞が書けない!
という話をよく耳にします。
確かに難しいですよね。
人によってはその最初の難関をスイスイ突破して行きます。
逆に、無理な人は永遠に無理!なんて話も聞きます。
やってはみたものの、なんだか様子のおかしい浅い歌詞に落ち着いてしまう人もよく見かけます。
これは個人的な見解ですが、
作詞ができない人の多くは物事を複合的に見ることが苦手な気がします。
けど、大丈夫です。
これを読んだあと、
あなたも見違えるように深みのある歌詞を書けるようになります。
怪しい教材のテイストで宣言してみました。
では、具体的にどのように書いていけば良いか。
そして複合的に見るとはどういうことか。
そんなの知ってるよ!という方は今すぐこのページを閉じてポケポケでもやっててください。
では、いってみましょう。
複合的、とは
もったいつけるのもアレなので、答えを書いちゃいます。
英語の授業を思い出してください。
5W1H。
これが答えです。
言えますか?5W1H。
「When:いつ」「Where:どこで」「Who:誰が」「What:何を」「Why:なぜ」「How:どのように」
これはコミュニケーションの初歩的なフレームなのですが、
意外と作詞において活かしていない人が多いのです。
どういうことかと言うと・・・。
例えば、
「何もなかった日」という歌詞を書きたいとします。
いや、そんなこと書きたいかどうかは別として。
まぁ聞きなさい。
①「When:いつ」の概念を加えます。
それはいつでしょう。
幼少期?青春時代?大人になってから?昨日?今日?
仮にここでは青春時代としましょう。
「何もなかった日」は「何もなかった青春時代」に進化します。
②「Where:どこで」の概念を加えます。
どこでも良いです。青春時代・何もなかった で脳内検索して出てきたシチュエーションを加えます。
ぼくの場合は自分の部屋が出てきたので、これを足します。
「何もなかった青春時代」は「青春時代、この部屋には何もなかった」に進化します。
③「Who:誰が」の概念を加えます。
誰の青春時代の話でしょう。間違いなく自分です。
ただ、ここでちょっとひねります。
作詞においては、視点が重要です。つまり、誰がその状況を見ているか、ということです。
ここでは友人が何もない自分を見ていることにしましょう。
当然、歌詞の主人公は友人になります。
ちょっと日本語を整えて
「青春時代、この部屋には何もなかった」は「あいつの青春は何もない部屋にあった」に進化します。
④「What:何を」の概念を加えます。
③にもあるとおり、これは友人が自分を眺めている歌詞です。
つまり
「あいつの青春は何もない部屋にあった」は「ぼくは見ていた。あいつの青春が何もない部屋にあったのを」に進化します。
⑤「Why:なぜ」の概念を加えます。
友人が自分を見ていた理由がほしいですね。
あまり深く考えずに言うと、「なんとなく見ていた(わりに目が離せなかった)」でしょうか。
「ぼくは見ていた。あいつの青春が何もない部屋にあったのを」は「なぜだかぼくはずっと見ていた。あいつの青春が何もない部屋にあったのを」に進化します。
⑥「How:どのように」の概念を加えます。
たぶん、ボーっと眺めていたのでしょう。知らんけど。
「なぜだかぼくはずっと見ていた。あいつの青春が何もない部屋にあったのを」は「なぜだかぼくはずっとボーっと見ていた。あいつの青春が何もない部屋にあったのを」に進化します。
そして最後にメロディに合わせて形を整えましょう。
整えるための技術はまた別の機会にお話しするとして・・・
整えよう
恐らく最終進化形としては、
何もない青春、何もない部屋。
ぼくは見つめる、何も言わず、ただ見つめる。
みたいになるんでしょうか。
なんだか竹原ピストルさんあたりが言いそうな詞になりました。
このように、複合的に考えるだけで
「何もなかった日」という浅い表現がちょっと深い表現になりましたね。
言ってることは変わりませんが、
時間の流れや虚無感、他人との間柄や関係性などを感じられると思います。
深みを出すって、そういうことです。
思い付きで書いたので例えが微妙だったフシもありますが、
普段から一つの物事を複合的に見るクセを付けておくと
作詞に限らず便利だと思います!
良かったら真似してみてください。
向いてないと思ったら忘れてください!
最後までお読みいただきありがとうございました。
ではでは!