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【韻】へそ曲がりの作詞術⑨【パクト】

はいこんにちは。
なんだか背中がずっと痛い作詞家、藤橋です。
寝違えのような、筋肉痛のような。
とても回復が遅く、少しビビっています。
右を向くのがつらいので、できれば皆様正面から話しかけてくださいませ・・・。

恒例の自己紹介はこちら。

さて今回は韻パクト!のお話です。

勝手に作った言葉ですが。

名曲には韻を踏んだ歌詞が使われていることが結構あります。

みなさん、「韻を踏む」という行為はご存じですよね?
色んな形やテクニックがあるそうですが、一般的には前の文と母音を合わせていくアレです。

あれ、なんでやってるか知ってました?

難しい話は省略するとして、
韻を踏んだ歌詞を聴くと脳が気持ち良くなるんだそうです。

もうちょっと詳しく言うと、
脳は韻を踏んだ歌詞同士を一対のセットとして認識するそうです。

歌詞にインパクトを持たせることができたり、
リズムを生んだり、綺麗にまとまって聞こえたり。

韻を踏むことで色んなメリットがあります。

例えばここに4行のメロディーラインあるとします。

A
B
C
D

という構成だったとして、
一般的な手法は、
ABCDの最後の母音が同じ
もしくはAC、BDの最後の母音が同じ
はたまたAB、CDの最後の母音が同じ
みたいなことだそうです。

当然、敢えて外すケースもありますが。

では実際、
どんなところで使われているか見てみましょう。

A 戻らない幸せがあること「を」
B 最後にあなたが教えてくれ『た』
C 言えずに隠してた昏い過去「も」
D あなたがいなきゃ永遠に昏いま『ま』

Lemon / 米津玄師

言わずと知れた名曲Lemon。
ACの最後の母音が「O」
BDの最後の母音が「A」で揃っています。

サビに関してはほぼ全て「I」で揃っていますので、試しに聴いてみてくださいね。

もう一曲見てみましょう。こんなパターンもあります。

2人寄り添って歩い「て」 永遠の愛を形にし「て」
いつまでも君の横「で」 笑っていたく「て」
アリガトウや 『Ah』 愛してるじゃま『だ』 足りないけ【ど】
せめて言わせて幸せです【と】

キセキ / GReeeeN

ちょっと複雑になりましたが、
ここだけ見ても、とても計算された名曲な感じが伝わってきます。
あのリズム感の発生源が見えた気がしますね。

他にも色んなパターンで
伝えたいことを伝わるようにするべくアーティストたちが工夫している様を垣間見ることができます。

全く気にしていないアーティストの歌詞も、
それはそれで別の狙いがあったり、
そんなの関係ねぇ!的なブランドがあったり、
色々推測することができて楽しいです。

普段何気なく聴き流している歌詞でも
このように少し注意深く見てみると、とても緻密に計算されていることが分かりますね。


最後に、自分はどうかと言うと・・・。

ぼくの場合は、踏んだり踏まなかったり様々なのですが
たまに意識して踏みにいったりしてします。

「イチバンガラス」という曲の歌詞、サビは完全に狙ってます。

良かったら聴いてみてください。
どんな工夫をしたか、少しだけでも想像していただけると嬉しいです!

手前味噌ですみません。

最後までお読みいただきありがとうございました!
ではでは。

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