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【気づき】3個目の力【独自性】

はいこんにちは。
髪を切りに行くタイミングを逸し続けている作詞家、藤橋です。
下手したらもう一年くらい行ってないです。さすがに見た目が気になり始めたので、そろそろアレしますね。

恒例の自己紹介はこちら。

さて、実は今noteで #仕事での気づき  をテーマに記事を募集しているとのことなので、
作詞家としてのシンプルな気づきをひとつ書いてみようと思います。

どんな表現の世界でも共通して言えるであろうこと。
それは、その場のひらめきや機転や小手先の技術などより
本人が今までどう生きてきたかが問われる!ということです。

作詞に限って言うと、
言葉選びから表現方法からニュアンス、温度感など
全てにおいて人生そのものが出ます。

なぜなら、ある特定の事象を伝える術は
その人の経験の中にしかないからです。

これは別に、
「恋愛していないと恋愛の詞が書けない」とか
「辛い過去がないと泣きの詞が書けない」とかではなく、
日ごろから「伝える」ための手法をどれだけ考え実践してきたかが
大きく問われるのだと思います。

では、具体的にどういうことかと言うと。

生まれたときから目が見えない人に、空の青さを伝えるとき何て言えばいいんだ?こんな簡単なことさえ言葉に出来ない俺は芸人失格だよ

これはお笑い芸人の江頭2:50さんが言ったとされる名言ですが、
まさにこのとおり。

いざ、この場面に遭遇した時、
自分の経験から来る感受性や語彙力、そして日ごろの考える習慣が問われます。
江頭2:50さんは、日ごろの考える習慣がないのはプロとして失格だと仰りたかったのだとぼくは解釈しています。


さて、では作詞家をはじめとする表現者は
どのように日ごろから自己研鑽に励むべきか。

語彙力を培うために本を読む、
表現技法を学ぶためにワークショップに行く、
などは基本的行動としてそもそも全員やっているのが大前提として

ぼくが「これ良いな」と思ったトレーニングがひとつあります。


これは、あるゲイバーのママ(?)さんから教えていただいたトレーニング法です。

そのママさんは、ぼくから見て大変卓越したコミュニケーションスキルをお持ちでした。
間やタイミング、呼吸の合わせ方、そして言葉選びのセンス。どれを取っても一級品に見えました。
それもそのはず、その筋ではかなり有名な方だそうで、
そこが努力で勝ち取ったポジションであることは明らかだと感じさせられたものでした。

生意気にもぼくがママさんのスキルの高さを指摘させていただいた際、
ママさんはこう言いました。

今からゲームをやりましょう。
例えば・・・色。
私が色を言っていくので、その色から連想したものを3つ
みんなでテンポよく答えていってちょうだい。

そしてゲームは始まりました。

ママ「赤!」
客1「ポスト、トマト、えーーーーと」
ママ「はいダメー」

ママ「青!」
客2「空、ドラえもん、んーーーーー」
ママ「はいダメー」

こんな具合で進行していきます。

だいたい一周したところで、ママさんは教えてくれました。

だいたいみんな2個まではいくの。
でも、会話の中で2個目の話をしちゃうとつまらないでしょう。
私は3個目で会話するようにしている。

なるほど!!

同行者全員、揃って膝を打ちました。

何かについて詞を書く時、2個目は浅いんだ。
きっとオリジナリティは3個目以降にあるんだ。
ということに気づかされました。

そしてその3個目以降にこそ、
その人が経験してきたことや見てきた景色が詰まっているのだろうと。

それ以来、ぼくは常に「3個目」を探しています。
暑い日、面白いこと、美味しいもの。
それを表す言葉を3つ以上考えます。

楽しみながら独自性を育てることまでできる、
ぼくなりのトレーニングです。

こうして作詞家として作品を作り続けていられるのも、
あの日あの気づきをくれたママさんのおかげです。

長くなりましたが、これがぼくの「仕事での気づき」です。

最後まで読んでいただきありがとうございました。
ではでは。

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