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今日の”同時性”

みなさん、同時性(シンクロニシティ)ってご存知ですか? いわゆる「虫の知らせ」とか「予知夢」というものです。偶然なのか何なのか、非因果的に関連したことが同時に生じるという事柄に心理学者ユングは同時性と名前をつけました。

よく聞くものは、例えば、ふと友人に連絡を取りたくなって、スマホを取り上げたら、まさにその友人からLINEが来ていたというような事です。

きっと皆さんにも何らかの偶然の一致というような体験があると思います。

このような現象に対して因果的な説明をつけてしまうと偽科学的な説明に陥ります。そのような説明によく用いられるのが呪術的な事や神様の仕業などです。もちろん、これらを仮定するのは非科学的なので、私は信じていませんがいわゆる同時性という現象については否定しません。というより、同時性という現象に興味をもって心理学などを紐解いているわけです。

それで、これ何の記事かといえば、今日私に起こった同時性のメモ書きになります。こういう事ってしばしばあるのですが、書き留めたことなど生まれてから一度もありません。今日はふと残しておこうと思ったのです。

何が起こったのかといえば、本による同時性です。本はBookのことです。本の内容が別の文脈においてかぶるという現象が起こりました。個人的にはときおり起こるのでそれほど珍しくはない事です。以下に何が起こったのかを記します。

現在、深層心理学を調べていて、河合隼雄著『ユング心理学入門』を読んでいます。昨日までに、ちょうどP. 234にさしかかり「自己」についての内容を読み進めていたところでした。

続きを読む前に、今日ツイッター(現X)を見ていたら、おすすめで新月ゆき氏の漫画が流れてきたんですね。くも膜下出血で倒れた体験を漫画にしているものです。タイトルは『くも膜下出血のラブレター』。このツイートは数日前にも見かけたなとおもって、今日はちょっと読んでみようと思ったんですね。現在、漫画をOPENにしているみたいでKindleで6巻まで無料で読めます。

なかなかタフな内容で、彼女がくも膜下出血で倒れてからの経緯が漫画になっています。くも膜下出血で起こる症状の解説と、その体験から「生きる」「死ぬ」とはどういうことかと考えてみたり、病気後に友人や知人との関わりにおいて何を感じているのかなど、心の機微が手に取るようにわかる内容です。新月さんは戸惑いながらもとても前向きで、普通ながらもとても特殊です。果たして自分だったらどうするだろう? と考えさせられます。
 最初のオペで完全に良くなったわけではなく、2度目のオペをすることになった新月さんは、2度目の手術の前に一度退院して”生きる準備”をするのです。特にエンディングノートをつけようというくだりなどは、自分にはとてもドキリとするシーンでした。
 結局、漫画を6巻まで一気に読んで、こういう事があるのが人生だよなと、我が身を振り返ったわけです。

ところで先週一冊の本を注文していました。養老孟司氏のYoutube番組を見ていて面白かったので、その中で言及してた彼の本『真っ赤なウソ』という本を。本の中身はわかりませんがAmazonで中古本が1円だったのでポチッとしたんです。ちなみに番組は以下です。興味深かったのは「人は物語で理解する」「物語が人を通じて進化する」という部分です。


新月さんの漫画を読んだ後、郵便受けを見にいくと注文していた養老さんの本『真っ赤なウソ』が届いていました。パラパラと目次をみると「余命告知を知らされても幸せか」の項目が目に飛び込んできました。何気なく、そのページをめくってみると、

くも膜下出血で亡くなる方も最近多いでしょう。あれも結局、先天的に血管に

養老孟司著『真っ赤なウソ』p. 168より

そう養老氏がくも膜下出血の話を書いていたんです。そして先天的にと続きます。実をいえば、新月さんのくも膜下出血は不摂生という事ではなく遺伝性との見立てでした。

おお、なんという偶然。まさに同時性です。

まさか養老氏がそんなことを書いているとは思わないし、今日に限って、くも膜下出血の漫画を今日読むつもりなどありませんでした。同じテーマの内容を全く別の文脈で拾ってきたというわけです。

加えて、河合先生の『ユング心理学入門』の続き「3 自己実現の時」の章をぱらっとめくっていくと、p. 241よりまさに同時性の説明が始まったのです。そこまでは一度も同時性の話題は出てこなかったのに。
 なんだか不気味ですが、まるで先程起こったことを説明してくれたかのようです。

新月さんの漫画と養老さんのエッセイにおけるくも膜下出血という共通の話題、そして河合さんの同時性の説明。もちろん、ただの偶然です。たまたまの一致。

しかし、明らかに関連した事が起こる場合がある。まさにユングのいう通りの現象。この体験にどういう意味があるのかは分析されるべきでしょうが、残念ながら私にはわかりません。なんだかわかりませんが、とりあえず健康に気をつけろと言われている気はします。
 最近、夜更かしが多く不摂生なので、生活を改めようと思いましたw

ともかくもこの体験は、書きとめておくと面白いのではないかと筆をとったのでした。皆さんにも似たような体験はあるでしょうか? 

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