「セクシー田中さん」(日テレ系)につっこみをいれてみました(2)

第一回で仕事でミスをした朱里が男性上司にわびると、「いいんだよ、君はいてくれるだけで周囲がなごむんだから」なんてことをいわれる。でも、これって、モロ「昭和」なんだよね。当時、男性社員の補助的女子仕事をしていた女子社員はその一方で「職場の花」などともてはやされた。彼女らの多くはたいてい、入社数年で結婚、退社。寿退社なんていった(いまはさすがにいわないでしょうね)。結婚の決まった彼女は関係部署に「お世話になりました」なんて挨拶周り。「いやあ、お世話した覚えはないんだけれど」なんてこっちは照れたりして。なかには女子社員好きの課長が「Farewell Party」などと称してホテルのランチをおごったりしていた。そんなことから職場は女子社員にとり結婚までの「腰掛」なんていわれたりもした。
しかしその後、「均等法」もできいまや。男女にかかわりなく「働き人」がいるだけと思っていたのでこのシーンにはびっくり。「周囲をなごませるだけ」の人に給与払う余裕、あるのかしら。
男女入れ替えて考えてみるといい。
イケメン男子がミスをして謝ると、女性上司が「いいのよ、OO君はいてくれるだけで周囲がさわやかになるんだから」。こんなことになったら、彼はほかの男子社員のやっかみを買うことになるのは必定。ありえない。女子社員ならありか。とすれば、それは女性差別といううことになる。差別といううのはなにも虐待することだけではない。女子だからといって大目にみることもまた、差別なのである。

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