発達段階、発達課題📋
医療が人を対象とする以上、人とは何か、どういうものか、というのが一番最初に習うこと
発達段階とか発達課題とか、
人生がどんな経過を辿るか、の紋切り型の類型、ステレオタイプです
人が順番に色んなものを乗り越えて生きていく、あるある
まだ人生経験の少ない若者には、手っ取り早くパターンを知れる利点があります
国試で、エリクソンとハヴィガーストをあんまりよく見るので、つい表にしてみました
基本、国試から拾ったので、言葉が重複したらごめんなさい
エリクソン, E. H.
エリクソンが提唱する発達理論
人格発達の8つの段階です
$$
\begin{array}{|l|l|} \hline
& 心理・社会的課題\ 対\ 危機 \\ \hline
乳児期 & 基本的信頼 \\ \hline
幼児前期 & 自律性、自律性\ 対\ 恥と疑惑 \\ \hline
幼児後期 & 積極性\ 対\ 罪悪感 \\ \hline
学童期 & 勤勉性\ 対\ 劣等感 \\ \hline
青年期、思春期 & \begin{array}{l}
同一性の獲得 \\
同一性\ 対\ 同一性混乱 \\
「自我同一性の確立」対「自我同一性の拡散」
\end{array} \\ \hline
成人期(成人期初期) & 他者とのかかわり合いの中での「親密さ」 \\ \hline
壮年期(成人中期) & 生殖性 \\ \hline
老年期(成人期後期、円熟期) & \begin{array}{l}
統合性の確立 \\
統合\ 対\ 絶望 \\
自己の人生を評価し,受け入れていくことによる「自我の統合」
\end{array} \\ \hline
\end{array}
$$
壮年期が薄いのは、国試に出てないから
ハヴィガースト, R. J.
ハヴィガーストが提唱する発達課題
老年期でフィーチャーされることが多いかも
$$
\begin{array}{|l|l|} \hline
& \\ \hline
乳幼児期 & 善悪の区別を学習する \\ \hline
児童期(中期児童期) & 読み書き計算などの基礎的技能を習得する。 \\ \hline
青年期 & \\ \hline
成人前期(壮年期) & 配偶者を選ぶ。 \\ \hline
成人期(中年期) & \begin{array}{l}
経済的に自立する。\\
家庭を管理する。
社会的・市民的義務を引き受けること\\
\end{array} \\ \hline
老年期 & \begin{array}{l}
引退や収入の減少に適応すること\\
退職と収入の減少に適応する。 \\
肉体的力と健康の衰退に適応すること\\
肉体(身体)的変化への適応\\
健康の衰退に適応する。\\
配偶者の死に適応する。\\
\end{array} \\ \hline
\end{array}
$$
青年期はあんまり出ないみたい
おまけ
段階とか、目ぼしいものを拾ってみました
マズロー, A. H.による欲求の階層説
基本的欲求の階層構造、ニード(欲求)
$$
\begin{array}{|l|l|} \hline
第1層 & 生理的欲求、食事・排泄・睡眠などの欲求 \\ \hline
第2層 & 安全の欲求、安全と保障\\ \hline
第3層 & 所属・愛情欲求、帰属の欲求、社会的欲求\\ \hline
第4層 & 承認の欲求\\ \hline
第5層 & 自己実現の欲求\\ \hline
\end{array}
$$
キューブラー・ロス
“On death and dying”(死ぬ瞬間)の著者
死の受容過程、死にゆく人の心理過程
$$
\begin{array}{|l|l|} \hline
第1段階 & 否認、死を認めようとしない否認\\ \hline
第2段階 & 怒り、死ななければならないことへの怒り\\ \hline
第3段階 & 取引き、延命のための取り引き\\ \hline
第4段階 & 抑うつ、死の恐怖や不安による抑うつ\\ \hline
第5段階 & 受容、死の受容\\ \hline
\end{array}
$$
フィンク, S. L.
フィンクの危機モデル
中途障害者が危機へ適応してゆく過程
$$
\begin{array}{|l|l|} \hline
第1段階 & 衝撃\\ \hline
第2段階 & 防御的退行\\ \hline
第3段階 & 承認\\ \hline
第4段階 & 適応\\ \hline
\end{array}
$$
フロイト, S.
精神分析理論を創始した
無意識の発見、自我は現実原則に従って機能する
ユング
40歳前後を「人生の正午」に例え、それ以降の中年期を、老年期に至るまでの準備期間であると説明
ペック
老年期の発達課題を、引退の危機、身体的健康の危機、および、死の危機、の3つの段階で示した
ピアジェ, J.の認知発達理論
認識や思考の発達には4つの段階がある
2〜7歳ころの段階、前操作期
アギュララ, D. C.の危機モデル
危機〈クライシス〉のプロセス
ただ、誰がどう考えてこの理論に至ったか、というのはあんまりなくて、名前だけ
ほぼ暗記かも
テストする側にとっては、ある意味楽
でも、それぞれ背景には、きっとドラマがあるはず
自分の人生が長くなるほど沁みる
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