飛行機もヨーグルトも好きだ 飛行機はエアプレーンか わたしは小さな嘘をつく そして忘れてしまう 漠然と不安だ 何に怯えているのかわからない 人生の半分は確実に過ぎているのに、何を。と思う まあ、いいか
早く朝になればいい 明日、朝になったら散歩する 郵便局行って荷物を受け取る 車に乗って、温泉に行く? 電車に乗ってぐるっと周ってくる? 早く朝になればいい そう、そう
どうにも髪が伸びてしまって野暮ったい こういうときは気持ちまで重たくなるものだ 意を決して山の向こうの床屋へ行く 行く道はスッスと歩く 床屋の女主人はいつもの通り、きれいさっぱり刈り上げてくれた 出来栄えに満足し床屋を出る まだ明るいから、今日のうちに帰れるだろう 一杯だけ寄り道して帰路につく 家まであと一息の峠でひと休みする 野で暮らしているから、見晴らしのよいところへくると景色を眺めたくなる 緑色が目にしみる あちらの山、木々、鳥の声 鳥はケケケケケと鳴いているようだ あ
松風に吹かれよう、とその人は言った 陽射しの下しばらく自転車を漕いでいた最中、振り返ってそう言った 松風さわぐ、と歌う ここしか知らない、わたしも同じだ 薄暗い店の奥でウイスキーの水割りをのむ ちびちびのみ、無くなりそうになると氷と酒を入れてくれる 突如腿をつねられる 加減しないので痛い、いたいいたいと転げ回る 腿にいくつもあざができた あざは青く、まだ残っている あれは幻ではなかったとひとりで笑う
新しい仕事に就いて1か月あまり、時の流れが速い。 ココロはハイになったりローになったりしているが、カラダは元気だ。 これはなかなかすごいことだ。 休みは平日になった。 週2だったり週3だったり、不定期ながらのんびりしている。 ハイになると急に遠くに行きたくなり、遠方の友人にアポを取り、やっぱりやめたりする…人様に迷惑をかけてはいけない。 今日は、年金の支払いと駐車場の契約と解約、時間が余ったら映画観ようかしら。 その前に水風呂に入ろうかしら。
体調を崩して仕事を辞めた 次の仕事がすぐ見つかり、パッと切り替えた 仕事を辞めると自己肯定感がとてつもなく下がるものだが、考える暇もなく動いていられる 好きな店の中の人になった 不思議な感覚だ
頭が痛い、ずっと痛い、休まず痛い 心臓も速く打っている 寝転がっていてもつかれる 新しい仕事に就いて、もうすぐ2週間 出勤したのはわずか6日 職場の人はコミニュケーションを図ってくれ、気遣いもしてくれている 早出や残業は前もって可能か確認してくれ、大丈夫だと答えた 大丈夫だと思った それなのにもう体調を崩した そして休んだ 勝手に過度に緊張して、勘違いして、ミスをするポンコツすぎやしないか、わたし 穏やかな暮らし、どころではない
転職することにした。 この2年、家庭や体調の事情により、短時間のパートタイムで働いていた。 家庭の事情は落ち着き、体調も良くなり、出勤日も増えた。 毎日働いていると、仕事を覚えてやりやすくなる。 社員の方から、サブリーダーにならないかとお声かけいただいた。 時給アップもほのめかされたが、未決定事項ゆえ具体的な内容は教えてもらえなかった。 そこで考えた。 現場で楽しく働いているが、収入は少ない。 わかっていて始めたのだが、ここで責任を伴う役目を引き受けてよいものか… 職場の方々
辛くない程度の時間に起きて、顔を洗う。 朝食はあったりなかったり。 寝転がったり慌てたりしながら準備して、自転車で出かける。 5分で仕事場に着き、定時に仕事を始める。 機嫌良かったりイライラしたり、日によって気分は変わる。考え過ぎて苦しくなることもあれば、浮かれて楽しくなることもある。 仕事は昼過ぎに終わる。 帰りにカレーを食べたり、買いものをしたり、髪を切りに行くときもある。 帰宅して風呂に入る。理想は湯舟に浸かりたいところだが、シャワーで済ますこともある。 配達されるはず
歯が痛い もう歯で悩むことはなくなると思っていたのに 数種類の薬を服む状況になった 抗生剤、頓服の鎮痛剤、アレルギーの薬、以前から処方されている薬 好ましくない、と思う しかしどれも必要なのだ しょんないなぁ 母のように慕っている方から久しぶりに電話をいただいた 用件を伝えられて承知しましたと答えたが、もっと話したくなって長くなった 気になっていた共通の知人について尋ねると、昨年亡くなられたとのことだった 体調が芳しくないのは伺っていたが、ご家族もいらっしゃる方で、しばらく
頭痛外来への通院が終わった。 もう来なくていいよ、って。 この2か月、痛み止めを服むこともなく過ごした。 頭痛を理由に仕事を休まなくなった。 ごくごく普通のことたが、わたしにとっては長らくご無沙汰していた景色だ。 神経痛の薬も、痛み止めも持ち歩かなくてよいのだ。 少し前までは、お守りがわりに鞄に入れていた。 もう、いいでしょう。 先月、日当たりのよい部屋へ引っ越した。 もう1か月になる。 早起きして、自炊するようになった。 言葉にすると陳腐だが、これも長らくご無沙汰していた
めずらしく早起きして映画を観た。 2度目の『首』だ。 賛否両論あるようだが、わたしには面白くて2週間前に観たあとうずうずしてしまった。 年末というのに、今日はぽかぽかと温かい。 段ボールや古着をリサイクルに出して、行きつけの喫茶店へ。 わたしが行くと、空いている。 または居たお客さんが帰ってしまうタイミングだったりして気になっていたが、今日はそこそこ忙しそうだ。しめしめ。 チキンカレーとラテの後、あらためてコーヒーを頼んだ。 香りのよいエチオピアだ。 この後、ひと月に1回の
元々、車の運転に自信がない。 運転するのは何週間ぶりだろうか。 この間、諸々なことでストレスを抱えていた。 それだけでも十分憂鬱だが、運転して向かう先が実家で、実印を持参して兄弟や専門家と同席すること…というのも気が重かった。 昨夜は早く寝た。 友達がくれた、目がぽかぽかするいい香りのアイマスクを着けて熟睡した。 緊張のせいか目覚ましより早く起きて、ぬるい湯にゆっくり浸かりリラックスできたはずだ。 入念に準備して家を出た。 すぐに忘れものに気がつき、引き返す…を4回やって
先日、親知らずを抜歯した。 おかしな角度に生えており、かかりつけ医ではなく医療センターの口腔外科へ行った。 手術着に着替え、手術室の寝台に横たわる。 アップテンポな女性のボーカル曲が流れている。 先生の好みなのか? 麻酔がよく効いたのか、音や振動はなかなかなのに痛みもなく終わった。 わりと、あっけなく。 バスで帰宅した後、ようやく痛みを感じ始め、あわてて痛み止めを服んだ。 前もって言われていた通り、腫れてきた。 翌日はもっと腫れた。 おかしくて、写真を撮って友達に送った。
いつになくのんびりしている 入浴し夕食もすませた 部屋の中はわりと片付いている 梨を切って食べた 皮はむかない、梨の皮が好きだ 生前父が乗っていた車を借りてきた しばし車のある暮らし もちろん今までどおり自転車も乗る 窓を開けて少し風が入るのが気持ちいい 今年の夏は浴衣を着た 友人に着付けを教えてもらった はじめは借りものだったが、自分の浴衣を揃えた 普通の夜に浴衣を着てうきうきと出かけた 知人からも知らない人からも好意的な声をかけられたものだった 暑い夏の夜に布多め
読んで字の如く、である 大きな声を出して、頭がぴーんと張りつめて血圧が上がるのを感じた 「怒り」 本来、怒るのも怒られるのも苦手 なるべく近寄りたくない感情である しかし、なのに、である 相手の言葉に乗っかってワナワナしてしまった 今夜は静かに静かに眠りにつくとしましょう