青山学院大学のバンド、サザンオールスターズが、
1978年に「勝手にシンドバッド」でデビュー。
あのイントロは、衝撃だった。
そして茅ヶ崎、夏、海のイメージで突っ走った。
以来、85年までに毎年アルバムを出した。
8枚目のこの「KAMAKURA」で、原が産休、
バンドとしての活動を停止する。
1990年、映画「稲村ジェーン」の主題歌、
28 枚目のシングル「真夏の果実」で、
僕は衝撃を受けた。
桑田佳祐は本物の天才だと認めた。
だがしかし、以降、パッとしなかった。
小林武史から学んだことだろう。
売れることに意味は無いのだと。
2013年、映画「永遠のゼロ」の主題歌が「蛍」だ。
「真夏の果実」以来、
映画の主題歌は、23年振りだそうだ。
僕にとって、サウンド・トラックはある種、
特別な意味を持っているとしか思えない。
あの名曲「希望の轍」も「稲村ジェーン」収録だ。
映画館で、この曲を聴いた。泣いた。
暗いので涙を拭くことも忘れて。
特攻する岡田准一の、
最後の表情が頭から離れない。
そして知覧の特攻平和会館を思い出す。
先に書いたが、僕が訪れたのは2001年。
見えない友の追悼の時に、
僕の頭の中で、このメロディが奏でられる。
鎮魂歌だった。