シルヴィ・ギエム
2011年、4月にはシャンゼリゼ劇場で、
チャリティ公演を実施し、
11月には来日していわき市で、
震災復興支援特別公演を実施している。
フランス人で、パリ・オペラ座で活躍後、
コンテンポラリーでも踊り続けるプリマだ。
ジョルジュ・ドンの逝去後、
ベジャールの「ボレロ」を踊り、
日本での人気を確立させた。
僕も観に行った。
ジョルジュ・ドンと比較してはいけない。
気迫溢れる踊りに感銘を受けた。
震災直後、フランスは在日フランス人を、
できるだけ帰国させた。
シルヴィ・ギエムは、本当に日本が好きで、
震災前と変わらず、日本でよく踊ってくれた。
そのわずか数年後、2015年の大晦日。
ギエムのラスト・ステージ、
Bunkamuraのジルベスター・コンサートで、
「ボレロ」を踊った。
テレビで観た、感動的なカウントダウン。
本当に感謝の気持ちしかなかった。
芸術は国境を越える。
今も僕のタンスには、ギエムの「ボレロ」を、
観に行った時に買ったTシャツが眠っている。
ダンスのレッスンで着て、
ボロボロでも捨てられない。
ライブの熱気、興奮、感動は、
なかなか遺すことが難しい。
リモート配信全盛の今だからこそ、
改めてその価値を見直したい。
彼女の、見えないメッセージだ。