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チェロ
2017年頃だと思う。
僕は、チェロを始めた。
フラメンコを休んで、娘にピアノを教えようと、
苦手だったジャズ・ピアノを習っていた。
僕は、クラシック・ピアノ、
クラシック・バレエで育ったので、
楽譜通り、振付通りに演じるのは得意だったが、
それが逆に邪魔になることがある。
ジャズ・ピアノはどこか、フラメンコに似ていた。
即興が、楽しむことが大事だった。
ただ僕は、クラシックが頭から離れない。
長女がバレエに専念するタイミングで、
フラメンコに復帰するか、
クラシックの楽器を始めるか、悩んだ。
僕はピアノの次に笛は得意だったが、
ギターが苦手だった。
そして、ピアノで孤独を知っていたので、
アンサンブルかオーケストラをやりたかった。
最終的に、クラリネットかチェロかで悩み、
苦手意識のあるチェロから始めた。
フラメンコを始める時、
社交と迷ったのを覚えているが、
今でもフラメンコでよかったと思っている。
フラメンコも正確に言えば、
クラシコ・エスパニョーラを踊りたかったのだ。
チェロを始めてから、
チェロ・ソナタや弦楽四重奏など、
室内楽を聴くようになった。
バッハは偉大だと、驚いた自分に驚いた。
これは、大きい。
未知なる大海原へ漕ぎ出した。