大人になってから読む絵本
「手袋を買いに」
新美南吉さんが書いた絵本作品
幼少期に
よく読んで大好きな作品です
知らない方のために
あらすじを
(以下Wikipediaから引用です)
雪の朝、表を走り回って帰ってきた子狐の冷え切った手を握りながら、母さん狐は手袋を買ってやろうと思いついた。夜になって町に出かける途中で、母さん狐は子狐の片手を握って人間の子供の手に変えた。そして子狐に、町の帽子屋へ行って戸を少しだけ開けたら、人間の方の手を出して「手袋をください」と言うように、と教えた。間違って狐の手を出してしまうとひどい目に遭うからと。子狐は町に着くと帽子屋を見つけ戸を叩いた。帽子屋が戸を開けた拍子に差し込んだ光がまぶしくて、子狐はつい狐の方の手を出して、「手袋をください」と言ってしまった。帽子屋は、狐だなと思ったけれども出されたお金が本物であることを確認すると黙って手袋を渡してやった。帰り道、家の中から聞こえる子守歌を聴きながら帰った子狐は母さん狐に「人間ってちっとも恐かない」と、間違った手を出したけれど帽子屋は手袋を売ってくれたことを話した。母さん狐はあきれながら、「ほんとうに人間はいいものかしら」とつぶやいて物語は終わる。
子どものころの記憶
印象では
子狐が手ぶくろを買えてよかった
人間の温かさを感じた
そんな思いだった気がします
大人になって
このあらすじを
見直してみると
色んな深い文脈が
見えてきそうです
・母さん狐の温かさ
・子ぎつねをひとりで
街に行かせた母さん狐の思い
・動物から見た、人間への感情
・子ぎつねの無邪気さ
・帽子屋主人の懐の深さ
・人間の親が子どもに
子守歌をうたっている姿を見て
人間も一緒なんだと思う子ぎつねの気持ち
・急に母ぎつねのことが恋しくなる
子ぎつねの甘えたい気持ち
・そして無事手ぶくろを買えたことを
褒めてもらいたい気持ち
・無事に帰った子ぎつねが
起きた出来事・見たこと・思ったことを
一生懸命伝えようとする、子ぎつねの姿
・子ぎつねの話を聞いて、人間への印象が
少しだけ変わりそうな母ぎつねの気持ち
・でもそれまで受けてきた、人間からの仕打ちに
信じきれない母ぎつねの気持ち
細かい気持ちの機微
根底にある温かい気持ち
一方で
社会問題を浮き彫りにさせている
現代にも通じるものがある
大人になってから
絵本を読む意味って
あるような気がしました
最後までお読みいただき
ありがとうございます
20221124から
連続投稿59日目