【旅の製図法/25】『ONE PIECE』24〜33巻(空島編)感想文
『ONE PIECE』を読んだので、簡単なメモ程度ではあるが、忘れないうちに感想文を書き留めておこうと思う。『ONE PIECE』とは、もちろんあの『ONE PIECE』だ。現在、週刊少年ジャンプで連載中の、モンキー・D・ルフィが仲間とともに海賊王を目指しちゃう海洋冒険ロマンである。
さて、私が今回挑んだのはコミックス24〜33巻、俗にいう「空島編」である。厳密にいうと33巻では空島編は終わっているが、漫喫で時間ギリギリまで読んでいたらこのような形となった。ドリンクバーで白ぶどうジュースを飲みまくっていたらお腹がたっぷんたっぷんになってしまった。
まずこの文章を読んでいただく前提として、私はアラサー世代としてはごく平均的な『ONE PIECE』の知識の持ち主であると思ってもらえれば間違いないだろう。中学生の頃にコミックス1巻を読み始め、その後なんだかんだで23巻まで手にし、空島編に入る直前で離脱してしまった読者だ。以降、大人になってから耳に入ってくる『ONE OIECE』の情報といえば、女性や同性愛者に対して差別的であるとか、ポリティカル・コレクトネス的に正しくない物語であるとか、どちらかというとネガティブな反応のものが多かった。そして私自身も、ガチガチな仲間意識で固められた友情物語や、わかりやす過ぎるエンターテイメントに辟易する場面が多く、今回空島編に挑むまでは、この作品をあまり好意的には見ていなかった、という点は告白しておくべきだろう。
それがなぜ、今回『ONE PIECE』の続きを読むことになったのか? そしてなぜ、それを旅行記のマガジンのなかで書くのか? その辺りの個人的な事情を語る前に、とりあえず、話を先に進めることにしよう。
以降はネタバレを含むのでご注意いただきたいが、まずは「空島編」のストーリーについて簡単に解説しておきたい。24巻、ルフィを中心とした一味はアラバスタを後にし、考古学者のニコ・ロビンを仲間に迎え入れることになる。次の島へ進む途中、ナミの持っていた「記録指針(ログポース)」はなんと天空を指し、ルフィたちはそこで伝説とされる「空島」へ向かうことになるのだ。
近隣の島「ジャヤ」で空島への行き方に関する情報を得たルフィたちは、「突き上げる海流(ノックアップストリーム)」に乗って、雲の上の島を目指す。伝説に聞く「空島」とは、天空で暮らす人々の島「スカイピア」であり、その「スカイピア」は遥か昔に島ごと天空へ突き上げられた「シャンディア」の先住民と、400年にもわたって「神の島(アッパーヤード)」を巡り争いを続けていた。
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