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【4/10〜11】またしても旅行に行くのでまたしても旅行記

「とりあえず、今いる場所からいちばん(物理的に)遠いとこ行くか〜!」でアルゼンチンとチリへ向かった2019年から早4年。久しぶりに購入ボタンをポチする航空券の高さに震える。普段そこまで高いものを買わないせいかな? と一瞬思ったが、違う。普通に航空券の値段が上がっている。

勘違いかと思って、2020年に断念したバルト三国とポーランドとチェコの幻の旅の記録を読み直して航空券の価格を確認したら、往復11万円だったらしい。3年経っても気が変わらなかったこのルートを今回、ほぼ同じ条件で回ることにしたのだけど、航空券の価格はなんと往復26万円になってしまった。万が一のことを考えて日程変更できるフレキシブルな航空券にしてしまったせいもあるけど、いちばん安く抑えようとしても23万円を下回ることはできなかった。お値段、実に倍以上。聞く話によるとそれでも数ヶ月前と比べると安くなったみたいだが、世界、お前、変わったな……!

最後の海外旅行となった2019年から早4年、新型コロナの影響により泣く泣く旅行を断念した2020年から早3年。4年前といえば私は32歳だったので、感覚的にはまだ20代の延長のようなつもりで生きていたが、今は明確に、心身ともに「30代」だなと感じる。年だけは確実に食ってしまった。荷物を詰めた50Lのバックパックを背負ったとき、「こんなに重かったっけ?」とまず思った。それが加齢のせいなのか、4年のブランクのせいなのかはわからないが……。

普通にたくさんの人で賑わう成田空港。日本刀(おもちゃ)を振り回していた隣のポーランド人の若者が空港の人に怒られていた。

背負ったバックパックが予想以上に重く自宅から駅までの道のりを歩いただけで死にそうになった上、成田空港発ワルシャワ行きの夜の便で出発したその日、連日の寝不足が災いし正直体調があまりよくなかった。こんな感じなのにこれから20日間も旅して大丈夫か? と不安でいっぱいになる。しかし結論から言うと、なんてことはなかった。14時間のフライトを終え、経由地のワルシャワに着いた途端に、元気いっぱいになったからである。

特にコメントすることはない機内食

よく考えればこれまでにも、出国前はぐだぐだだったのに海外に足を踏み入れた途端に元気になるということは度々あった。やっぱり日本にいるのがだめなんだ、あの閉塞感と息が詰まりそうになる感じ!と一瞬考えるが、おそらく、1人で海外でいて体調が悪いといろんな意味で死ぬ確率が高まるため、脳が無理やり元気を出してるんじゃないかと思う。ありがとう、脳(?)。しかしこれを通常モードだと勘違いし、「私ってば超元気じゃん!」などとはしゃぎすぎると本当に死ぬ予感がするため、自分が中年であることを忘れずに、できる限りセーフモードで旅をしようと思う。

ワルシャワを経由してエストニアのタリンに到着したそのときに背負ったバックパックは、もう重くもなんともなかった。不思議だ、あの自宅から駅までの道のりの辛さはなんだったのか。軽々と背負いあげたバックパックとともに、このままどこまでも歩いていける気がした。

ワルシャワ空港内のカフェ

タリンの空港内のキオスクで、「ウヒスカールト」を購入する。ウヒスカールトとはSuicaのようなもので、チャージしてエストニアの主要都市の交通機関で使うことができる。都度切符を購入するのとトータルでどちらが得になるのかわからないが、面倒くさくないほうを選ぶ。3日券にしてみる。「ウヒスカールト」の発音がさっぱりわからず言えなかったので、地球の歩き方を開いて「これ!」と店員さんに見せて購入した。エストニア語、本当にわからない。聞いても、リピートアフターミーで繰り返せない。一度聞いただけだと「何?何!?」という感じになってしまう。完全に未知の言語だ。とりあえず「Tere」が「こんにちは」なのはわかって、やっと言えるようになった。

「これ!」で購入したウヒスカールト

空港からトラムに乗って市内に足を踏み入れる。いちばん緊張する瞬間であり、このときの第一印象ってまず外さない。

トラムの席に座ったそのときに感じたタリンの第一印象は、「かなり治安がいい」だった。事前情報と一致してはいるが、なんというか、たぶん想像以上に治安がいい。これだったら渋谷のほうがよっぽど治安が悪いと思うくらい、街からも、人々からも落ち着いた印象を受けた。

タリンの空港はとても小さい。トラムの乗り場もすぐわかる

トラムからホテルのある新市街まではだいたい30分くらい。もっと寒いかと思っていたけど、気温も東京の3月上旬くらいで安定している。風は冷たいけど底冷えしないというか、体の芯までは冷えない感じ。雪に埋め尽くされた幻想的なタリンもちょっと見てみたかったけど、いま、観光するにはかなりいい季節のはず。トラムから降りたあとも難なくホテルに到着し、4年のブランク明けの後に訪れる最初の都市をタリンにしてよかったと思う。逆に言うと、4年前だったら攻略が簡単すぎて少し物足りなかったかもしれない。別に攻略するために旅行に来ているわけではないのだが……。

初日のお散歩

初日の日記はここまで。

このあと、基本的にはエストニア→ラトビア→リトアニア→チェコ→ポーランドの順で約20日間をぎちぎちスケジュールで巡る。久しぶりの旅行で張り切っているので、できれば毎日noteを更新したいが体力の問題で飛ばす日もまああるだろう。

最後に事務的な話をすると、今回の旅行の日記はnoteの中の「またしても旅行記(500円)」と「有料記事(2000円)」の中にポチポチ追加していくつもりだ。でもほとんどの部分は無料で読めるようにしておく。旅行中は調べ物をしている暇がないため、歴史的にあやふやなことを言ってしまいそうなときなどは有料スペースに閉じ込めるなどする予定。旅行中にどれだけ書き物に時間が割けるかわからないが、とりあえず挑戦してみる。

ところで、この有料マガジン「またしても旅行記」は、2016年に作成していた「旅の製図法」というマガジンをリニューアルしたものである(noteのマガジンは100記事まで追加できるため、せっかくなら満杯にしたい)。

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