【4/28〜29】さらば東欧、また来るね!【完】
実質最終日のこの日は、朝起きて、冷蔵庫の中身をすべて食べ尽くした。バターがどうしても使いきれず少し余ってしまった。ケチャップなどの持って帰れる調味料類は、衣類をぎゅうぎゅうに潰して何とかバックパックに詰める。おかげで5月下旬現在、今我が家の冷蔵庫には、無意味にポーランドのスーパーで買ったケチャップがあります。
11時にアパートメントを出て、とりあえずクラクフ駅へ向かう。有人荷物預かり所でバックパックを預ける。クラクフ駅では有人の荷物預かり所と無人のコインロッカーがあるけど、有人のほうがなぜか安いという。なぜ…。ちなみに有人荷物預かり所はショッピングモール地下階を出て右折してすぐ、コインロッカーは長距離バスターミナルのチケット買うところにありましたよ。
最終日は時間も限られてるし特にやることもないのだけど、旧市街をふらふらする。
このあとの予定としては、14時半頃にクラクフ本駅から空港行きの電車に乗り、15時頃に空港近くのホテルにチェックイン。翌日の早朝に羽田空港行きの飛行機に乗る。
クラクフ、改めて居心地のいいところだったなと思う。
今回旅したところは、エストニアのタリン、タルトゥといい、ラトビアのリガといい、リトアニアのシャウレイ、ビルニュスといい、チェコのプラハといい、そしてポーランドのクラクフといい、治安面で危なっかしい思いをすることがまじで一切なかった。これまでの旅行では毎回、少なくとも日本よりは安全でないと感じることばかりだったのに、こんなこと初めてだ。本当に「渋谷より治安いい」ですよ。都市の規模が違うから単純比較はできないにしても。
でも、旅行で行くには「いいところだな」で済むけれど、生活してると「こんな退屈でつまらない街、とっとと出たい」なんて思ったりするんだろうか。思いそう。特にタリン、ビルニュスあたりは、都市部のわりには刺激がないので、住んだら「もうショッピングモール行くのやだ」とか言い出しそう。実際、エストニアの人は週末になるとタリンから出て田舎の家族に会いに行っちゃうそうです。タリンは何もないので…。
田舎に行ってどうすんだという気もしなくはないが、エストニアは都市部を出るとめちゃくちゃ自然が豊からしいので、自家製サウナ入ったりバーベキューしたりするのかな。あとリトアニアはなんと、自殺率が我らが日本を凌ぐ勢いで世界トップクラスである。住んだらどんな感じなのかな、と思う。今回訪れたのは春だったけど、本来は長く暗い冬を経なければならないこの地域、確かに気分は塞ぎがちになるかもしれない。
最後のクラクフではおしゃれカフェに入って優雅に過ごそうと思っていたものの、アパートメントの冷蔵庫の中身をほぼすべて腹に入れてきた私の胃はすでにキャパをオーバーしていたので、おしゃれカフェは諦めてごくごく簡単なものが食べられるところに入る。クラクフ2日目の24日に、バスターミナルの場所を確認しにいったときにも入った完全地元民カフェ。ふくよかなおばさんがほぼ1人で切り盛りしている。超無愛想なおばさんだったが、東欧じゃデフォルトかなという気もするし、何より悪い人ではないのがわかる。「りんごジュース…」というと、「2種類あるけどどっち!?本当にそっちでいいの!?あそう!」みたいなことを(ポーランド語で)早口でまくしたてられる。無愛想なんだけどどこか憎めないおばさんであった。まったくおしゃれではないが、クッキーも美味しかった。
時間になり、クラクフに別れを告げ空港へ。空港から徒歩15分くらいのホテルにチェックインし、晩ごはんを空港で食べる。謎カレーと謎チキンカツレツ、見た目にまったく華やかさがないが、これもなかなか美味しかった。私が食べ物を美味しく撮影できる日は来るのだろうか…。
翌日は、早朝6時にホテルで朝食を済ませ、小雨の中シャトルバスを待ち、空港へ。搭乗手続きを済ませたあとにスナック菓子などを買ってポーランドのズオティ硬貨を使い切る。帰りはヘルシンキ経由だ。
ヘルシンキ空港はトランジットで寄っただけだが、評判通りなかなかいい空港だったので、いつか改めてフィンランドも訪れようと思う。北欧、物価めちゃ高で死にそうだけど。フィンランドと、あとは今回仲良くなりきれなかったエストニアにもう一度行ってみたい。この国、まだ面白いものを隠し持っている気がする…!
そういうわけで、約3週間の旅を終えた。日本の外に出るのはコロナ以来、実に4年ぶりだった。いろいろ変わったなと思うところが多かったが、それが世界全体の変化なのか、この地域特有の変化なのか、私個人の内面による感じ方の変化だったのか、あるいはそれらが複合的に重なったものなのかは判然としない。
4/10分から更新していたこの日記はあくまでメモ程度で、今後はいろいろな本を読んで、考えたことなどははてなブログに書いていきたいと思う。いつもだったら「本を読む→旅行に行く」なんだけど、今回は直前のスケジュールが過密すぎたことにより「旅行に行く→本を読む」になってしまった。
私個人が感じた極めて内面的な気持ちについてはAMの連載に書いたとおりなんだけど、それでも私は今後も旅行を続けるでしょう。
たぶんだけど、数週間で何都市も移動するせせこましいバックパックの旅はそろそろやめて、一都市にじっくり滞在するスタイルにするのがいいのかなとぼんやり思っている。荷物を入れるのはスーツケースでね。でも一つの国で行きたい都市がだいたいいくつもあるんだよなあ。多くても2都市まで、とかにすればいいのか…。
この旅日記は終わるが、私の旅行は以後も続く。お付き合いいただきありがとうございました。
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