ビール、保険証、図書館#3dai_futurenovels
病院へ行く道を、ビールやらつまみやらで一杯になったスーパーのレジ袋を片手に、ただただ歩く。病人にお酒とこんなに身体な悪そうな食べ物持って行くなんて怒られないかな、そうビクつきながら。
実際には病院のスタッフは忙しく立ち働いており、こちらの持ち物になど気付いている様子も無かった。
こんにちは、と挨拶した看護師はニコリと笑顔を作り、ご苦労様です、と声を掛けてくれた。
病室は6人部屋で面子は入れ替わりが激しそうであったが、その人だけはずっと居る。病室の主の如き滞在日数を誇っている