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持続的に良好な状態にあること(ウェルビーイング)をいつも意識する
【先日、東京藝大の卒業・修了作品展に行ってきました。】
そこで、『A Flat tire 』『Breathing 』というタイトルの作品に目が留まりました。
ヒマラヤ自転車旅で撮影した映像と、その時に使われた自転車のタイヤ1本、そして作者のパフォーマンス(吹きガラス制作のような動作の繰り返し)で構成された作品でした。
この作品は、作者が夏にヒマラヤの高山地域を自転車で旅した経験をもとにしたパフォーマンスアートです。
非常に乾燥した薄く冷たい空気を吸って吐いてを繰り返しながら、過酷な岩肌がむき出しの谷間を進んでいく中で、景色が自分の内側に流れ込み、体の境界があいまいになっていく。
確かに感じられるのは自分の呼吸だけ、という極限の状態を表現したということでした。
この作者の旅は、まさにマインドフルネスだーと感心しました。
さて、その作者は、別の日に、卒業制作でやりきれなかったこと、今その場所でやりたいことをある場所で野外パフォーマンスとして発表を行いました。SNSで発信し、ビラも配って広報したそうです。
後でSNSを見てみたら、竹を組んで作ったかなり高さのある構造物(2階建ての家よりは高い)の上に作者が居ました。
展示場の制約があってできないことを、やり切れる環境を探して実行に移しているのが気持ちよいです。ポジティブな姿勢は見習いたいと思いました。