三葉虫になってしまったスフォリアテッラ
永らくご無沙汰してます。いろいろあって、ちょっとお休みのつもりが2ヶ月以上のご無沙汰になってしまいました。いたって元気ですが、お仕事とちょっと心が忙しいのが続いてしまって、心静かにnoteすることができませんでした。。。もう忘れられてるかな〜(泣)。。。まだまだ泥沼は続いていて、本格稼働できそうにはないのですが、時間は作るもの、との格言もございますので、ぼちぼちと再開してまいりたいと思います。みなさまのところにも、まいりたいと思いますが、以前のように毎日とはいかないかもしれません。お汲みいただけると嬉しゅうございます。
で、ですね。ついにです。禁断のスィーツの世界に足を踏み入れてしまったのでございます、のご報告で。ただ、お恥ずかしい限りの出来栄え、ってか映えないお姿になってしまって、晒すかどうか迷ったんですが、ま、同じ粉物目小麦属とはいえ、パスタ科住民の創るものですから、というか、パスタ科だから作る気になるようなものでございますので、ご笑覧いただければと。
スフォリアテッラ、ナポリが起源の伝統的なスィーツで、以前ちっちゃいの練習がてら作ってみて、なんとなくコツの半分くらい飲み込めたかな〜、な感じになったので、ちゃんとしたの作ってみようかと。
もう、作り方はパスタっぽいというか極薄のパスタ生地にラードぬりぬりして巻いていく、というじみ〜な作業してく原始的なパイ生地のような感じ。
レシピはいつもお世話になっている辻調のもの。
生地を作る
強力粉:薄力粉=2:1、加水率40%、ラード10%、岩塩2%をまぜまぜ。水分が行き渡ってきて、全体が粉っぽくなくなったら、こねこね15分くらい。いつものようにぷにゅっと押してもぽにょんと戻ってくるくらいまで。
聞くも泪、じゃなくて菊揉みして丸くまとめて。
伸ばして畳んで、を3回くらい繰り返して、最後にラップして冷蔵庫で1時間以上お休みいただいて。
これをパスタマシーンで延ばして畳んで、を3回繰り返して、
限界まで薄く伸ばして、ラード塗り塗り。
生地の恥、じゃなくて、端から巻き巻きしていって筒状に。。。日本、湿度が高いんで、生地が微妙にウェッティ。薄くすると台に張り付いて上手く巻けん、をスケッパー使って騙しながらなんとかかんとか。ラップに包んで、一晩以上お休みいただく。
リピエノ
辻調さんのレシピ、伝統的なリピエノでございます。卵の代わりにリコッタチーズ使ったカスタードクリームの感じ。
セモリナ粉、バター、牛乳をお鍋に入れて弱火でくつくつさせながらひたすら混ぜ混ぜ。
弱火で練り上げて。これコーンミールで作ったらポレンタになりますね。
粗熱取ってから、砂糖とリコッタ加えて。以前国産のリコッタチーズ買ったら、なにこれ、カッテージチーズと変わんないやん、と遠ざかっててて。ところが、激安のお店で見つけたイタリア産の買ったら激うま。コクがあるのにしつこくなく、これいいわ〜な感じ。kaorina091さんが使ってらっしゃるのもこんな感じなのかなと。
風味漬けにレモンの皮すりすり。絞り汁も少し加えて、練り練り。
形を作る
生地を1cmくらいにカット。木目のような渦になってるの見えますかね。
層を潰さないように、真ん中の方を押しながら、円錐状になるまで。詳しくは動画の方みてくださいませ。
リピエノ詰めて、、、、巻きが甘いところときついところがあって、うまく均等に層が伸びてくれなくてがたがたに。そうですか、とか言ってる場合ではないですが。巻きも脇も詰めも甘いわたし(泣)。
オーブンペーパーが微妙にファンシーなのが却って物哀しく、乃木坂48に混じってしまった、ステゴサウルスの化石のような、ってどんな比喩やねん。みにくいアヒルの子は白鳥だったけど、化石じゃどうにもならんやろなぁ。
200℃のオーブンで40分焼いて。生地がパリッとするくらい。。。ますます化石っぽいというか、地層のような。三葉虫の化石にも見えてきましてん。
色の白いは七難隠す、ともいうので、粉糖でお化粧。。。ま、あまり厚化粧するとますます醜くなるんで、ほどほどに。
ううう、ますます地層っぽい。。。カンブリア紀、オルドビス紀、シルル紀、デボン紀、石炭紀と折り重なる時代の流れ。三葉虫はカンブリア紀に誕生しているから最初の一層あたり?って何の話やねん、ですね。
そう言えばTVのカンブリア宮殿、”カンブリア紀に地球で起きた生命の大爆発。次なる進化を求めて生物が一斉に誕生した。あれから5億5000万年・・・平成の時代に起きた経済の大変革。未来の進化を担って、今、多種多様な人物が次々と誕生している・・・そんな"カンブリア紀の経済人"を迎える大人のためのトーク・ライブ・ショー。”だそうです(公式サイトより引用)。おまえの頭が爆発してるって?、、、おっしゃる通りで。
脱線ついでに、アメリカのザ・ウェーブ、織りなす地層が美しいですね。一度見てみたいと。同じ地層でもこのくらい美しいと良いのですが。
と、見た目はともかく、サクッとパリッの中間くらいの小麦の風味がしっかり感じられる生地に、少し素朴でやさしい味わいのリピエノ。全体的に素朴ながらそれぞれの味わいがしっかり感じられて、そこにレモンの香りのアクセント。歴史に磨かれながら残ってきた理由がわかったような気がします。
今日も最後までお付き合いいただきありがとうございます。
明日も素敵でありますように。
一昨年の海。また自由に行けるようになることを夢見て。