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【駅メモ】本土四極に至る旅(最北到達編)

はじめに

「本土四極」という概念をご存じでしょうか。
島嶼部を除く、最北最南最東最西の4つの自治体が連携してPRしている概念です。
・最北端 北海道稚内市

・最東端 北海道根室市

・最西端 長崎県佐世保市

・最南端 鹿児島県南大隅町

今回、本土四極のうち最北端の稚内市、そして現時点で日本最北端の地、宗谷岬へついに到達したので思い出を残しておきます。


稚内訪問まで

墓参を行うため、札幌訪問は決めていましたが他の予定は特に立てていませんでした。
そこで、かつて失敗した稚内訪問を行うことにしたのです(昔も一度稚内到達を企てたことがあるのですが、無理なスケジュールの結果当日寝坊という大失態をやらかしたことがあります)。

よくネットで見かける光景に
「札幌行って、小樽行って、函館の夜景を見る」みたいな「道民からみた内地の観光客の無理スケジュール」的なのがありますが(実際に新千歳空港駅には内地に合わせて北海道を重ね合わせた地図があります)、確か現在では札幌基点で日帰りできないのはそんなにないハズ…?他の観光地と組み合わせるとそりゃ無理ですが。

まず稚内入りするルートの検討ですが、他の記事でもあるとおり駅メモプレイヤーなので鉄道以外の選択肢はありませんでした。空路が使えるともう少し余裕はあるのかもしれませんね。

さて、札幌駅と稚内駅を結ぶ特急「宗谷」というものがあります。
日本第2位の運転距離を誇る特急らしいですね(1位は九州、博多~宮崎空港のにちりんシーガイア)。
これなんですが、一日一往復かつ朝札幌発、夕稚内発という絶好のスケジュールとなっており、理屈では日帰りは可能。

2024年9月時点での宗谷のスケジュールは
下り 札幌7:30発→稚内12:42着
上り 稚内17:44発→札幌22:56着
となっています。稚内市で5時間の猶予があることになりますね。

では、稚内12:42着から稚内17:44発の5時間2分の間に、宗谷岬へ向かい帰ってくることは可能なのでしょうか。

稚内市内で走っている宗谷バスでは、宗谷岬へ向かう路線も運行しています(宗谷岬行きではなく、途中のバス停です)。
天北宗谷岬線という路線があり、これに乗ると宗谷岬へ向かえるのですが
スケジュールは
行き 稚内駅前ターミナル13:30発→宗谷岬14:20着
帰り 宗谷岬15:20発→稚内駅前ターミナル16:18着

なんと、札幌から日帰りで稚内、そして宗谷岬へ向かい、宗谷岬で1時間観光する。
このスケジュールは理屈上可能となっているのです。

最北へと向かう旅

9月5日、ついに稚内へ向かう朝です。前日は早朝から飛行機で北海道入りし、墓参を済ませるという多少ハードな計画でしたが、無事起きられました。
ホテルはいつもどおり東横インなので、何度か泊まって慣れている札幌駅北口にしてあります。前回とは違い、朝食メニューに地場産品が増えていました。嬉しいですね。ちなみに日替わりでイカ塩辛、松前漬のどちらかが提供されます。美味しいですよ。

札幌駅には7時に到着、運行情報を確認して改札内へ。
入線してきた宗谷を写真に収める人、多数。

駅メモイベント攻略情報(?)

今回の旅の経路では、2024年9月現在で実施されている里帰りイベントをこなすことができます。
美唄駅→イムラ
神居古潭駅→コタン
美深駅→ふぶ
ですが神居古潭は廃止済で直接の経路は通らないうえに稚内方面は直後、札幌方面は直前に電波の入りにくい区間があるので、行きでしっかり回収しておきましょう。
美唄は電波も入りやすいので取得に困ることはないでしょう。美深も電波がは入りやすいですがここまで至るのに結構疲労も溜まるので寝落ちには気を付けてください。
北海道エリアは1か所里帰りすればOKなので容易ですね。大多数のマスターは木古内か美唄を選択することになろうとは思います。
個人的意見ですが里帰りのゲーム的なやりやすさは美唄>木古内>神居古潭>八雲>美深>茅沼でしょうか。実際に駅の場所まで行くとなると神居古潭の難易度が跳ね上がりますが。最近はクマも出るらしいですね。

ちなみに同電のマスターは3人(4人?)いましたし何なら宗谷岬から稚内に戻り、旭川まで同じ経路でした。マジかよ

稚内までは乗ってるだけなので特にないんですが、岩見沢から先は鉄路未踏、旭川から先はそもそも未踏なんですよね。まぁ行く機会がないと言われればそれまでなんですが…
ちなみに宗谷、札幌駅出発後のアナウンスは「イランカラプテ」から始まります。マジか!!
※イランカラプテの「プ」は何と言ったらいいか…発音が日本語の「プ」ではないので記載上は一般的に小書きで書かれます。文字サイズが変えられないのでこのままで失礼します…

稚内駅到着~北の果てへ

おおむね定刻どおりに稚内着。最北端の駅なので、大多数が写真撮りまくり。自分も撮りまくり。
現在の稚内駅はキタカラという複合施設内にあり、ここに宗谷バスの稚内駅前ターミナルがあります。ここで宗谷岬往復のバス乗車券を購入可能。往復なので割引が適用されますが、結構割り引かれるのでありがたい反面、割引すぎでは?と思う自分も。天北宗谷岬線乗り場は建物を出てすぐです。
写真を撮りまくってたら時間が微妙になってきたのでキタカラ内の「お食事処 ふじ田」さんで昆布そばを食べました
お土産は帰りの特急待ちの時間に済ませることをオススメしますが、喫茶店だけは帰りの宗谷を待たずに閉店するので注意。

バスがやってきて多くの観光客を乗せたのち、ついに宗谷岬へ。だいたい1時間かかります。
途中小雨が降ってきてやや心配でしたが、静かに荒れる北の海はある種の旅情を感じさせました。
ひたすら宗谷湾に沿って進むので、車窓もオススメですよ!

そして宗谷岬へ到着。「日本最北端の地」はすぐそこ。

圧巻でした。何が圧巻なのかはわからないけど、確かにここが北の果てなのだと。ここから先に行くと違う国があるのだと。
「日本最北端の地」で記念写真を撮る人は誰彼問わず、誰かの写真を撮り誰かに写真を撮ってもらう。日本人だろうと外国人だろうとそこは変わらずみんな協力していました。

お土産は柏屋をお勧めします。柏屋は日本最北端の土産物店なんですが、お店の前には日本最北端の自動販売機と日本最北端の郵便ポスト、日本最北端の公衆トイレがあります。
なお、「食堂 最北端」と「明田商店」は休業でした。札幌往復日帰りの場合、食べている余裕は恐らくないのですが…
柏屋でのオススメ土産ですが「Nのコイン(必要ならば)」「最北端到達証明書」はおさえておきたいです(Nのコインについては後述)。稚内には酒蔵がないので、旭川の地酒になるのですが稚内限定パッケージもあるのでこれもオススメ。また、すっかり見なくなったペナントが現役で売られています。
宗谷岬で貰える最北端到達証明書ですが3種類あり、
・柏屋で買えるもの
・道路向かいのえぞやで買えるもの
・バス待合室横を上ったところにあるBASE SOYAで貰えるもの

となっています。BASE SOYAで貰えるものですが、これは稚内駅併設の稚内市観光案内所でも同じものが貰えます。

そしてこの3つ目の最北端到達証明書ですが、これのみ裏面に仕掛けがあり…まぁ有名なのでご存じかもしれませんが。

残り3つの本土四極で同様に配布されている到達証明書を並べて、真の本土四極到達証明書を完成させられるものとなっています。
これは凄い…4つの自治体が共同でPRするのにふさわしいですね。

そして前述の「Nのコイン」ですがこれだけだと「?」ですけど…本土四極到達証明書を踏まえるともうおわかりですね。「North」のコインです。
根室で「E」のコイン、佐世保で「W」のコイン、南大隅で「S」のコインが待っています。なんかRPGのキーアイテムみたいだ…

時間に余裕があれば、宗谷岬公園から宗谷岬を眺めるのもいいですよ!

宗谷岬出発~稚内駅へ

バスもそろそろ来ようかという頃に急な雨。ギリギリまでもってくれた天気に感謝しつつ稚内駅へ。
稚内駅へ戻り、防波堤ドームを見た後お土産をチェック。札幌着は23時前になるので、買えれば駅弁も。
駅弁が買えなくても、稚内駅にセイコーマートが併設されているのでここで買うことも可能です。駅前にスーパーマーケットもあり
ここでのオススメはorangegg* キタカラ店の「宗谷の塩ソフト」です。このお店はシカパンが有名なのですが完売しており買えず…。
ただ本当にいいお店なので帰りの特急待ちにぜひ寄ってみてください!
駅弁はワッカナイセレクトで買えます。今回は「ズワイガニいくらめし」をチョイス。北海道の駅弁はクオリティに対して価格が安いものが多い…

やり残したことがないので、特急待ち。
最北の駅は静かに時を進めておりました。

気力と体力と精神力で札幌へ

17時33分、改札開始。
帰りの乗車券一式は札幌で発見せず、稚内で発券しておきました。
稚内駅発行って残しておきたいからね!
で、正直行きの旅程が駅メモ併用でもものすごく長く感じたので、思い切ってグリーン席指定にしちゃいました。1編成に9席しかないんですよ!まぁグリーン乗ってたの自分ともう1人だけなんですけど。
帰りのきっぷをSNSに載せなかったのはこれが理由です?(行きは単純に載せ忘れました)

抜海駅を過ぎ勇知駅へ向かう途中にスロスロと減速。何事かと思ったらそのまま停車してしまいました。
宗谷のグリーン車は車内放送が全然聴こえないんですが、車掌さんがやってきてシカと接触してしまった旨教えていただきました。
少し停車したのち、再び札幌へ向けて動き出し運行再開。慣れてんのかなぁ…車内アナウンスでも動物と接触する可能性があるとか言ってたからなぁ…
買ったズワイガニいくらめしはこのあたりで食べ始めました。ホテルに戻ってさぁ食べよう!って時に消費期限切れではもったいないですからね。
ウマーイ!!!

外は真っ暗、音威子府に着くまでは人家の光もほとんど感じられず。美深、名寄と主要な駅に着くころには眠気がヤバイわよ!なのでコーヒーと駅メモでなんとか踏ん張っていました。
それでも旭川に着くころには結構ギリギリ。でも駅メモのチェックインは欠かさない。
塩狩で写真を撮る人が一瞬見えましたけど、あんな真っ暗な中で高速で走り去る特急は怖くないんでしょうか。

あとでX(旧Twitter)のタイムスタンプを見て気付いたんですが、旭川の時点で遅れ3分なんですよね。この後結果として札幌も3分延着なので、遅れを取り戻すために頑張ってくれたんだなぁと思いました。
札幌22:59到着で北の果てに至る旅は終わりを迎えました。

結論

札幌⇔宗谷岬は

日帰りでの観光が

可能

みんなも試してみよう。

























ふと、気になって「本当の日本最北端」をgoogle mapで調べてみました。
人が寄れなさそうな断崖絶壁、そして付随する島であることがわかりました。
その場所にいる人も最北端付近には住処を構えてはいなさそうでした。
いつかはその場所に行ける日が来るんですかね?


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