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狂気的な父①

受け入れるしかない真実


うちの家庭は平穏では無い・・・何故、子供らしく生きることが許されないのかと思ったのは14歳になったころだった。
それまでは、比べる余裕もなく毎日を必死に生きるしかなかったのかもしれない。
もしくは、みんなと同じような優しいお父さんと信じたかったのか・・・

今思えば、小学生の自分の日課は、父の顔色を伺うことだった。
何故なら、その日が天国か地獄かの分かれ道、いや天国では無い、いかに平穏に1日が過ぎ去るかなのだ。
悪い意味で、刺激的な日々を過ごしていた。

あれは、世の中の家族が楽しく過ごしているであろう休日の夕食後から時間が過ぎた頃のことだった。
私は一人、部屋で遊んでいた。
すると玄関から、母の「ちょっとー早く来て‼︎」と、私達を呼ぶ叫び声、その声が普通では無いことに慌てて駆けつける。
ちなみに、うちの家族は、父、母、兄の4人家族だ。

玄関に到着すると小学校中学年の子には見せてはいけない光景だった・・・
母が父の足元にまとわりつき、父は包丁を振りかざしていた。

父の顔は、鬼のような形相で「殺してやるんじゃ‼︎離せ‼︎」と叫んでる。
私も父の足に必死にしがみつき「お父さん‼︎やめて‼︎」
こちらに、矢が向くかもしれないが無我夢中で止める以外に選択肢はなかった。

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