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まさかこの歳になって

「お母さん、あれ一緒にやらない?」


娘の指先にあったものは、


女子中高生に人気の



プリクラ


「お母さんと一緒に?」


「うん、面白いじゃん。撮ろうよぉ〜」



「なんで?嫌だよぉ」


「お母さん、プリクラ撮ったことがないでしょ?」


「ないよ。何でいまさら撮らなきゃいけないのよ」


「いいじゃん。いいじゃん。化粧してなくても平気だよぉ。どうせ違う顔になるんだから」


って半ば強引にプリクラの機械前に。


プリクラが流行し始めた平成時代は、すでに立派な?大人になっていた母さん。



プリクラなんて一度も撮ったことがない。


そんな母さんが娘と??

いざ機械の前に座ると

『〇〇ポーズをして!』に始まり



中高生なら当たり前にやっているだろうポーズの指示がでて、機械に言われるがまま小顔ポーズ?など次々にやらされる50代。



終わったら、背景やスタンプなど好きなように変更できるのだが、時間制限があるため慣れていない50代には難しい。



本来は、自分の好きなようにできるのはテンションが上がるし、凝りたい派なのだ。



それなのに



瞬発力?や判断力?が年齢とともに確実に衰えてきている母さん。



時間制限があるだけで、焦ってしまう。



え〜もっと時間が欲しいんですけどぉ!って
ぶつぶつ言いながら進める50代。



まぁ隣りの娘は、ちゃっちゃと描いているから時間が短すぎるというわけではなさそうだ。



まさかこんなところで衰えを感じるなんて思わなかったわぁ。



そんなこんなで、タイムアップ!



びっくりしたのは、出てきたシールにQRコードがついていること。



時代は進んでいるのねぇ。



データ保存までできちゃうなんてオドロキ。



「これって初めてどうしだったら大変だね」



「そうだねぇ。でもだいたい誰か撮ったことがあるから大丈夫だよ」



ふ〜ん。母さんが知らないだけで、娘も友だちと撮ったりしていたのねぇ。



「お母さん、どう?面白かったでしょ?」



「たしかに色々変更ができるのは楽しいね」



「じゃあ〜次はお母さんの誕生日に撮ろうよ!」



とニコニコしながら言う娘。



これって完全にネタにされているな。










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