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サイクリスト vs トライアスリート:ペダリング技術の違いとは?

こんにちは!今回は、サイクリストとトライアスリートのペダリング技術の違いについて、科学的な研究をもとに考えてみたいと思います。

トライアスロンは「スイム・バイク・ラン」の3種目をこなすスポーツですが、その中でもバイクパートは大きな影響を与えます。一方、サイクリストは純粋に「速く、効率的に」ペダリングすることに特化しています。では、この2つの競技のアスリートにはどんな違いがあるのでしょうか?

ペダリングの効率性を測る3つのポイント

この研究では、次の3つの指標をもとに、サイクリストとトライアスリートの違いを分析しました。
1. 有効力 (Effective Force)
• クランク(ペダルの軸)に対して、どれだけ効率よく力を伝えられているか?
2. ペダリング効率指数 (Index of Pedalling Effectiveness, IE)
• ペダルにかけた力のうち、どれだけが実際に推進力になっているか?
3. エネルギー効率 (Economy of Movement)
• 一定の出力を維持するために、どれくらいの酸素を消費するか?

結果①:サイクリストの方が有効力が高い

研究によると、サイクリストの方が有効力が高く、ペダルをより効果的に回していることが分かりました。特に60回転/分と75回転/分の低ケイデンスでは、トライアスリートと比べて有意に高い数値を記録しました。

意外にも、90回転/分や105回転/分の高ケイデンスでは両者の差がほとんどなかったんです!

「え、サイクリストって高ケイデンスの方が得意なんじゃないの?」と思うかもしれませんが、これは「低ケイデンスでは技術の差が出やすい」ということを意味しています。サイクリストは低ケイデンスでもしっかりと効率的に力を伝えられるのに対し、トライアスリートはそこまで練習できていないのかもしれませんね。

結果②:ペダリング技術もサイクリストが上

ペダリングの効率性を示す**ペダリング効率指数(IE)**も、サイクリストの方が高い結果になりました。

ただし、ここでも差が顕著だったのは60回転/分と75回転/分のみ。
90回転/分以上では、両者の差は縮まっていました。

つまり、トライアスリートも高ケイデンスならサイクリストと同じようなペダリングができる可能性があるということ!
逆に言えば、低ケイデンスでのペダリング技術を磨けば、トライアスリートももっと速く、楽に走れるようになるかもしれません。

結果③:サイクリストの方が省エネ!

そして、サイクリストの方がすべてのケイデンスでエネルギー効率が良いことも明らかになりました。

つまり、同じ出力を出すために、サイクリストの方が少ないエネルギーで済むということ。
これはトライアスリートにとっては大きな課題ですね。トライアスロンでは「いかにバイクパートを効率よく終え、ランに備えるか」が勝負のカギになります。

結論:トライアスリートはペダリング技術を磨こう!

この研究の結果から、トライアスリートはペダリング技術を向上させることで、より楽にバイクパートをこなせる可能性が高いことが分かりました。

特に、
✅ 低ケイデンスでの有効力を向上させる練習
✅ 効率的なペダリングを身につけるための技術練習
✅ より少ないエネルギーでパワーを出す走り方の習得
が重要になりそうです。

バイクパートを楽にこなせれば、その後のランでより良いパフォーマンスが発揮できます!

「バイクが苦手…」というトライアスリートの皆さん、ペダリングの技術を見直してみませんか?

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