(6)サイクル理論とフィボナッチ
レイモンド・A・メリマン氏は、他のテクニカルとの併用を推奨しており、その一つにフィボナッチがあります。
今回はフィボナッチと併用した内容となります。
サイクル理論では、フラクタル構造に支配されていると、何度も言ってますが、その構造を理解する事が大事です。
現在の位相は、レフトトランスレーションになるのか、それともライトトランスレーションになるのかが把握出来てないと、このページの内容が分かりにくいかもしれません。
第一位相が終了した上で、次のサイクルが何処まで伸びるのかの予測と、分かりづらい起点の特定する方法を説明してます。
MCを使用。
強気相場(ライト)を想定。
テクニカルは、FEとFRの使用。
HPC内2位相構成のMC。
記事を分かりやすくする為に、上記とフィボナッチの細かい修正(髭と実体合わせ)は行っていません。
MCの上昇は、4週間上昇と2週間下降でしたね。
オーブを抜いた中間点40本と想定し、25本上昇と15本下落。
中間点である17~23本目より右側である25本目はライトになりますね。
図1は、第1位相MC35本でライト。
第1位相が決まったら後は簡単です。
基本的にサイクル理論では、第1位相の上昇の長さと第2位相の上昇の長さは同じ、もしくはそれ以上とされていますが、あくまで基本であり、短い場合もあります。
エリオット波動に例えると、第1波(第1位相の起点から天井)と第3波(第2位相の起点から天井)に当たり、N波と言われるものです。
エリオット波動の第3波は、第1波や第5波と比べて一番長いとされていますね。
それらを頭に入れたうえで下記(1)から順に見ていきます。
(1)最初に使用するのはFE。
図2では、FEで第1位相の起点・天井・底に当ててる事で、第2位相の天井を割り出してます。
第2位相の起点から天井の長さは、第1位相の起点から天井の長さと同じもしくは、1.618倍の長さになる傾向が強いです。
エリオット波動の(A)(B)=(C)(D)であり、(A)と(C)の長さが同じもしくは長いのが基本。
今回の場合、上昇傾向が強く、(A)の長さに対して、(C)の長さが1.618倍となりました(図2・3・4参考)
図4では、綺麗に1.618倍の所に当たって跳ね返っていますよね。
もちろん、必ずこうなるとは限りません💦
もし、これが綺麗に当てはまっていない場合(FE数値に関係無い所で上昇や下降が止まってる)は、起点が間違えてる可能性が出てきます。
3位相構成の場合、第2位相の天井もしくは、第3位相の前半に天井が現れると以前の記事で書きました。
今回の場合、後からわかった事ですが、HPC内2位相構成MCの為、第2位相目が天井となっています。
つまり、2位相構成でも3位相構成でも、天井の割り出しにはFEが最適とされており、第2位相目の天井予想が割り出せます。
もし、第2位相目が第1位相目と同じ長さの場合は、第3位相目の出現率が高くなりますが、割り出し方は同じです。
間違い例
図5の場合は、極端ですが、26本目を起点としてみた場合。
FEはどこの位置にも反応しておりません。
もしこのまま、第1位相を完結させ、ライトライトレフトに当てると、イレギュラーの発生しかなく、典型的な間違いパターンですね(図6参照)
MCは35~45本の為、全然本数が足りていませんし、オーバーシュート(相場の価格の行き過ぎた変動の事)です。
(2)戻り値を探すFR。
第1位相起点と第2位相の天井にFRを当てると、どこまで値を戻すのか分かります。
この戻しは、第2位相の戻し値となりますが、第2位相が天井だった場合、第2位相の底値と天井を図る大事なものにもなります。
その為、FRを引く場合は、第1位相と第2位相両方を引くのが理想的です。
戻し値で重要視されているのは、50%前後である38.2%及び68.2%、誤差11.8%になる傾向です(図7)
ボトム期間中に、中間点に近い所で50%前後のポイントに来た場合は、トレンド転換点になる可能性がありますので、値動きに注意する必要があります。
(3)ターゲットやゾーン
人によって定義が異なりますが、私の場合は水平で合わせたり、フィボナッチが多いです。
短期(第2位相の起点と天井)と長期(第1位相の起点と第2位相の天井)のFRを引いて、線が重なっているポイントが意識される所であり、その隙間の部分がターゲットと言われる事が多いです。
〇〇~〇〇の間を抜けたら売り継続、抜けなければ買いという言い方ですね。
図8では、分かりやすくする為に、細かい調整をしてませんが、髭に合わせたり、実体合わせたりして調整するのがフィボナッチの基本です。
第3位相は、第2位相の天井を超える、もしくは超えないで下降していく、レフトが基本ですが、MCの中心である17~23本目を超えても上昇がある場合は、HPCになっている事が多いので、逆張りは注意が必要になります。
今回は、第3位相の起点を割らなかったので、HPCのパターンになりました。
以上、フィボナッチを使用したサイクル理論の応用となります。
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