「やったことのないタスク」はまずその正体を明らかにする
以下のポストの補足です。
とりわけ、このポストにぶら下げた以下のポストについて。
まず、「しょうたいふめいのそんざい」とはウィザードリィというダンジョン内を冒険するRPGに出てくる用語です。
なぜ「ひらがな」表記なのかというと、僕自身がウィザードリィに夢中になっていたのが1987年2月(当時中学2年、まさに厨二まっさかり!)で、ハードは初代ファミコンだったため。
分かりづらいので以降は「正体不明の存在」と書きます。
ウィザードリィでは、初期状態ではモンスターに遭遇したときに「正体不明の存在」として登場する(ことがある)のです。
「正体不明の存在」以外にも「鎧を着た男」とか「人型の生き物」とか「粘液」といったバリエーションがあり、いずれも必死に言語化しようとした痕跡が認められます。
これらは「不確定名」と呼ばれます。
一方、「マーフィーズゴースト」、「マスターシーフ」、「オーク」、「バブリースライム」といった具体的なモンスター名は「確定名」と呼ばれます。
ちなみに上に挙げた不確定名と確定名は以下のように対応しています。
正体不明の存在 → マーフィーズゴースト
鎧を着た男 → マスターシーフ
人型の生き物 → オーク
粘液 → バブリースライム
戦闘において、正体がわからない(=不確定名の)状態では、どんな攻撃が効くのか分からないため、先手を逃しがちです。
そこで、ダンジョンに入ったらラツマピックという呪文を唱えておきます。
こうすることで、以降は遭遇時に最初からモンスターの確定名が表示されるようになるため、1ターン目から相手に合わせた戦い方を選べるようになります。
あるいは、リターンが少ない相手なら戦闘自体を回避するという判断を下すこともできるでしょう。
以下の記事ではこのラツマピックという呪文の重要性が解像度高く解説されていますので、引用させていただきます。
つまり、相手の正体を見極めないままに当てずっぽうに攻撃を繰り出してもダメージを与えられないどころか、反撃を食らってしまうかもしれないのです。
タスクについても同様で、タスクの正体が不明のまま闇雲に取りかかっても進捗を稼げないどころか、むしろ余計な仕事を増やしてしまう、あるいはそもそも取りかかれない、なんてこともあるでしょう。
そこで、一日の最初にタスクリストをざっと眺め、「正体不明のタスク」を見つけるたびにその正体を暴いていき、その日のタスクすべてについて正体を明らかにすることで、その日のイニシアティブを握ることができます。
このプロセスはタスク管理におけるラツマピックと言えます。
このラツマピックは、近ごろ話題のプレ着手に通じるところがありますね。
プレ着手については以下の記事が参考になります。
具体的な手順の部分を抜き出すと次の5つのステップとなります。
① 1日のルーチン(食事や身支度など)以外の今日やりたいタスクを3~5個ぐらいリストアップする。
② できるだけ早い時間に(朝がよい感じ)それぞれのタスクを5~15分ぐらい手をつける。トータル時間は30~90分ぐらいになるはず。
③ 時間が来たらやめる。あくまでこの段階では事前準備的なもの。プレで手をつけるだけ。
④ この時点で、やりたいタスクにすべて手がつけられている。なので、ほぼ「先送り0」が確定。
⑤ 残った1日の時間で、あらためてプランをつくる。プレ着手で手をつけたものを「本格着手=グランド着手」をする。
①~③のステップはそれぞれのタスクの正体を明らかにしていることになります。つまりはラツマピックを唱えているわけです。
参考
8分40秒で「しょうたいふめいのそんざい」に遭遇し、戦闘に突入します。数ターンの後、正体である「マーフィーズゴースト」(確定名)に変わります。
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