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仕事の経験値とはつまり

ある仕事の経験が豊富な人間とそうでない人間。その違いはなんだろうか。経験値という言葉の意味するところ、と言い換えてもいいかもしれない。

様々な考え方・捉え方があると思うが、経験による顕著な差は「分解能力」にあらわれるのではないかと私は考える。もちろん専門知識やそれに裏打ちされた判断力、優先順位の見極め方、そして胆力や人脈等々その他にも沢山あるとは思うが、わかりやすい差として。

たとえば「飲食店を開店する」というタスクがあったとする。実際にそうした経験を持つ人間とそうではない人間、一定年数の就業経験のあるビジネスパーソンと学生でまず差が出るのは「アクションリスト(ToDoリスト)の数と粒度」である。経験者が「ロケーション」「ターゲット」「客単価」「予想回転数」などに加えて「クレカ決済」「必要免許」「関連条例の確認」「開店スタッフの募集」「就労管理・給与計算ツール」などの検討・準備項目を挙げていく一方で、経験の浅い者のリストは圧倒的にその項目数と粒度、具体性に劣るのではないかと想像される。

新規事業のみならず、商材の開発や販売、調査/コンサルにしても同様。いや仕事だけでなく「少年サッカーチームのマネジメント」といった非ビジネスなタスクにおいても経験者/未経験者の分解能力の差は明らかにあるだろう。

裏を返せば「未経験者でもなんらかの分解能力の差を補う方法があれば、事業開発や異分野での新規プロジェクト推進がある程度できる」という仮設が成り立つのではないか?「粒度細かく具体的に分解できたとしても、それを実行する術がなければ意味がない」という反対意見もあるかもしれない。しかし、少なくとも分解できてさえいれば次の打ち手を探せる可能性は高いとは言えないだろうか。

てなことを2011年くらいから考えていて、その仮説をベースにした新規事業案についての妄想などもあったりする(ペーパープロトまではやってたりする)ので、機会があればそれについても記してみたい。

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