ネカフェの闇

東京のS区の最も治安の悪い場所で、今は閉店してしまったネットカフェで4年間働いていた。 その時の思い出を語る。作り話だと思って頂けると助かる。

ネカフェの闇

東京のS区の最も治安の悪い場所で、今は閉店してしまったネットカフェで4年間働いていた。 その時の思い出を語る。作り話だと思って頂けると助かる。

最近の記事

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オマケ:怖い手紙

¥500
    • 【救い】※オマケ

      ネカフェの闇はこれで終了です。ここまで読んでいただけありがとうございます。 では、最後に迷惑なことではなく、ホッコリしたことを載せて終わろうと思います。 <面白可愛い客> ある日のこと、お金が払えないお客さんがいたのですが、そういう場合「お金がないです」と正直に言うかキレるの二択なのですが、このお客さんは『お金が払えないと店から永遠に出られない』と思ったらしく、ひたすら先輩らしき人物を一生懸命呼んでいる姿にニヤニヤしてしまった。 そこから先輩らしき人物がきて「しょうがねぇ

      • 【死体】※最終回

        ある日のこと、お客さんに延長料金の声がけをするが全くの反応がない。というか息すらしていない。 焦って警察や救急車を呼ぶが、残念ながらお亡くなりになっていた。事件性はないらしいとのことだが、どういう事情でこのネットカフェを最後の場所に選んだのか、ただの日常の延長で人生が終わってしまったのかはわからない。 そのブース前には、現場を荒らさないように警察が1日中立っているという異常な光景での営業になったのだが、私はそれを見て辞める決心をした。 私は警察や死体が異常だと判断できたが

        • 【内部も内部で感覚がおかしい】

          店内には至る所に穴の開いた壁がある。正直見栄えが悪すぎるし、なんかいたたまれない。なので、壁の穴にお知らせPOPなどを貼って隠すことにした。 が、会社のお偉いさんがきたときに全て剥がされた。 曰く「見栄えが悪いとのこと」らしい。 見栄えが悪い。見栄えが悪い????????????? お偉いさーーん! 他にも嫌になったのかスタッフが来なくなることが多い。新人ならわかるのだが長年勤めてきたスタッフですら勝手に消える。休憩時間中に戻ってこないこともある。なにか精神の限界にきたの

          【出禁しても来る勇気

          数え切れないぐらい数多の客を出禁にしている。 しかし、彼彼女等は、数カ月後ひょっこり現れる。 「以前、出禁しましたよね」というと、 「あ、覚えてたんだ。残念。またくるね~」と言って去る。 しかも一回ではなく何度もだ。店内で乱闘、脱糞、警察に連行、色々な所業を重ねても、ほとぼりが冷めたら再度やってくる。災害に等しいが、なんというか鋼のメンタルだ。 ただ、そのメンタルを試すのはここじゃない。新しい門出に向かって頑張ってくれ。

          【出禁しても来る勇気

          【無敵の人】

          どう話しても無理な状況というものはある。 これは最近くる常連の客……ですらない話。 ある日のこと、入店するや受付のレジをつっきり、いきなりマット席のブースに入り、寝だす。 我等店員もポカーンとしているわけにもいかないので、レジにくるように促したりしたが全部無視。結局、警察を呼び、外に出した。 そして次の日、またやってきた。いきなりブース内に、入るとタバコをつけだす。禁煙の席で、灰皿も持たず。 タバコ落とす。マット焦げる。注意する。全部無視。警察を呼ぶ。外にだす。

          【無敵の人】

          【待って!】

          仮に私の名前を山田としよう。何故名前を書いたかは置いといて。日記を書く。 ある日のこと。人に話しかける客が来た。 「いい髪形ですね」とか「そのアクセサリーどこで買ったの?」とか店内で聞いてくる。 これでも恐怖なのだが、恐怖レベルとしては低い。 もちろん、レジで接客中にも、店員に話しかけるのだが、私はこの女性が気持ち悪かった。というのも気に入られているのかなんなのかわからないが、私がいない日でも「あの人(私のこと)今日はいないんですか? 次はいつくるんですか?」と聞いている

          【待って!】

          【泣く女】

          ある日のこと、ブツブツと独り言の多い、女性の客が来た。正直何言っているかは聞き取れない。 暫くしてドリンクバーで泣き出す。優しいスタッフが宥めてどうにかなったが、彼女曰く、「娘を探していてもう会えない。攫われたかもしれない」ということがなんとかわかったらしい。 まあ、それは悲しい話ではあるが、その客が常連になった。独り言や泣き出すのは恒例となる日々で、清掃時にはレシートが大量に出てきて「教えてあげない教えてあげない」と大量に書かれていた。 そんな日が続いていたが、遂には店

          【訴える者達】

          この店では数多くのスタッフに対しての暴言が多い。その多くは人間性の欠落もあるが、単純に酔っぱらっていることが本当に多い。無意識の暴言なのだ。 で、当たり前だが、こういうのが酷くなってくると注意する。または出禁にするのだが、決まってこの文言を言うので紹介しよう。 ・「俺がなにしたっていうんだ警察呼ぶぞ!」 これが多い。自分が悪いのに、さも被害者面するのが非常にお粗末である。 そして結局呼ばないことが多い。なのでこちらから呼び、無事追い出す。 ・「俺は弁護士に知り合いがいる

          【訴える者達】

          【うんこ&おしっこ&ゲロ】

          小学生みたいなタイトルで嫌になる。嫌になるが、どうしてもこの店では発生してしまうのだ。 それをささっと水に流すような感じで紹介する。 [ゲロウンチ] 一時期、席を清掃すると席が荒れ、汚物のような臭いが蔓延している席があった。 もちろん、クッションやシーツなどは全て交換、多大なる損害だ。 連日来店してきたため、ついに相手を特定したのだが、来店するごとにひどくなっていき、ついにはズボンやパンツを履かないで店内を徘徊しだす。 もちろん、注意したが、その後退店すると、やはり汚物

          【うんこ&おしっこ&ゲロ】

          【謎の自慢や脅し】

          注意すると謎の脅し文句を言ってくる客がいる。 例えば 「俺、薬やってるからぁ! なめんなよ!」 どういう意味なのかもうわからない。 他にも 「お前社会的につぶすぞ! 俺は東京なんちゃらなんちゃらの弁護士の知り合いなんだ!」と言うが、酔っぱらって席破壊した奴を助ける弁護士がいたら教えてほしい。 この人は他にも、「お前人殺しの目をしているなぁ? 刑務所は寂しいからやめといた方がいいぞぉ」と迷言も残している。 もしかしたら、弁護士と知り合いじゃなくて、捕まった時に、弁護士にお世

          【謎の自慢や脅し】

          【基本金は払わない】

          1週間に1回はお金が払えない客が頻繁に発生する。 そして、謝るのはまだマシで、いきなり逆切れするパターンも時々ある。 「現金でしか払えないのが悪い! カードだったら払えてたから!(最初にカードで払えないと伝えてある)」 そしてキレて出ていこうとするのだが、黙って店を出ようとしたので「犯罪行為ですよ!」と言ったら黙って戻ってくる。そしてまたさっきの文句を繰り返す。こういう人もいる。 他にも、親に電話したら「私は縁を切ったので、もうどうでもいいです」と言われる。 たかが800

          【基本金は払わない】

          誘う人

          席を清掃するとこのような手紙が落ちていることがある。 「こんにちは!! いきなりごめんなさい。今一人で来てるのですが、暇していてちょっとムラムラしてるので、よかったらフェ〇させていただけませんか?? 舐めるのスキで……突然スミマセン……顔を見られるのは、見た目に自信ないし、見えない方が興奮できると思うので、目隠し着用で舐めさせてほしいデス。もしOKでしたら、このフロアの32番の席に目隠しになるヘアバンドを置いておくので、それで目隠しをしてズボンを下げて、待っててください。様子

          【万引き】

          ある日のこと、スタッフが客の入店受付を済ませた瞬間、入り口から3人ぐらいの謎の集団が入ってきた。   その3人は、受付した客の肩をポンと掴むと、勝手に店の外まで連れて行く。スタッフはポカンとしたままなので、私が急いで声をかける。 私「ちょっと、なんなんですか急に」 謎男「あ、万引き万引き」 私「は? じゃあ、もう会計しちゃいましたけど、返金しなくていいんですね。しませんよ」 こちらの返答も聞かずに、グイグイと男を連れていくので私はもう何も言わないことにした。 恐らく

          【下半身露出】

          語りたくもない反吐が出る話と言うのがあって、それがこの時の話だ。   ある日のこと、スタッフの女性に相談された。 スタッフ「あの、このお客様のフード、持って行ってもらえませんか?」 私「どうかしたんですか?」 スタッフ「このお客様。女性スタッフがフードを持っていくと、下半身だしたまま受け取るんですよ」 私「は?」 スタッフ「他の女性スタッフにもかなり被害出ていて、副店長に相談したら「次からは男の人が持って行ってください」って指示が来たんで……」   もう既に話がおか

          【下半身露出】

          【頭がおかしくなった瞬間】

          この店の客は、まともに話しても話が通じない。そのうちの1つを今回は話そうと思う。       ある日のこと、いきなり客がキレながらこっちにきた。   なんでも「隣の席の奴に壁を蹴られた! 本部に電話させろ」とのこと。   以下、私と客の会話。 私「じゃあ、その蹴った人に話を聞きに行きますよ」 客「いやいいから! 話なんて! 何回もスタッフが注意してるの!」 私「(違うスタッフに)注意しましたか?」 スタッフ「いや、してないです。初めてです」 私「してないって言って

          【頭がおかしくなった瞬間】