【個人的な感想】月が導く異世界道中(2期)【2024アニメ】

割引あり


↓ざっくりとした評価基準↓
E(1~9) → 苦痛なレベル
D(10~29) → いまいち
C(30~69) → ふつう
B(70~84) → いい感じ
A(85~94) → 最高!
S(95~100) → 覇権レベル
⭐︎(101~) → 特級/アニメ史に残るレベル

月が導く異世界道中(2期)の私的評価

ストーリーC(67)
アニメーションC(55)
テーマ性B(70)
キャラデザA(85)
テンポD(22)
音楽C(55)
独創性(+12)

リザルト -> B(71)

月に導く異世界道中 ってどんなアニメ?


https://tsukimichi.com/

弓道部に所属する学生、深澄真みすみ まこと月読命ツクヨミノミコトの力で異世界に送り込まれてしまう。(両親には同意を取ったとのこと)
そこで現れた女神は、彼の見た目がお気に召さないのか態度が一変、酷い罵倒を投げかけたのち呪いまで掛けて「絶野」と呼ばれる不毛な地に投げ捨てられる。
絶野に向け落下中、月読様が再び現れた。
彼によると、地球は高い負荷が掛かっている世界なのだという。なので地球人がこの異世界に来ると、あらゆる負荷が取り払われている状態で、過酷な絶野でも生きていけるほどの超人的な力を持つことになる。
その力は、強力な魔物であろうと、神に等しい存在であろうと、決して引けを取らぬものだった。

そうこうしていると「しん」や「黒い災害」と呼ばれる伝説級の存在を仲間に迎え、リザードマンやオーク、アルケーなどの様々な種族を従える長となった。

やがて(一応)同族であるヒューマンの事も知りたいと、商人としてヒューマンの街で活動することとなる。しかし非凡な魔力量と魔法、戦闘術、技術、商品やエルダードワーフの作る武具の数々は異質なようで…

異世界世直し道中 月に導く異世界道中

引用元: U-NEXT

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コメント


良かった点

いや〜、相変わらず面白いですね。
私は「巴さん」が大好きで、デザインといい口調といい、声もあのダイナマイトバディもすべてどストライクでした😍
あのカラーリングで侍風のキャラって居ないですよね。でも格好も刀も似合っています。

引用:月が導く異世界道中 公式HP

この作品の面白いところは、ヒューマンでありながらヒューマンと分かり合えないところです。
神レベルの存在や亜人族とは分かり合えるのに、ヒューマンとだけは言葉を交わせなかったり、憎まれたりします。亜人達は実力主義的な文化が強く、ヒューマン達は権威主義的な文化が強いからでしょうか。

それに加え女神主体の文化による影響なのか、美意識が過剰なまでに高く、深澄真の顔を見るなりゴキブリでも見たかのような表情になります。
おめめパッチリでかわいいと思いますよ。

引用: 月が導く異世界道中 公式HP

独創性に+12点を付けているのはコンセプトが素晴らしいからです。
主人公が異世界に日本文化を取り入れるアイデアはたくさんありますが、時代劇を取り入れるというのは斬新なコンセプトに感じます。
川柳を話の区切りに使ったり、時代劇ソングをEDに取り入れたり。(深澄真の詩は、季語を必要とする俳句ではなく、口語により詠われる17音の句なので川柳と言いました、違っていたら申し訳ない)
身に付けるものだったり、言葉遣いだったりと。
全体がよくまとまっていて、和風風味を楽しむことができます。

悪かった点

とにかく2期はテンポが悪い!
12話に収めるように無理やり引き伸ばしたかのように内容を薄めています。特に中盤、全然話が進まないんです。移り変わりが激しい世の中で、お客さんの心を射止めるアニメというのは、1話1話の構成がしっかりしています。
「フックになる部分を必ず入れよう」とか「クリフハンガーを意識しよう」などですね。
そういう事を考えないと、それが1話分の満足度に直結しますので、視聴者は不完全燃焼のまま「いつの間にか終わってた」ってことになると思います。
それは、人によっては苦痛に感じて見るのを辞めるのことになるのではないでしょうか。
私はこのアニメがお気に入りです、深澄真という主人公も気に入ってますし、従者も魅力的だし、生徒達もそれぞれ個性的だし、敵キャラもお気に入りです。
コンセプトもアイデアも光るものがあって楽しんで試聴できていますが、他人にどうオススメすればいいのか分からないというのが正直なところです。

語りたいことコーナー

巴さん有能すぎ?

巴さんは誰よりもよく働いていると思います。
使える人材を勧誘し、偵察や情報収集を行い、
水面下で美澄真や亜空にとって利益になるように根回ししています。
そう、巴さんは頭も良く知識も豊富で規格外の強さと能力を有す、超絶有能チート秘書なわけであります。
そんな神のような人材(実際に神様のようなものですが)に対して、真くんはたまに酷い扱いをするじゃありませんか。
1期でヒューマンの町を澪との小競り合いで破壊したお仕置きとして弓に括り付けて飛ばすのは良いでしょうが、特段なにも悪いことをしていないのに食事を抜いたりするのはやめてあげて!
2期ではあまりそのような事も無く安心していますが、そろそろ働き者の巴さんに労ってあげても良いのでは?(笑)

声優さんすごい

たぶん深澄真が花江さんじゃなかったら見てなかったかもしれません。
花江さんの優しくて安心感のある声により若干キツい性格の真を魅力的にしていると思います。(基本的には優しいんだけど、心の奥底で他者を舐めてるような印象を受ける)
従者達もやはり上手いです。
そりゃ佐倉綾音さんに鬼頭明美さんに津田健次郎さんですからね。その中でも「龍殺しのソフィア」の演技は異質でしたね。
ずば抜けてると言うか、ちょっと違和感を感じるほどに演技力が高いです。
誰かと思ったら沢城さんでした。
そりゃそうだわ。

ちょっとした考察コーナー

深澄真の弓の練習について
射法八節(矢を射る時の八つの動作)の「会」で意識することは「的と同化するように…」とのことでした。

引用: 朝日新聞

これにより空間と同化したような現象を発生させ霧散した体はすぐに元に戻ります。
この異世界では強い制約に縛られた現世とは違い、あらゆるものが解放されています。
なので異世界人は並外れたスペックを有すのだと言います。
それはフィジカルだけに留まらず、意識にまで影響するのだと思います。
「的と同化するように…」と言っても現世では空間に溶けることはあり得ません。
ここでちょっと智紀の話をしますが。
智紀は負の感情を自分で制御出来ないほどに増幅させています。
力を得たからと考えるのがスタンダードでしょうが
"毎日のように"トラウマをフラッシュバックさせることでそこに自己を呪う効果が生まれます。
それが呪いと表裏一体のエネルギーとなるのです。
…と勝手に解釈してみました。
話を戻しましょう。
深澄真は日課のように射法八節の基本動作に従い、的を射るために空間に溶け込もうとしていました。
毎日、毎日。
その結果、それが自己にかかる呪いのようなものとなります。
それは呪いと表裏一体となるエネルギーです。
そのとき、巴や澪といった上位種においても、深澄真の意識、存在、魂のようなものが感知出来ない程に霧散します。

普通「そういう魔法が存在する」と考えます。
その考え方は根本が違います。
そもそもこの世界はイメージを具現化するのに魔力が使われます。
魔法が開発されて、その式に則って使用するアカデミックなものではありません。逆です。
イメージしたものを具現化するために使われるエネルギーが魔力なのです。
もちろんそれには条件的なものがあります。
それが反復作業です。
スポーツやゲームでも反復作業により身体に刻み込むのが重要です。
競技中にエラーが起きないように精錬し、自己の能力を高めます。
では「イメージを具現化する事が出来る」魔力が存在する異世界で、
心の反復作業を行うとどうなるかお分かりでしょう。
「空間と同化する」と念じ続けることで魔力は持ち主を空間に溶け込ませようと働きかけるのです。
それは魔力の変質であり、その質が身体などに影響します。
智紀の場合はトラウマの反芻が魔力の質を変え、悪い影響を及ぼしていると言ったところでしょうか。

魔力は変質する?
そもそも風を起こしたり、火や水に変換するので当たり前なのですが、もっと根源的なものについて考えてみたいと思います。
魔力の質は極めて多用的で、物質化でさえ可能です。
アクアとエリスの合成魔法で強力な氷の結界を張っていました。
ただの氷ならいとも容易く破壊できるでしょうが、亜空の住民のような屈強な戦士でも破るのはかなり難しいらしいです。
それはやはり術者の能力の高さが魔力の質を高めているからに違いありません。
精錬された魔力を極小単位で見ると、通常より分子構造的なものが綺麗に揃っていたり、不純物が無い状態だったりするのかもしれませんね。(無名レビュワーの勝手なイメージですが…)
術者によって変質する魔力の効果は術者の数ほど存在すると言って良いほど自由なのです。
ただ世界を保つためにも、なにかしらの補正が掛かってくるでしょう。「なんでもかんでも思った通りにできる」とはいきませんからね。
ある程度までいくと空間的な制限や抵抗が掛かり、効果は限定的になります。
それに加え術者には”例外無く”才能、体力、知識、先入観などがありますから、それらがシンギュラリティという奴を抑え込んでくれているんじゃないですかね。

なぜ意識の同化と再構成を繰り返すと魔力が増加するのか

強制リコンポジション?

例えば筋肉が増えるメカニズムというのは、超回復(リコンポジション)と呼ばれるもので、一度筋繊維を破壊しタンパク質を材料にして筋繊維を大きくしながら再構成します。
先も述べたように意識と魔力はかなり関係しているものと予想しますので、意識を霧散させたのち再構成することで、それが超回復のような効果を生み、深澄真の奥底にある溜め込んだストレスなどの心のエネルギーを糧にして(弓を射ると落ち着くと言っているので)魔力増大を起こしているのではないか説。

バク技?

もう一つが女神が作った世界のグリッヂ技という説。
意識を霧散させて再構成できる奴のことなんて想定していないので、そういった隠し要素により何かのプログラムが働いてステータスが書き換えられるだとかなんとか。
ゲーム的な視点で考えてみました。

とまぁ、無理やり考えてみましたが真相は分かりません。
なにか面白い考察があれば教えていただけると嬉しいです。

最後に

2期も佳境となってきました。
日本のような文化を持つ国の存在や、2人の勇者、魔族との関わりなど
気になる要素が増えていきますが、まずはロッツガルドの世直し人助けに奔走する一行の活躍を楽しみにしています。

教え子達もたくましく育っていて、みんなの成長を見るのも楽しいですよね。街が魔族に襲われていても勇敢な立ち振る舞いをしています。(もっと怖い奴等を知っているからでしょうが…)
亜空の発展も楽しみですが、彼らのこれからの活躍にも期待したいです。

毒コーナー(有料部分)

以下は有料コーナーですが完全に蛇足なので読まなくていいです笑
もし、ご支援いただけるのであればお願いします。

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2,395字

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