夫婦ケンカ=児童虐待
警察庁の発表によると、昨年(2020年)
1年間の「児童虐待の通告」をした児童数は
10万6960人
だったそうです。
児童虐待の通告とは、
警察が「児童虐待のおそれがある」
と認定して、管轄する児童相談所に
通報する制度のことを言います。
ちなみに、「児童」とは
18歳未満の子どものことを言います。
はじめて10万人を超えたそうです。
多いと思いますか?
多いですよね。多いです。
この数字(それと内訳数字)から、
違った側面も見えてくるんです。
児童虐待は大きく、下の四つの
虐待の形態があります。
1.身体的虐待
2.性的虐待
3.育児放棄(ネグレクト)
4.心理的虐待
1~3までは、言い方悪いですが
わかりやすい虐待ですよね。
4の「心理的虐待」って何だと思います?
「心理的虐待」とは
・大声や脅しなどで恐怖に陥れる
・無視や拒否的な態度をとる
・著しくきょうだい間差別をする
・自尊心を傷つける言葉を繰り返し使って傷つける
・子どもがドメスティック・バイオレンスを目撃する
出典:子供虐待防止オレンジリボン運動
など、子どもに直接暴力はないものの
心理的な圧迫を与えることを言います。
実は、去年の通告件数10万6960人のうち、
約7割にあたる7万8355人が
この「心理的虐待」で通告されているんです。
約7割というと、通告件数の「ほとんど」と言って
良い数字だと思います。
さらに、その「心理的虐待」の
殆どが、上の分類のうち
「子どもがドメスティック・バイオレンスを目撃する」
なんですよ。
「面前DV」とも言います。
つまり夫婦喧嘩の通報で
警察が家に臨場したら、家族の中に
子どもがいたら、ほとんどの場合
「面前DV」=「心理的虐待」
で通告の対象になります。
数年前から警察は通告のハードルを
かなり下げています。
全ては児童を守るためです。
少しでも虐待のおそれが認められる
案件は、全件通告のスタイルです。
実際、私が現職の時も、ほとんどが
「心理的虐待(面前DV)」での通告でした。
この点を鑑みて考えると
心理的虐待が増えた
ということは
夫婦喧嘩が増えた
ということが言えるんです。
コロナ禍で在宅が増えると
こういうことも増えるって
数字ででちゃいましたね。
ご夫婦の皆さん、
長年一緒に暮らしていると
たまにはケンカもしますよね。
ちょっとしたケンカは仕方ないと思います。
でも、あまりに派手なケンカを
すると、子どもの心にも
影響しちゃいますから
ホドホドにね!
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