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初めてSMバーに行って人生初SMを経験した話


まえがき

当方、27歳の男です(自称M寄りのスイッチャー)。
カルチャーショックを受けると共に、マズい、広義的にSMハマってしまったかもという話と、自身のストレスとの付き合い方、ご機嫌の取り方の話を絡めたお話です。

キッカケ

以前からSMの世界はとても興味があり、妄想することもしばしば、書籍や漫画などもSMに対する羨望感の波が高まった際にはついつい買ってしまうといったことが数年レベルで続いていました。

なんならSMに対する潜在意識は薄いエピソードながら10年以上前からあったのかもと思ったりしているのですが、それは最後の方で。

他にも、2022年5月にあった新宿ニューアートのSM興行を観に行ったりもしていました。

このように、数年単位で増してくるSMに対する興味とは裏腹に、なかなか当事者(する側か、される側)になりたい気持ちもありながらも、踏み出せずにいました。
🤖<ビビらず日和らず大人しくSM専門の◯俗行けばよかったのでは?

そんな中、行くキッカケになったのはX(Twitter)の以下ツイートでした。

SMバー!何故か存在を忘れてた!行きたい!行こう!

と、同時に「自分は主観的にはM寄りのスイッチャーだと思っているけど、そのM属性は客観的に見られたら実は、ただのノーマルなのか、単なる変態なのか、はたまたエゴマゾなのか」という現在置かれているポジションが長らく気になっていたので、その辺りもキャストさんや他のお客さんとか色々話してみたらクリアになってくるかなぁという期待、サブミッションも掲げ、お店を探し始めました。

お店探し

まぁ家から近いところが良いかなと思いつつ、マップ検索しつつ、いくつかX(Twitter)とかでフォローしたりしてたら、一通のDMが。

フォローありがとうございます
よろしければ、たまには遊びに来てくださいね

お店の方からDM来ちゃった、ビックリ。
自分の状況、心境を見透かしているかのごとくDMが届いて「あ、ここ行ってみよう」ってことになりました。

DMが送られてきた翌々日、上のDMを送ったことを忘れ去られぬうちにという意識もあり、さっそく池袋にあるエコールというお店に伺うことにしました。

お店へ突撃

お店のドアを開いたらそこには緊縛されて鞭で打たれたりガッツリSMをしている光景が……なんてことはありませんでした。

自分が訪問した時点で常連さん1名、新規さんが2名がキャストさんやオーナーさんとで趣味について色々と楽しく話されていました。

自分は少しホッとしつつ、その会話に混ぜてもらって暫く経ったあと、キャストさんよりいきなり「てかあれっ?M男の日(※)なのにどうして服着てるん?正装はパンイチ&靴下じゃないの?」と急にモードが切り替わり内心『あっ、やべぇところに来てしまったかも(わくわく)』となりつつ『ここで尻込みしてちゃダメだろ、てか脱いでない自分が悪い』と猛省し、覚悟を決めて脱ぐ。さぁアブノーマル感が出てまいりました。
※訪問した日が偶然M男の日というイベントだった模様……嘘ですごめんなさい把握していました。

余談ですが、自分のワコールメンのレースボクサーのウケがメチャクチャ良く、ビックリしました。
下着の話とかも普段することもないし、真面目に貴重な意見を聞けて良かった。

そこからSMの趣向について聞かれることに……

金蹴り

ちょっと記憶が怪しいのですが、キャストさんの「初めてこういうSM系に来たのならどうしようか……いきなり金的とかだとあれだろうし」って言葉に自分は食い入り「実は金蹴りメチャクチャ気になってました!」と返し「お、良いねやってみようか」みたいな流れだったような気がします。

振り返ってみたのですが、恐らく自分が子どもの頃ですら経験ないかも。
基本ボッチだったのもあるし、友人も比較的おとなしいメンバーの集まりでもあったし。

そんな理由もあり、これは本当に性癖というより、純粋な興味と『本当に痛いのか?』という好奇心が上回ってお願いしてしまいました。

なお、ここまで読まれた読者で経験のある方ならおわかりかと思いますが、この興味と好奇心はすぐに後悔することになりました。

まずは吊り床の頭上に固定されている竹に両手で掴み、足を肩幅に広げさせられます。

掛け声を皮切りに金蹴りという仕打ち(自分が始めたシナリオ)が始まりました。

間違いなく自分の様子を見ながら蹴っていただけているのですが、明らかに痛い、うん。メチャクチャ痛い。これ以上の力で蹴られてたら間違いなく倒れる。

そう思いながら、吊られている竹を必死に掴みつつ、足を閉じないようにするので精一杯で自然にうめき声が出てしまいます。

キャストさん「今これで4割くらいの力だね~」
ぼく『マ?(愕然)』
キャストさん「ちょっと本気出すね~」
ぼく『マ゜?(恐怖)』







ヒュッッ!!
バチンッ!!
痛い"ぃ"ぃ"ぃ"~(´;ω;`)

キャストさん曰く、加減しているとは言え7割くらいの力でも二発耐えられてるのはかなり強い方だということで褒められた。

ただ、二発目で限界となりダウン、掴んでいた吊り床の竹から手を離さざるを得なく、畳の上でうずくまることしかできませんでした。

これが男性特有の痛みかという妙な感動と、もっと耐えたかったという後悔と、強い痛みの裏に隠れたスッとした気持ちよさも少しながら感じられ、金蹴りが性癖という方達の気持ちがなんとなく分かってしまったような気がします……

なんとなくですが、サ活(サウナと水風呂及び外気浴をベースとする一連のルーティン)に似たようなものを感じ『これが"整う"ってこと!?』とか脳裏に過ったりしていました。

最初は全然問題ないのに、時間経過と回数と共に辛さが蓄積してシンドくなり、そして耐えられなくなるタイミングで解放する(される)という感覚と凄く似ているなと思いました。

シャトルランとも似ているかも。

もしかしたら本質が全然違うと思う方もいらっしゃるかもですが、果たして共感してくださる方はいるのだろうか……

緊縛

実は何年も前(2017年頃11月頃?)にデザインフェスタ(通称デザフェス)のブースで一度だけ緊縛を体験したことがあります。
※そのためタイトルの"人生初SMを経験した話"は若干詐欺っぽいのですが、ここでいうSMは大きな括りで言う"苦痛系"のSMを指しています。

上半身緊縛、全身緊縛、吊り緊縛と選べたはずですが、その時は周りの目を気にしてしまい、日和って上半身のみの緊縛で腕なども自由に動かせる状態を選んでしまいました。

いざ緊縛してもらうと、縄尻の処理(?)飾り縄(?)がとても綺麗で感動し、とても良い経験にはなったのですが緊縛なのに体を自由に動かせることに対し、自分の選択の過ちを後悔し、不完全燃焼に終わってしまいました。

その頃から、自身の自由を奪われるような、縄に抱かれるような緊縛を受けてみたいという気持ちが少しずつ醸成されていってしまったのかもしれません。

そして今、自分は目の前のキャストさんに言われるがまま、両手を自分の腰の後ろに回し組みました。

そのまま素早くも確実に後手縛りで両手の自由を奪われ、更に足で移動しようとしても移動できる範囲を制限するように縄と吊り金具で繋がれてしまいました。

その間も適宜「腕とか痺れたりしてないですか?」と聞いてきてくださるの、まさにプロの配慮だなと感心してしまいました。

一通りの緊縛が終わったら吊られている訳ではないのですが、縄に体重を預けてこの逃げられない状態を純粋に楽しんでいたのも束の間、鞭もやってみないかと提案され、むしろこちらから改めてお願いしました。

一本鞭

「好きな鞭を選んで良いよ」と言われたので、少しだけ悩みつつも、ここまで来たらとことんシバかれたいと思い、一本鞭をリクエストしてしまいました。

初めての鞭ならバラ鞭や乗馬鞭などでも良かったのかもしれませんが、あの一本鞭の先端のしなやかさによって生まれる、肌にまとわりつくような痛み(想像)を実際に受けてみたい気持ちが強かったのです。

そして、キャストさんがどこに打ち据えるか狙いを定めつつ構えている様子に対して、私は自身で欲しがってしまった痛みを内心震えながら待つことしかできませんでした。

なぜなら、自らの意思で緊縛されて逃げられなくしてもらった身なので。
自業自得でとても哀れですね。

キャストさんの「始めるね」の一言から太もも付近への鞭打ちが始まりました。

最初から数発はやはり「痛いっ」と口には出てしまうのですが、それでも耐えられるのです。しかし、同じ箇所を繰り返し打たれると痛みや熱がどんどん蓄積されていき、耐え難き苦しみが襲いかかってきました。

肌に鞭の跡がミミズ腫れや内出血となって現れてきます。

そして、それと同時に、ちょっとメンヘラっぽいかもしれないですが、ここ数年で一番"生"を実感しました。

私は普段エンジニアとして生きているのですが、職種的にも日常的にも痛覚とは基本的には無縁の生活を送ってきました。

それも相まって、普段だったら無縁の痛覚を呼び覚まされ、アドレナリンが多く分泌されてるのかなぁみたいなことを思ったりしてました。

時を同じくして、同じバー内で絞め技などを食らってるM男もいるカオスな空間、客観的に見て意味不明すぎるなとタガが外れきれていない残りの内心で思ってしまい、それによって少し気が逸れてしまったのですが、それに関してはもっと真面目に打ち据えられるべきだったと猛省しています。

もっと集中できていたら別の感じ方、捉え方があったのではないかなと思ったりしているので、これは自身の改善事項かなと思っています。

絞め技

これに関しては全く興味がないというか、そんな世界があるのかと知らなかったのですが、絞め技の世界があるのを知りました。

今までの一連の流れで少しバテたので小休憩を挟んだ後に、やってみようという流れになって受けてみました。

実際受けてみると自分は比較的関節の柔軟性があるからなのか、絞め技があまりかかりにくかったようなのですが、練習モデルとして(?)足4の字固めやチョークスリーパー、コブラツイスト等を受けたりしました。
※記憶が怪しく、もしかしたら技名が違うかもしれません。

このような世界もあるのかと見識が広がったのはとても良かったと思う。
これもちょっと具体的な技名は忘れてしまったのですが脚で頸動脈と喉を押さえつけられる?のもちょっと咳き込んでしまったのですが、ちょっとイイかもと思いました。

首絞めが性癖という人の理由が分かってしまったかもしれない……

思ったこと

リベンジしたい

金蹴りと鞭打ちはもっと耐えられるようになりたいなと。

ちょっと他のお客さんの状況を気にしすぎて意識が散漫となっていたのは本当に良くなかったなと思うのでそこは気をつけたいなと思う。
※無論全く見えなくなるのも問題だと思うので、その判断は気をつけたいところ。

ただ、これは自分の交感神経/副交感神経のアンバランスさや、神経質な性格がもろ悪影響として出てしまっているような気がする。

一例として、正直家じゃないと全く気が休まらないなどあったりするので、これはSM以前の問題も多少関わってきそうな気がしていて、改善していきたい、改善できるのだろうか……

縛る側、鞭を打つ側も覚えたい

緊縛にしろ、鞭打ちにしろ、かなりの知識や注意が必要なのは理解しているつもりだが、どのような注意点があるのか知っておきたさがある(知識欲的な)。

緊縛とかだとうっ血させないようにするとか、そういうの色々ありそうだし、鞭打ちとかだと、一本鞭も使い方を間違えると大怪我に繋がるのはなんとなく知っているのをクリアにしたい気がする。

痛みによる苦しみの緩和

"SMに対する潜在意識は10年以上前からあったのかも" と冒頭で記載しましたが、それがこれです。

2025/02/10時点の自分の考えとして「肉体的ストレスをもって精神的ストレスを解消する(逆も然り)」と思っています。

SM関係なく、小っ恥ずかしいですが、過去のエピソードで言うと、例として以下が挙げられます。

  • 小学生~高校生: 友人関係のもつれや学業等々に対する精神的ストレス。

    • 自分の意志で髪の毛を抜いてしまう抜毛症の症状が出ていました。

    • 髪の毛を抜くと痛いのですが、その無我夢中で抜いている間は嫌なことを忘れた。

    • 1日に100本弱の髪の毛を抜いてしまうことも頻繁にありました。

  • 専門学生~社会人: 就職のプレッシャーや人間関係に対する精神的ストレス。

    • 付き合っていた女性らによく「(肌を)強く噛んで」とおねだりすることが多かった気がする。

    • 痛みさえ愛おしいってセリフ、まどマギとかであったような気がするのですが、まさにそんな感じでもありつつ、日常的に累積された辛みを忘れられる貴重な瞬間だったと記憶しています。

    • 余談: SMバーのキャストさんにそのエピソード話したら「そりゃ金蹴りや鞭の痛みに強いわけですわ」と言われました、なるほど……

  • 今日: 仕事に対する責任感等に伴うプレッシャーや、理想と現実のギャップに対するイラつき。

    • SMバーによるちょっと痛みを伴う系のSMプレイ。

ストレス等の発散(自分のご機嫌取りをしたり、ストレスの解消の一つのアプローチ)として別ベクトルのストレスを受けるというのが個人的にハマったために、SMにも自然と興味が湧いてしまったのかなと思いました。

その他

詳細は省略しますが、ここ数年慢性的に私の消化器系が不調で、満足にお酒も飲めかったりする状態だったりと流石にマズいと思い先日別の病院に行ったら胃カメラをすることになってしまいました(セカンドオピニオン)。

根本的に消化器系の改善の兆しが見えたら、改めてエコールさんに伺えたらなと思っています。

終わりに

ちなみに本記事序盤に書いた自分はMなのかに関しては「縛られて鞭打たれてニコニコしていた時点でノーマルとは言えないと思うし、M男としての素質はだいぶ高いと思う」とのキャストさんからの回答がありました。

まずいなぁ……沼の深さはまだ序の口だとは思うのですが、妄想の域から脱してしまった事によって完全にハマってしまったかもしれない。

ただ、元を辿ればそれこそSMとか関係なく、生を受けてからの長い期間を経て、蓄積してきた学びや経験からMとしてのの素質のある原石が出来上がってしまっていたのを、鑑定家だったり彫刻家(今回の場合キャストさん)によって暴かれ、主観的にも客観的に見えるようになってしまっただけとも言えるのかなぁとも思った。

今後この性癖にどう向き合えば良いのかは、暫くないしは永遠に悩み、時には苦しむことにはなりそうだけど、そんなM性を持つ自分自身を拒絶することなく受け入れ愛することが重要なのではないのかなと思いました。
※例えばM男は世間的に引かれるとか、そういう外部のノイズに振り回されないようにする等々。

また、それに対する自分の解釈はこれから考えていこうと思う。


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