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StableDiffusionのPhotoshopプラグインを試してみた
AI画像生成のStableDiffusionのフォトショ用プラグイン、前から気になってたんですが、現時点でのバージョン(v0.2.0)でテキストプロンプトだけでなく画像を元にしての生成(img2img)にも対応したようなので、そろそろ使い道がありそうだなと思い入れてみました。入れてみて判ったことがいくつかありますので軽い解説をしてみます。
インストールから起動まで
【1】https://christiancantrell.com/#ai-ml にアクセスして、StableDiffusion-0.2.0.ccxというプラグインをダウンロードします。
![](https://assets.st-note.com/img/1663320756356-j7o4fT4ZD6.jpg?width=1200)
【2】Photoshopを起動してから、ダウンロードしたStableDiffusion-0.2.0.ccxをダブルクリックします。(念のためPhotoshopは最新バージョンにしておいたほうがいいかもです。)
Photoshopの画面にSD用のパネルが現れます。(パネルは適当なツールバーに格納しておくとよいです)
【3】実際に動かすにはまず最初にAPIキーというのが必要になります。
APIキーというのはStableDiffusionを動かすためのユーザー毎の固有の鍵となっており、自前環境やGoogleCollabで動かす場合はhttps://huggingface.co/というとこで専用のキーを発行してもらうことが可能なんですが、こちらのプラグインではなんとStableDiffusionを使ったwebサービスのDreamStudioで発行されるAPIキーじゃないとダメなようです。後述しますがこれはけっこうええ、、ってなってしまいました。
なのでDreamStudioのアカウントがない場合は、いったんDreamStudioのアカウントの作成が必要になります。
新規の場合はサインアップしてアカウントを作成します。
DreamStudioについてはここでは詳しく説明しませんが、アカウントを作成するとユーザー設定のところでAPIキーの作成ができるようになるので、ここでAPIキーを作成、それをコピペしてPhtoshopプラグインのAPIキーのとこに入力します。
![](https://assets.st-note.com/img/1663321730044-zJGjKMoHxG.png?width=1200)
これでPhotoshop上でStableDiffusionを使う準備ができました。
使い方
MidjourneyやStableDiffusionを使ったことがある人なら特に迷うことなくすぐ使えると思います。
プロンプトを入れて、各種パラメータ、サイズや生成枚数などを指定してあげて最後にDreamボタンを押してしばらく待てばパネルの下に生成された画像のサムネイルが表示されます。
![](https://assets.st-note.com/img/1663322148574-IywFRF0EkW.jpg?width=1200)
生成されたサムネイルの下には"Layer・Seed・Save As・Delete"という文字があり、Save Asを押すことで画像保存できます(Layerはドキュメント内にレイヤーとして配置します)
また生成するときに"Use Document Image"にチェックボタンを入れていると、Photoshopで開いているドキュメントを元に画像が生成されます。(img2img)
例えばいったんなにかの画像を生成してそれをSave AsしてからPhotoshop上で開いた状態にして、その状態で同じプロンプトのまま"Use Document Image"にチェックを入れて更に生成させると、最初に作成した画像のバリエーションが簡単に作成できたりします。
個人的には今回ここが一番気になっていたポイント。
やりたい事は特に迷いなくすっとできたのでなかなか良いなと感じました。
ただいくつか気になる点もあったので、以下は良かった点と残念に感じた点に分けての感想になります。
良かったところ
Photoshop上で使えるので、レタッチやバリエーションの比較、管理などはかなりやりやすいなと感じました。
またこのバージョンではimg2imgが使えるので、手書きのラフ絵(もしくはコラージュなどフォトバッシュ)+テキストプロンプトで補強して狙った絵の生成を行うというやり方も模索できそうな気がします
またそうやって色んなバリエーションが増えていく時にPhotoshop上でレイヤーとしてどんどん重ねていけるので、部分的な差し替えやイメージ管理も行いやすかったです
![](https://assets.st-note.com/img/1663323398761-hV93jNp8L8.jpg?width=1200)
フォトバッシュ的な作業のときとか、素材から元ネタを探すというよりもうAIで生成しちゃって良さそうなものを切り取って使う、という使い方も普通になっていきそうだなという印象です。
プラグインになっていなくても同じことは可能なんですが、よりお手軽に使えるとより積極的に使っていこうかなという気になっていくんですよね。
残念だったところ
最大に惜しい点はAPIキーがDreamStudioに結びついてる点になります。自分も詳しくないので、認識が間違ってるところがあるかもしれませんが、DreamStudioでの画像生成については基本的に課金が必要です。
最初にもらえるお試し分はあるんですが、継続的に使うにはお金を払っていく必要が出てきます。
金額的にそこまで厳しいものではなく、だいたい10€で512x512サイズの画像が1,000枚くらい作成できる目安とされてます。ただ用途によっては512x512pxは小さすぎますし、ステップ数というパラメータも結果のクオリティを左右しやすく、ここの値も課金額に関わってきます。
また月額固定というプランもないので従量課金ベースになります。
1€を1,500円ほどで計算して512x512の絵が1枚1.5円ほどで生成できるので、全然安いとは思うんですが、やはり生成する毎にお金がかかってるというのはブレーキにもなりやすいです。
一方で自前で環境を用意したり、GoogleColabでお手軽に環境を作っての生成では、そもそもDreamStudio経由では作成しないのでAI画像の生成そのものにはお金がかかるということはありません。ただ実際はGoogleColabで使う場合は高速なGPUで動かしたくなって、結局有料のcolabPro版に切り替えたくなったりもするので一概に有料無料と切り分けるのは難しいんですが、フリープラグインだと思っていれても継続した利用にはいつか課金が必要になるという点は注意が必要だと思います。
今後使っていけそうか
良くない点に書いたようにこのプラグイン自体はやはり課金が若干ネックに感じるとこではあります。
ただ機能的にはimg2imgが乗ったことで便利な場面は一気に増えそうな気はしてますし、自分はGoogleCollabで誰かが作ってくれた環境で使ってみたり、Midjourneyで遊んだりというくらいの事しかしてないので、Photoshop上でサクっと動かせるのはずいぶん魅力に感じます。
今後の他ツールとの連携にはアンテナは張りつつ、DreamStudioのクレジットが残ってるうちはこのまましばらく使ってみようかなという感じです。
BlenderやKrita向けのプラグインなども出てきてるみたいなんでその辺との比較もまたしてみたいです。