画面越しのリアル

SNSでフォローしているのは海外の建築・インテリアばかりだけど、最近「アニメ○○の△△ってシーンに似てる」というコメントを目にする機会が増えてきた。
神々しいような夕暮れの写真とか、そういうのに多いよね。

どう表現するかは個人の感性だから、批難される謂れはないけどね。でも、それを聞いても、そのアニメを知ってる人が相槌を打つくらいしかできなくない?アニメ関連の情報ならまだしも、風景写真のアカウントに対して?

たぶんこういう発言をするのは「自分の認知する世界を全世界だと感じている若い人」なのかなーって思ってたけど、出てくるアニメのタイトルを考えると、氷河期世代が多い気がする。

氷河期世代にとってネットは画期的だったけど、社会との接点がディスプレイになったままの人もいるのかもしれない。
そうしたら、ディスプレイに映る「外国の風景」と「アニメの風景」は同じカテゴリとして認識してしまうのかな?

本来は逆だろう、と思ってしまう。
素晴らしい自然を見て、高まったインスピレーションから、創造する。
アリストテレスは「芸術は自然の模倣」と言った。
オスカー・ワイルドはその逆を言ったけど、自然は美しくもブサイクでも、まず先にある。誰かが自然を美しく描き表すことで、感化された大衆が自然を美しいと感じる。そういうことだと思うんだ。
蟹を食べて「カニカマみたいで美味しいね」って普通言わないじゃんね。

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