見出し画像

モノを買うことは、カッコ悪いことなのかどうなのか。

ミニマリスト生活について鼻息荒くnoteを書いてから、また時間が空いてしまい、今度は「モノを買うのはカッコ悪い」問題について書くって、、、

決して、若者ぶっているわけではありません。

さて、「若者はモノを買わない」というフレーズを、ここ10年くらいよく耳にしますが、その傾向はアメリカでも同じです。

先日14歳になったアメリカ生まれの娘は、9歳(Grade 3)くらいのころから、それまで私がランドセル代わりに毎年新しいバックパックを買い与えていたのを「去年と同じのでいいよ」と、買わせてくれなくなりました。

今年は9年生という大きな節目の年だし、さすがに新しく買おうと言ったのですが「これ好きだし」「まだ使えるし」と、バックバックどころか、くたくたになったファイルまで、中身のルーズリーフだけ替えて使っています。

私が高校生のころは、学校帰りにPLAZA(当時の呼び名は「ソニプラ」)で、新しい文房具を買い揃えるのが楽しくて仕方ありませんでした。

でも数年後には「文房具はダイソーで良い」と話す後輩たちが主流になって、カルチャーショックを受けたのを覚えています。

娘にいたっては、ダイソーどころか空港で無料配布していたクレジットカード会社のペンで良いと言う。

いったい誰の娘なのでしょうか。

そんな物欲ゼロの娘は、お誕生日やクリスマスにも「欲しい”モノ”はないから大丈夫よー」と言います。

「クルーザーパーティーしたい」とか「クラスみんなを招待してテーマパークに行こう」とか「ハワイに行こう」、「ネイルサロンを貸し切ろう」とかはゴリゴリ主張してくるので、お金がかからないという話ではないのですが(残念!)、とにかくモノを欲しがらない。

今年のバースデーギフトはどうしたものかと考えていたら、

自分のお誕生日の週に、バレエのキャンプに参加していて家を空けていたこともあり、

小学生のころからベットリネンも同じで「これぞ子ども部屋」的な雰囲気だった娘の部屋を、彼女の不在中に模様替えして大人っぽくすることにしました。

お友達のたえちゃん(a.k.a.おしゃれ番長)がコーディネイトしてくれ、こんな風に仕上がりました。

「予算をかけずに、大人っぽくして」という無理ゲーを叶えてくれた!
アタシ的なツボはこのスペース。こんなアイディアは全くなかったわー♡
バレエキャンプから戻り、大人っぽくなった自分の部屋を見て、超超超ハッピーな娘。

娘はモノをもらうより、お友達がここのためにたくさん考えてくれて、時間を使ってくれて、予算をかけすぎずに部屋をイメチェン(←この言葉こそが昭和!)してくれたことが、とっても嬉しかったみたい。

新しいモノを買うことはカッコ悪い?

文字通り「うかれ踊っている」娘に、昭和代表の私は、どうして若者がモノを欲しがらないのか知りたくて「新しいモノを買うってカッコ悪いの?」と切り込んでみました。

すると、日本語がやや苦手なアメリカン娘はしばらくキョトンとしてから、

「あぁ〜!ほんとは悪いことみたいな?そんなことないよー」とのことで、娘よりずっと「全く買わない」と決めているお友達もたくさんいるそう。

途中で「カッコ悪い」を「(鍵カッコ)悪い」と勘違いしていたことがわかりましたが(!!!バイリンガル子育てあるある!!)、でもモノを買うことを、特にカッコ悪いとも、カッコ付きで「本当は悪いこと」とも感じていないようです。

そう思っている人たちももしかしたらいるのかもしれませんが、娘の場合はもっと進んで(?)いて、ごく自然に「なぜ(既にあるのに)新しいモノを買う必要があるのかがわからない」という感じでした。

ドイツ人のお友達、アーウィンの話。

娘の話を聞くうちに思い出したのは、私がアメリカ移住して最初に仲良くなったお友達、アーウィンのこと。

彼は当時ドイツから移住してきたばかりで、学校でも遊びでも、何か必要なモノがあると、まず誰かに借りれないかを考え、見つからずに「買わなくては」となると、スリフトショップと呼ばれるリサイクル店や、スワップミートと呼ばれるがらくた市に探しに行くような人でした。

たとえば「週末4人でテニスしよう」となったときに、ラケットを貸してくれるお友達を3人見つけたけれど、4人目が見つからないので、あと1本探しにリサイクルショップに行ってみる、、、みたいなノリだったのです。

ちなみに学校の向かいには大型スポーツ用品店があり(リサイクルショップより全然近いし!)、私は彼の遠回り(に思えた!)っぷりに驚くこともしばしば。

また私が学校の購買で、2つセットで販売されていた文房具入れを購入し、1つしか使わないので1つアーウィンにあげたら、何年後かにもずーっと大事に使っているのを見てびっくりしたこともありました(私の文房具入れはそのとき既に3代目くらいになっていた)。

何かを捨てようとすると「捨てるならちょうだい!」と言ってくるし、最初のころは、「アーウィンってさぞかし貧乏学生なんだろうな」と思っていました。

でも彼のバースデーにお呼ばれしたら、ラグナビーチという高級住宅街にある大豪邸(実家)に暮らしていて、心の底からぶったまげました。

ちなみに彼のお父様も、古い車やバイクを直して乗るのがお好きで、「自分は家電でも何でも、壊れたらまず直そうとするのに、アメリカの人はすぐに新しいのを買うよね」と、キラッキラの笑顔でお話しされていました。

確かに、ドイツの人って倹約家というか、モノを大切に使うイメージがあります。そして、それを、、、生で見るとだいぶカッコよかったな。

やっぱりアメリカは、ヨーロッパと比べて歴史が浅いことも関係しているのか、「新しい」の価値が高かったのかもしれません(私調べ)。

そして、当時はそんな風に「新しいモノ好き」に感じたアメリカでさえ、今はサステナブルのムーブメントもあり(←言葉自体はいちいち言わないけれど)、古い物や再利用することに価値を感じる人が増えていると思います。

0円でできるアンタイエイジング

さて、そんな物欲ゼロな娘と私は今、わりと「モノ」に密接に関わる新事業を計画中。

まず価値観をすり合わせるところでつまづきそうではありますが(笑)、なんかちょっと面白いことになりそうです。

まだヒアリング段階ではあるのですが、いつの時代にも、若者から学ぶことや若い世代に気づかせてもらう考え方ってあるなーと、目からいろいろ落ちてくるような毎日です。

そしてもしかしたら、「モノを大切に使う」「不要なモノは買わない」「捨てるときには再利用できないか考える」といった、娘たちが日常心がけている一連のアクテビティは、若作りにもつながるかもしれません。

もっとも有効なアンタイエイジングは、コスメやクリニックに頼るよりも、メンタルや考え方から変えて行くことだって言うもんね♡






この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?