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英語と発達障害と心理学の狭間で
英語が堪能ではない上にADHD持ちの私と息子はパパの言うことを勘違いしがち。
話の長めなパパの英語を最後まで集中して聞けない。
日本語でも集中が途切れるのにましてや英語は。。。本当にヒドイ。
またも不機嫌な様子の旦那さま。
この日の原因は息子のしつこさだったのだが、この原因にたどり着くまでが一苦労で疲弊した。
この日は息子の友達が遊びに来た。
いつもならその子は5時きっかりに我が家を出て、家に帰る子なのだけど、この日は4時半に帰る事になったと言うので、ドーナッツを早く作ってくれと息子が言ってきた。
私は今まさにコンロの前でドーナッツを揚げている最中で、先にすでに揚がったもっちもっちのドーナッツは提供済だった。
それをペロリと食べてしまい、次のを待つばかりのふたり。
『なんで今日は早く帰るの?』
『パパが僕と自転車でどっかに行くって。』
と息子が言った。
友達はその予定のために早く帰されることになったようだった。
最近の旦那さまは双子を連れて何処かにサイクリングに行く事があるのだけど、(たまに私も参加、ありがたくも幸せ、クスン、、、)
この日のサイクリングは聞いていなかった。
出来あがったドーナッツを急いで食べて友達は帰った。
しばらくして息子が
『自転車しないって!がぁーー!』
そうとう荒れて怒ってる。
『どうしたの?』
『パパが自転車しないって!するって言ったのにーーーー』
息子にしてみたら友達との楽しいひと時よりもパパとのサイクリングがしたくて友達に帰ってもらったから腹が立つのもわかる。
きっと旦那様の話が息子に伝わっていなかったのね。
そう思った私は事の真相を確かめるため、旦那様に事の経緯を尋ねた。
補足: 我が家での会話は子供達はパパと英語、私とは日本語で、夫婦間では英語です。
旦那さまの話によると
" 息子が家に帰って来たとき、サイクリングに行こうかと誘った。今日は友達が来ると息子が言うので、それなら俺は公園にランニングに行こうと思って走ってきたんだ。"
『ふーん、で、4時半にサイクリングに行く話はどうしてなくなったの?』
”Because ブラブラブラ〜〜〜〜〜〜”
うん〜、長い、話が長い!良く分からない。
分かるようでハッキリしない。。。
早い!ペラペラ早い!
一生懸命聞く、聞く、聞く
だんだん腹が立ってくる
いけない、いけない、私が腹を立ててどうするの〜
怒らない、怒らない。
しかし分からない
旦那さまが何か怒っている。文句を言っている。
何に怒っているのか?
一生懸命聞く
”ok. lt's my fault”
『いいよ!オレのせいだよ』
と言って二階へ消えていった。
何が旦那さまのせいなの???
以前の私ならここまでで終わり。良く分からないまま放置。
私はとても冷たかったのです。英語で話すかと思うと気が重くて、自分の気の重さを優先していた。。。。
しかしこのハッキリさせて来なかった事が現在の夫婦不仲の根源と思っている私は旦那さまを追いかけた。
『l didn’t understand you said ブラブラブラブラ〜〜
』
『あなたの言ったことが理解できなかった。』以下省略、ブラブラブラ。
うんざりした様子の旦那さまだったが、食い下がらない私に説明を始めた。
何度も何度も、私が分かるまで言い方を変えて、ゆっくりとゆっくりと。。
旦那さまは息子と意思の疎通が出来ていなかった。
友達が帰ったらサイクリングに行くのだと思い込んでいた息子。
友達が来るのなら俺は一人で走りに行くよ。と息子に伝えた旦那さま。
この食い違いは息子のネイティブとは程遠い発展途上な英語力とADHD特有の断片的な理解と極度の興奮が起こした悲劇かと私は思った。
どうしてもサイクリングに行きたくてしつこい息子。
息子はしつこさも半端ない。
旦那さまはこの息子のしつこさに腹を立てていた。初めはそうだった。でも、事の核心は息子への怒りではなく、私への不満だった。
息子がしつこいと旦那さまはその都度注意をしている。
が、しかし息子のしつこさは依然としてそのままで、、、。
私が旦那さまのようにその都度注意しないのが悪いんだ!
という事に旦那さまは腹が立っていた。
『私も注意はしている。
しつこさはADHDの特徴で、これをさせないためには何度も注意をする必要があるのよ。
娘は一度注意したら聞けるのよ。息子は10回以上も何度も何度も、何度目かは分からないけど聞ける時が来るのよ。
私達は良くやっているわ。
興奮すると突然大きな声をだして衝動的な行動をしている息子だけど、
去年は注意するとすぐに反発して聞けなかったじゃない。
でもそれを根気よく、注意した理由と説明をして、その都度、その都度。
本当に疲れたじゃない!覚えているでしょ!
今は注意すると
しまったーやっちゃったーって顔して大人しくなるじゃない。
私達は良くやっているのよ。
ただ、時間がかかるのよ。人一倍手がかかるのよ。』
まるでスムーズに会話しているように書いたけど、実際はネイティブが言うようにスラスラした英語ではなく、途切れ途切れ、ジェスチャーをいっぱい使って、
間違っては直し、再度チャレンジ、顔もしわくちゃにしたり、横に縦に皮膚を引っ張って一生懸命、一生懸命、伝われ、伝われ、私の思い!
出川哲朗さん、尊敬しております。
" 君は俺の心を知らない!このままだと息子は一人ぼっちになってしまう。
うるさい、しつこいヤツは人をイライラさせるんだ。大人だってこんなうるさい子供にはイライラするんだ。
息子への当たりが強くなるんだよ!
苦しむのは息子なんだ!! "
怒りに満ちた赤く充血した瞳で私を凝視する。
『だから息子には特別なトレーニングが必要なのよ。待ちに待った認知行動療法が来月から受けられるのよ。
息子は良くなってるわ。ただ他の子とは違うのよ。マイペースなのよ。
息子は猫なのよ。
娘は犬なのよ。』
旦那さまの瞬きがすごい。
パチパチパチパチ。
そして少しだけ顔が左に傾き目線は私を見つめ、右耳で良く聞こうかと言う姿勢。
なぜ今ここで キャッツ & ドッグス なのか?といった具合。
『犬には合図を出すとワンと言って従うけど、
猫に合図したって従わないよね。でも、猫に心で接すると心は通うよね。
猫に犬になれと言っても無理なのよ。
娘は一度言ったらワンって言うのよ。
息子に一度言ったら何も言わずに自分の好きな事をするのよ。
でも、心が通えば息子には沁みるのよ。
あなたは猫の扱いが上手でしょ。何故かあなたに猫が寄ってくるじゃない。餌を与えなくてもあなたにはなつくじゃない。(旦那さまは猫が大好き)
Anyway. 私達は良くやっている。あなたは本当に良くやっているわ。大丈夫よ。』
猫マネやら犬マネやらしてみた。
モノマネが得意で良かったと心底思います。
出川哲朗さん、お慕いしております。
旦那さまの不機嫌はいつの間にか無くなっていて、以前の穏やかな旦那さまになっていた。
私は一気にヘトヘトで疲弊した。
子育ての事で責められるのは本当にキツイし、エネルギーが枯渇する。
それでもやはり私は旦那さまが好きなのです。
.............
比喩に猫と犬を使ったのは社会学者で心理学者の加藤諦三さんが言っていた言葉が頭の片隅にあったからでした。
『人にはタイプがあります。外向的な人と内向的な人がいます。寒い冬に犬は外で駆け回り、猫はこたつで丸くなる。内向的な人はこの猫なんです。こたつで丸くなりたい猫に外向的な犬のような人が外に出て遊ぼう!って言うんですよ。犬は猫の気持ちが分からないんです。お母さんが明るい犬で、子供が猫の場合、親は子供の考えていることが分からなくなるんです。』
私が猫のこたつを使わなかったのは、アメリカの猫はこたつを知らないと思ったから。アメリカの猫はそこいら中にいるリスを捕まえ、ガリガリと食すのです。
これを見た時は驚いた。
西洋の猫はやはり西洋的なのです。
プレーリー・ドックも食されていると思うのです。
見たことないから想像だけど。
概念の違いは国際結婚のあるあるだと思うな。
バイリンガルの研究、言語学、人文学、心理学、発達障害など専門家の方々、デコボコダイバーシティ家族にぜひご興味を持っていただき、国の方針により外国人が多く日本に住む事になる未来の準備をしていただけると嬉しいです。外国人でも住みやすい日本であってほしいと切に思うのです。
Studyに協力いたします。
勝手に一方的でスミマセン。