戦争が身近だったあの頃を思い出すー忘却の幸せ
岸田奈美さんのnoteを読んでいて思い出した。
パラリンピックに参加していたウクライナ選手について書かれていらっしゃいました。
つい10日前まで最前線で戦っていた、足に障害のある選手や、半年前に戦争で腕や足を失った兵士達がパラリンピックに参加していたとのことです。
そして、その兵士達が障害を受け入れ、立ち直るまでの期間の短さに岸田さんは衝撃を受け、驚かれている様子でした。
戦争や愛や平和への価値観が日本人のそれとは随分違うのだと。。。
私も戦争に対する価値観の違いに困惑した時期があった事を思い出しました。
旦那さまは元軍人であり負傷兵。見た目は五体満足なので障害があると分からないけど、爆弾の着地点の側にいたために、脳挫傷するやら、鼻が曲がった状態で帰って来た。手術したり治療もしたけど、未だに後遺症に悩まされている。
負傷して戦地から帰って来たばかりの頃は、毎晩、夜中にうなされて、
『ウワーー!!』と
叫んで起き上がり、
汗が吹き出し、
ガクガクと震えていた。
ガタイの良い旦那さまが
ガクガクと。。
抱きしめて、落ち着かせ、眠りにつかせる。
そんな日が続いた。
戦争映画で帰還兵が夜中に襲われる悪夢のシーンを見たことがある方なら分かると思います。
まさに、あれなのです。
戦争とは。。。
何で旦那さまだけがこんな事に、と悲観的だった私だが、苦しんでいる等の本人は、
『来る時は来るし、起こる時は起こるからね』と。
この言葉が、後に私をどん底から救ったが、初めて聞いた時は、
不幸を受け入れろとな?
理由もなしに?
と理解不可能な旦那さまの
発言に困惑した。
毎晩の悪夢に、旦那さまも私も寝不足が続き、疲れ果てていた。
私の職場のボスが元兵士だったのもあり、現状を訴え、泣きそうになり、なんで旦那さまが!と
言った事があった。
『良かったじゃないか、生きてて』
ハッとした。
戦争が身近にあるとはそういう事なのだと。
自分が愚かで未熟な人間なのだと、自ら言っているようで恥ずかしかった。
子育てに追われ、忘れかけていた出来事です。
ウクライナ戦争が、私達日本人にも戦争は他人事じゃ無いと思う切っ掛けになり、戦争が身近になったと思う今日このごろ。
アレから17年、忘却の幸せの中に暮らしているのに、その幸せを忘れかけていた、
now。
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